馬ノ鞍峰(1177.8m)

 

★ひとこと   「三ノ公橋からトガサワラ原生林を経て馬ノ鞍峰へ」

トガサワラ(栂椹)の大木林


★行った日   2012年12月2日(日) 晴後曇 単独

★コース

 高槻5:01(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309、R169、県道224、林道)=登山口7:24(林道)=7:34三ノ公出合7:43→9:54P933(村立山)10:06→11:06P1074 11:14→12:00三ノ公分岐12:05→12:41(1177.8m)馬ノ鞍峰12:51→三ノ公分岐13:14→カクシ平13:30→14:09明神滝14:16→登山口14:46(林道)=自転車(3.6km)=15:07三ノ公出合15:13(林道、県道224、R169、R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻18:00

 台高山脈の馬ノ鞍峰(うまのくらみね)からから西へ伸び、三ノ公(さんのこう)川と北股(きたまた)川の間の尾根にあるトガサワラ原生林が目的地だ。いつも三ノ公橋を渡るときに地形図に記されているトガサワラ原生林が気になっていた。漢字では栂(つが)椹(さわら)と書き、一見、モミに似た針葉樹で素人には区別がつかない。R169から大迫(おおさこ)ダムに沿って入の波(しおのは)温泉を通り、栃谷(とちたに)で筏場(いかだば)を右に分け、三ノ公出合から三ノ公川に沿って進むと登山口だ。ここに自転車をデポして三ノ公出合まで戻り、回転場の邪魔にならない所に路駐だ。
 橋のたもとの踏み跡から木の間に分け入る。濡れた岩が目の前に立ちふさがり、登り易そうな所を、濡れ落ち葉で滑らないように四つん這いで登る。岩の上からは急坂だが登りやすい広葉樹の稜線が続き、ぜーぜー、はーはー云いながら登る。トガサワラと思しき大木が現れ始めるが、幹の肌や葉っぱを見てもモミとの区別が判らなかった。この木が生きた化石植物だとはとても想像できない一般的な木だ。途中の岩稜で振り返ると薄く雪化粧した伯母ヶ峰が見えていた。Ca850辺りで左右から来た枝尾根と合流し、大岩壁の右を巻いて残雪が現れ始めた落葉樹林の尾根を登り続ける。登り始めて1時間半ほどで三角点のあるP993ピーク(村立山)だ。アップダウンしながら稜線を進むと大きな岩稜で通せんぼだ。左は切れ落ちているが右に段差があり、ここを回り込むと岩稜の上に出られる。標高1000メートルに近づくと稜線は白くなり、滑らないように注意して進み、急坂を登るとP1074ピークだ。次のピークCa1070で尾根の方向が北から東になり、西南には大峰の峰々、西北には白髭岳(しらひげだけ)が望めた。この辺りは急坂のヤセ尾根が続き、雪のついた下り尾根をこわごわ滑らないように下った。

  (三ノ公橋の左から取り付く)   (濡れた岩の急坂を這い登る)   (急坂の稜線を登る)

  (トガサワラが現れ始める)  (岩稜もある稜線を登り続ける) (振り返ると正面に伯母ヶ峰)

      (トガサワラの大木)      (大岩壁の右を巻く)    (残雪が現れ始めた落葉樹林)

        (P993ピーク)          (なだらかに稜線を登る)      (巨大岩稜が立ち塞がる)

       (右を巻いて登る)        (薄化粧の稜線を登り続ける)      (P1074ピーク付近)

   (ヤセ尾根の急坂を下る)  (大普賢岳など大峰の峰々)    (白鬚岳(左)と登尾(右))

 Ca1070から三ノ公分岐手前の鞍部まで北側が切れ落ちた急なヤセ尾根が続き、雪がつくと厄介な所だ。三ノ公分岐からはっきりした踏み跡とテープも頻繁に現れ、安心して歩ける道が続く。ヒメシャラ林もある美しい尾根道を南に大台ケ原を樹間から垣間見ながら登ると馬ノ鞍峰だ。文字通り馬の鞍のような平地のないピークだ。先程の分岐まで戻り、落ち葉と薄雪で滑り易い急斜面をテープ目印通りにジグザグに下る。沢の源頭から少し下ると平地があり、ここがカクシ平だ。三之公行宮址を過ぎ、左下に小滝を眺めながら急坂を下ってしばらく進むと明神滝分岐だ。5分ほど下ると滝壷だ。近くで見るとなかなか豪快だ。ここから整備された遊歩道となり、30分ほどで三ノ公登山口だ。ここで自転車をゲット、下り坂ばかりではないが歩けば1時間弱かかる道を約20分で路駐場所だ。車で走り出してからポツリときた雨にほっとしながら順調に帰阪した。
 トガサワラ原生林を間近に見て、モミに似た針葉樹のことだと判り、長年の疑問が解消した。このルートは目印はほとんどないが、ブッシュや危険な所はなく、静かな台高の稜線らしい樹林が楽しめる山域だ。

    (ヤセ尾根の急坂を下る)  (左の切れ落ちた稜線を下る)     (三ノ公分岐)

       (稜線を東へ進む)         (南に見える大台ケ原)          (ヒメシャラ林を行く)

     (稜線の急坂を登る)       (馬ノ鞍峰三角点)     (三ノ公分岐から左へ下る)

   (急斜面をジグザグに下る)        (源頭から沢が始まる)         (カクシ平付近を下る)

 (沢の小滝を足下に見て下る)      (沢沿いに下る)           (明神滝)

 (明神滝から立派な道を下る)       (三ノ公登山口へ)             (三ノ公登山口)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大和柏木

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