ポンポン山(678.7mm)

 

★ひとこと   「遅過ぎた春の妖精に会いに不動谷から西山古道へ」

不動谷の御木奈の滝


★行った日   2013年3月19日(火) 晴時々曇 単独

★コース

JR高槻駅7:53(高槻市バス)=出灰バス停8:30→不動尊8:52→御木奈の滝9:15→9:27休憩(河原)9:39→出灰分岐10:18→西尾根合流10:28→10:38リョウブの丘10:51→群生地11:03→森の案内所12:00→12:11東尾根端ベンチ12:20→イヌブナの森12:40→自然歩道合流13:16→(631.0m)釈迦岳13:26→京青の森13:51→14:02展望台14:13→楊谷寺分岐14:45→浄土谷分岐14:56→15:04休憩14:12→小倉神社分岐15:26→天王山分岐15:34→椎尾神社16:04→16:18JR山崎駅16:23(JR)14:03=JR高槻駅16:32

 恒例のポンポン山の春の妖精、フクジュソウとの面会だ。出灰(いずりは)から不動谷を経て山頂をかすめ、フクジュソウ群生地から釜ヶ谷を下って東尾根を北上、京青の森から楊谷寺下を通って山崎へ下る計画だ。二料(にりょう)へ遠足?の幼稚園児で満員のバスに揺られて出灰下車、爽やかな朝日を浴びて車道を外畑(とのはた)方向へ歩き出した。
 しばらく進むと出灰不動尊の表示があり、右折して参道に入り、鳥居の横から不動谷左岸に沿って細道を進む。小橋を渡ると行場もある不動の滝で行き止まりだ。元へ戻って右岸沿いに踏み跡をたどり、次々滑滝や小滝が足下に現れるのを眺めながら、幾度か渡渉しつつ登り続ける。昨日の雨でちょっと増水して飛び石伝いに難儀して渡りながら、濡れた岩肌で滑るのを注意して登る。小さな谷のせいか倒木に邪魔されることは少ない。2段の蘇津援の滝を過ぎて、しばらく行くとこの谷で最大の高さ約20メートルの御木奈の滝で袋小路だ。ちょっと戻って右岸の斜面を足元に注意しながら高巻く。古いザイルが斜面に張られているが当てにならないので使う気にならない。次の岩場で左岸を進んでしまい、途中から流れをまたいで右岸の岩壁に乗り移ったのが最高に緊張した場面だ。不動尊から約30分で岩場を終わり、植林帯を過ぎると日当たりのよい中州で一服だ。当初、不動谷右又を登る予定だったが、いつの間にか左又に入ってしまい、谷底故GPSもままならず、この事に気付かず、方向がおかしいと思いながら進んでいた。水量の少なくなった谷筋をさかのぼり、遂には伏流水となった窪地を登り、左の尾根筋へ上がって、出灰からきた登山道に合流だ。遅まきながら、ここでやっと左股を登って来た事を確認した。山頂手前で北尾根道と合流、山頂は省略して少し先のベンチもあるリョウブの丘で休憩だ。ここから10分ほど先がフクジュソウの群生地だ。

 (車道から出灰不動尊へ入る)  (不動尊横の狭い道を進む)      (不動の滝)

(不動の滝手前から右岸を進む) (小滝の右岸沿いに登る)      (蘇津援の滝)

    (右岸に沿って進む)    (御木奈の滝の右岸を高巻く)   (左岸から右岸へ岩渡り)

      (植林帯に入る)          (平地が現れる)        (水量の少ない谷を上る)

    (伏流水の谷筋を上る)    (出灰からの登山道に合流)     (北尾根出合から北上)

     (リョウブの丘)       (群生地分岐から東へ下る)  (柵で保護されている群生地)

 2週間ほど来るのが遅すぎたようだがなんとか間に合ったようだ。ボランティアの方々の努力もあっていろいろ保護策が講じられているが、年々、株が少なくなってきているようだ。係りの人の話では予想してなかった猪に荒らされた事もあったそうだ。釜ヶ谷の草花を期待して谷筋へ下り、少し増水した谷を難儀して何度か渡渉しつつ下った。食害防御柵で囲った保護地が昨年より増えていた。谷筋では1箇所でイチリンソウが咲き、オオキツネノカミソリが新芽を出したばかりで谷筋の花はこれからだ。最後に、増水した出灰川を苦労して何とか渡渉、川に沿って東進すると丘の上の建物が森の案内所だ。昼食中の人で超満員の案内所を通過、東尾根の急坂を上りきると、無人の尾根端の休憩ベンチで昼食だ。赤松の多い東尾根を南下、イヌブナの森を過ぎ、東尾根の最高点付近で高圧鉄塔下を通って、尾根端から約1時間、清々しい尾根道散歩で東海自然歩道合流だ。すぐに大杉方向へ分岐し、釈迦岳を通って、その先で善峰寺方面へ分岐して下る。所々で展望のよい尾根道を下り、京青の森の四叉路を直進、ゴルフ場に沿って進み、少し下ると高圧線の切り開きのある展望台だ。向町や長岡京は見渡せるが遠くは黄砂で霞んでいた。この辺りから西山古道の標識が目立ち始めるが、表示によれば、善峰(よしみね)寺、光明寺、柳谷観音を結ぶ道として整備、復興されたものだ。この辺りの稜線は、羊歯の林床に松や木肌の真っ白なヤマモモの茂る美しい道だ。一旦、沢を渡り、狭いV字谷を登ると、害獣防止扉を2度開閉して、楊谷寺分岐だ。車道を柳谷観音と反対方向へ下り、車道をショートカットして浄土谷付近から天王山へ向かう山道に入る。だらだら坂を登り、小倉神社分岐を過ぎ、2本目の白杭で、手書きでサントリーと書かれている表示にしたがって右へ分岐だ。分岐が幾つかあって間違いそうだが、天王山の西側の谷筋に入るように下る。やがて、名神高速の青いトンネルカバーの上を通って下ると椎尾神社だ。サントリーの工場内を通り抜け、蒸留器モニュメントのある踏切を渡って少し東進するとJR山崎駅だ。
 きょうの主題のフクジュソウも良かったが、初めて訪れた不動谷が素晴らしかった。お膝元にこんなしっとりとした谷のあることがわかり、機会を見て、不動谷右又やバナ谷(右又の一つ南)など未踏谷の探索だ。浄土谷から山崎へ天王山迂回ルートを通ったが、長い石段を通ることもなく、谷沿いのなだらかな美しい道だ。

 (盛りを終わったフクジュソウ) (渡渉を繰り返して釜ヶ谷を下る)  (増水の出灰川を渡渉)

       (森の案内所)        (東尾根端の休憩ベンチ)     (松林の多い東尾根を南下)

       (イヌブナの森)       (自然歩道合流後釈迦岳へ)   (大杉道から京青の森へ下る)

      (展望稜線を下る)       (ゴルフ場に沿って下る)        (西山古道を下る)

    (羊歯の多い道を下る)      (ヤマモモの多い道を下る)     (浄土谷へ竹林を行く)

  (天王山へ向かう清々しい道)  (椎尾神社へ右の道を行く)         (谷筋を下る)

   (名神高速の上を通る)      (椎尾神社へ裏側から下る)     (サントリー工場内を通る)

★道で出会った花

    サザンカ(出灰不動尊)      フクジュソウ(群生地)      ヤマシロネコノメソウ(釜ヶ谷)

     イチリンソウ (釜ヶ谷)    オオキツネノカミソリ(釜ヶ谷)     ヤブツバキ(柳谷)

      アセビ (柳谷)           ヤマモモ?(柳谷)       オオイヌノフグリ (浄土谷)

★ルート断面図


★地  図
(1)出灰バス停〜西山古道展望台

(2)西山古道展望台〜JR山崎駅

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       北摂・京都西山
・2万5千分の1地形図  法貴(ほうき)、京都西南部、淀

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