桧塚(1402.0m)明神岳(1432m)

 

★ひとこと   「ヌタハラ右尾根からヒキウス平、桧塚を経て左尾根で下山」

ヌタハラ右尾根稜線の焼け尾根


★行った日   2012年11月4日(日) 晴々曇 単独

★コース

 高槻4:50(近畿高速、西名阪)=針IC(R369、R166、県道569、千石林道)=7:17ヌタハラ谷出合7:26→8:51P933 8:59→焼け尾根9:19→10:05岩壁上10:10→10:55ヒキウス平11:02→11:42明神岳北面下11:50→(1432m)明神岳12:08→(1420m)桧塚奥峰12:46→13:04(1402.0m)桧塚13:15→P1214 13:40→ヌタハラ林道出合14:12→14:52ヌタハラ谷出合14:57(千石林道、県道569、加杖坂道、R166、R369)=針IC(西名阪、近畿高速)=高槻17:50

 三重/奈良県境の台高山脈の中央部、明神岳から東へ派生した山脈にブナ原生林の準平原地帯が広がっている。ここを源とするヌタハラ谷を時計方向に回るように、千石(せんごく)林道ヌタハラ谷出合を起点に、ヌタハラ右尾根を登り、ヒキウス平や桧塚(ひのきづか)を経てヌタハラ左尾根を下る計画だ。本当は紅葉に映える滝を見ながら谷筋を行きたかったが、情報不足だったので比較的安全な尾根ルートにした。今年5月に千石林道をつめて篠ヶ峰(ささがみね)を経て桧塚へ行ったが千石林道が長く崩落が凄まじいのも右尾根登りにした要因の一つだ。蓮(はちす)ダムから地道の千石林道を進みヌタハラ橋手前に駐車だ。
 ヌタハラ橋を渡って倒木だらけの林道をちょっと行き、尾根端をカーブする所の踏み跡から尾根へ取り付く。急坂だが藪もない植林帯と雑木林が混在している踏み跡を息を切らして登る。P933付近から少しなだらかになった岩尾根もある稜線をしばらく進むと、樹林帯が途切れて眼前に岩稜が現れる。焼け尾根の始まりだ。岩稜をよじ登り、行く手をふさぐ倒木を乗り越えながら両側が切れ落ちた稜線を進む。振り返ると登ってきた錦の稜線とその彼方に迷岳(まよいだけ)の山脈が連なり、右下には紅葉に囲まれた不動滝が小さく見え、焼け尾根は抜群の見晴しポイントだ。稜線には雷起因と推定される黒焦げの木が散乱しているが、これから焼け尾根の呼び名がついたと思われる。しばらくイバラと倒木と格闘しつつ稜線を進むと、ハイライトの岩稜の風化した禿尾根だ。たった2、3メートルの禿尾根の核心部を四つん這いで渡るとあとは危険な所はなく、倒木の稜線を周囲の景色を眺めながら進み、樹林帯に入る。少し尾根を登ると岩壁で尾根は通せんぼだ。左側は通れるかも知れないが谷へ向かって相当下っている、中央の岩壁は専門用具が必要、と言うことで右側からアタックだ。しっかりした岩角を選び、小木を確かめながら掴んで、両手両足総動員で約10メートルの岩壁を上りきると、危険地帯終了だ。

(駐車場所からヌタハラ橋を渡る)(尾根に上がって稜線を登る)    (急な稜線が続く)

    (急な植林帯が続く)     (P933付近で灌木帯になる)  (見晴しのよい焼け尾根)

                (焼け尾根から迷岳方面を望む)

   (登ってきた尾根を振り返る) (稜線から不動滝を見下ろす)    (四つん這いで進む)

  (焼け尾根から樹林尾根へ)    (焼け焦げた尾根の木)       (紅葉尾根を登る)

  (広葉樹林の尾根を進む)   (岩壁の右端を必死に登る)  (岩壁を越えるとなだらか稜線)

 しばらく岩稜もあるシャクナゲやアセビの稜線が続くと幅広のなだらかな広葉樹林の落ち葉絨毯尾根だ。適当にぶらぶら歩いていくと冬の装いの寒々としたヒキウス平だ。紅葉しそうな木々も点在しており、半月位前には天国の風景が見られた筈だ。ヒキウス平から広葉樹の高原地帯を明神岳方面に向かい、途中から明神平へ向かう巻道に入る。これは明神(みょうじん)平から桧塚方面へスノーシュー漫歩の時に明神岳登りを避ける巻道を確認したいためだけだ。巻道は明神岳の下あたりで落葉絨毯にまぎれて行方不明、適当に稜線をめざして進み、明神平から明神岳へ向かう登山道に出合った。後は登山道通りに桧塚奥峰で展望を楽しんでから桧塚へ向かった。


   (美しい紅葉樹林を登る)   (なだらかな楽園尾根を行く)   (落ち葉絨毯の稜線を行く)

  (ヒキウス平、左前方は奥峰)   (ホウガン平付近を行く)    (明神岳の巻道に入る)

   (明神岳へ稜線を登る)           (明神岳)       (明神岳から大峰方面を望む)

 (桧塚奥峰へ向かって戻る)      (桧塚奥峰)         (稜線から千秋峰方面を望む)

              (桧塚奥峰から高見山〜大峰山方面を望む)

 マナコ谷分岐辺りで二人連れ登山者と話し合ってる山慣れた人らに挨拶だけを交わして桧塚で腹ごしらえだ。そこえ先ほどの長靴の人が見えたので、この辺りの様子を聞いたが、えらい詳しいのに感心したが、ひょんなことから新ルートを色々開拓されているやぶこぎのTrail Walkerさんと判明、更に色々と台高や大峰について説明して頂いた。一緒に桧塚を出発、尾根道をヌタハラ谷への下り口の説明を聞きながら東進し、尾根直進のTrail Walkerさんと別れてヌタハラ左尾根を下った。尾根から約30分でポストのある林道登山口だ。ここから大回りの林道で下ると崩落部もあって面白くないので踏み跡もある尾根を下った。ところが下り途中で別の尾根を下りかけて林道へ舞い戻ったりしつつヌタハラ谷千石林道出合へ戻った。帰りは加杖坂トンネルで近道して、往路通りに帰阪した。
 きょうのハイライトはヌタハラ右尾根の焼け尾根と岩壁の二つだ。焼け尾根の禿尾根渡りがちょっとスリル満点だが、申し分のない展望が売りだ。その先の岩壁は左か右かどちらが正解か不明だが、右は久しぶりに四足で頑張りたい人向けだ。ただし、僕は下りには使いたくない尾根だ。

   (桧塚へ稜線を進む)        (桧塚三角点)      (幅広のなだらか尾根を東進)

  (不動滝方面へ下る目印) (P1214からヌタハラ左尾根へ)    (急な尾根を下る)

 (標高千米付近で現れる紅葉)   (美しい広葉樹林もある)       (植林帯を下る)

     (林道登山口)      (林道ショートカット尾根を下る) (ヌタハラ/千石谷出合へ戻る)


★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大豆生(まめお)、七日市

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