雨乞岳(1238.0m)イブネ(1160m)

 

★ひとこと   「千種街道から杉峠を起点にイブネと雨乞岳ピストン」

寒風吹きすさぶイブネ付近


★行った日   2012年12月20日(木) 曇 単独

★コース

 高槻5:24(名神)=八日市IC(R421、県道189、林道)=6:56岩ヶ谷林道起点7:12→桜地蔵7:53→大峠分岐8:13→蓮如上人旧跡8:24→8:39休憩8:47→シデ並木8:53→向山鉱山跡8:56→杉峠下避難小屋9:24→9:45杉峠9:52→10:28(1238.0m)雨乞岳10:38→杉峠11:01→タイジョウ分岐11:23→11:50(1160m)イブネ12:07→タイジョウ分岐12:33→杉峠12:51→13:18休憩13:25→大峠分岐13:43→桜地蔵13:59→14:35岩ヶ谷林道起点14:42(林道、R307、県道16)=瀬田西IC(名神)=高槻17:15

 今冬初めての霧氷の華咲く雨乞(あまごい)岳とイブネだ。鳴野(なるの)橋から旧跡が点在する千種(ちぐさ)街道を東進、杉峠から雨乞岳とイブネをピストンの計画だ。初氷の大阪を真っ暗な内に出発、八日市ICから屋根が白くなった甲津畑(こうづばた)の集落を過ぎ、道路凍結を心配しながら林道を進んで何とか鳴野橋に到着だ。
 岩ヶ谷林道起点から、冬枯れた景色を眺めながら薄雪の林道を進み、桜地蔵を過ぎて橋を渡り、タイジョウを左に分けると右手の三角屋根が避難小屋だ。林道はある程度補修され、普通車は無理だが軽四ならここまで入れそうだ。すぐ先のツルベ谷出合で大峠を右に分け、幅広い谷筋を進むと避難小屋の建つ蓮如上人(れんにょしょうにん)旧跡だ。この辺りからシデの大木が目立ち始め、傾いた橋を渡って、積雪時には怖そうな沢の斜面を通り抜けるとシデの並木道が始まりだ。掲示によれば、ミズナラ、カエデ、クマシデなど68本が確認され、ブナ並木として市の天然記念物だそうだ。石垣の残る向山鉱山跡を過ぎると一反ボウソウ(枝の広さが一反ほどあるの意)と称する見事なシデの大木がある。しばらく大木並木の凍結した道を頑張ると三つ目の三角屋根の避難小屋だ。標高1000メートルに近づくと木々に霧氷が付きだし、杉峠に近づくと付近の草木は真っ白に装飾され美しい世界だ。風の通り道の杉峠でアイゼンをつけたが、途中には凍結した崩壊地の急坂もあるので、峠手前の避難小屋でつけたほうがよい。

   (右の岩ヶ谷林道に入る)    (薄雪の林道を坦々と進む)       (桜地蔵)

  (軽四はこの橋まで入れる) (タイジョウ分岐そばの避難小屋) (崩れた所もある千種街道)

  (ツルベ谷出合の大峠分岐)  (蓮如上人旧跡の避難小屋)     (シデの大木)

     (少し傾いた橋を渡る)        (シデの並木のはじまり)          (向山鉱山跡)

     (立派なシデ並木が続く)  (一反ぼうそうと称するシデ大木)    (杉峠手前の避難小屋)

 (標高千米に近付くと霧氷出現) (杉峠下はおとぎ話の世界)   (寒風が吹き抜ける杉峠)

 杉峠から、画像ではなだらかに見えるが、雨乞岳の急坂を登る。時期と場所から、冬靴ではなく、また6本刃しか持ってこなかったが、しんどかったが快適に登れた。尾根上にでるとなだらかな笹原の道となり、風が強くてひときわ寒いが、霧氷の成長が早く、衣服にも見る間に結晶が生長する。山頂に近付くと雨乞岳特有の背丈を超えるクマザサの道となり、雪をかぶった笹のトンネルで雪ダルマになって山頂到着だ。この時期の薮コギは真っ平だ。杉峠まで戻り、稜線をなだらかに登り、杉峠の頭を過ぎて少し下るとタイジョウ分岐だ。分岐から樹林を下り、草原の鞍部がお馴染みの割れた石のある佐目(さめ)峠だ。しばらく登り返し、孤立した木が点在する草原がイブネだ。小さな板切れの札でそれと判るだけだ。ミルク色の気流が流れているだけで展望もないので、クラシまで行かずに引き返した。杉峠への下山時に一瞬、霧が薄くなり、東に御在所岳、西には綿向山が望めた。下山時、1人の登山者の足跡があったが、誰に会うこともなく静かな山歩きだった。帰りは、まだ早かったので日野(ひの)市街から信楽(しがらき)をドライブして瀬田西ICから帰阪した。
 鈴鹿山系第二の高峰、雨乞岳は山頂からの大展望が売りだが、今回は想像するだけだ。歴史に彩られたフジキリ谷沿いの千種街道は見事な広葉樹の大木が林立する自然豊かな地域でもある。寒風吹きすさぶ雨乞岳やイブネでは青空に輝く霧氷は駄目だったが、白装束でかためた草木のたたずまいが素晴らしかった。

 (峠から雨乞岳へ急坂を登る)   (なだらかな稜線を登る)   (雨乞岳名物の深い笹の道)

  (雪ダルマになって笹原を行く) (霧氷の長さは10センチ以上)         (雨乞岳山頂)

        (杉峠へ戻る)           (稜線をなだらかに登る)      (タイジョウ分岐を右へ下る)

     (ミルク色の稜線を進む)     (おなじみ佐目峠の割れ石)      (イブネ周辺を風の通り道)

            (一瞬の晴れ間にイブネ付近から御在所岳方面を望む)

             (一瞬の晴れ間に杉峠の頭付近から綿向山方面を望む)

      (イブネ頂上)          (三度目の杉峠へ)    (雪のない岩ヶ谷林道起点へ)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  日野東部、御在所山

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