横山岳(1131.7m)

 

★ひとこと   「菅並から西尾根で雪の大展望を経て北西尾根へ」

横山岳西峰から上谷山(手前、谷山)を望む


★行った日   2013年3月22日(金) 快晴 単独

★コース

高槻5:17(名神、北陸道)=木之本IC(R365、県道284、県道265)=7:12菅並(横山岳余呉登山口)7:35→西尾根登り口8:03→三角点P373 8:22→8:53P545 9:08→10:12休憩10:19→11:18展望岩稜11:35→西峰12:00→(1131.7m)横山岳12:10→12:18東峰12:32→横山岳12:37→西峰12:46→北尾根別れ13:08→13:42P858 13:54→P624 14:29→北西尾根登り口15:14→15:43菅並15:50(県道265)=田戸手前(県道265、県道284、R385、R8、R303、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻18:41

 余呉(よご)山塊の南端に位置する横山岳はシーズンになると花の山として賑わい、滋賀県側から余呉の山へ向かう時にはいやでも目につくゲートキーパーのような山だ。菅並(すがなみ)から西(白谷左岸)尾根を登り、北西(白谷右岸)尾根を下山の計画だ。当初、北西尾根から登ろうとしたが取り付き点が不明瞭なため、通ったことのある西尾根から取り付いた。東菅並のバス停から高時川左岸に沿って進み、青い屋根の水道施設の手前に駐車だ。
 青屋根の建物横にある横山岳余呉登山口の白い標柱を見ながら林道を進む。しばらく進むと雪解けで増水した沢の渡渉だ。ちょっと上流で右岸から左岸に飛び渡り、そのまま進むと林道出合だ。右へ残雪の点在する林道を少し進み、小尾根を回り込んだ所の急な丸太階段を上がる。しばらく、急坂を小木の助けを借りて登るとP373三角点のある尾根端だ。ラッセルを必要とする積雪期では厄介な急坂だ。蕾をつけたヤブツバキの多い稜線を進み、古い共聴アンテナの残骸を過ぎると残雪のあるP545のケヤキ平だ。ケヤキ平の上端の稜線から展望が開け、振り返ると、登って来た尾根の先の七々頭ヶ岳を中心に、左に墓谷山(はかたにやま)、右に妙理山(みょうりやま)、すぐ北側に下山に通る北西尾根が望める。残雪が点在し始めたブナの稜線を登り続け、しばらくして、やっと連続した残雪が稜線に現れ、小うるさい藪や凸凹道から開放されて雪面をキックステップで登る。やがてP971付近の石灰岩の岩稜帯となり、金糞岳(かなくそだけ)から大黒山(だいこくやま)まで望めるパノラマ見晴しポイントがある。岩頭で熱いコーヒーを飲みながら山座同定するのは至福のひと時だ。

    (横山岳余呉登山口)     (雪解け増水の沢を渡渉)        (林道出合)

  (西尾根登り口の階段)        (急坂を登る)      (ツバキの多いP373三角点)

  (旧共聴アンテナを通る)         (ケヤキ平)       (登ってきた尾根と七々頭ヶ岳)

    (ブナ林尾根を登る)    (雪が消えたばかりの尾根を行く)   (歩き易い残雪帯を登る)

   (見晴の良い尾根を登る)  (正面に見える本峰の稜線)    (石灰岩稜帯を登る)

            (岩稜帯見晴しポイントから墓谷山、琵琶湖方面を望む)

 標高1000メートルを超えると連続した残雪尾根となり、正面に西峰から本峰に続く稜線を見ながらひと登りすると北尾根との合流点、西峰だ。西峰から本峰を経て東峰まで続くブナ疎林帯の素晴らしい展望稜線だ。小うるさい夏道の小木は雪の下にかくれ、なだらかな稜線をスノーシューやアイゼンを付けることもなく、快晴の横山岳を独り占めして薄い新雪に足跡をつける快適散歩だ。西峰付近から北東に、上谷山から蕎麦粒山(そむぎやま)まで美しい奥美濃の峰々が望める。7、8割雪に埋まった小屋の建つ横山岳山頂は、夏の姿から想像できない丸い雪山だ。雪の大通りを東へ進み、最後の雪庇をよじ登ると東峰だ。稜線の先には金糞岳がそびえている。

   (岩稜帯見晴しポイント)     (登ってきた尾根と墓谷山)     (先のピークが西峰)

    (横山岳西峰)        (見晴し稜線を本峰へ)     (左に東峰を見つつ本峰へ)

              (西峰付近の展望稜線から奥美濃の山々を望む)

    (もうすぐ横山岳山頂)        (横山岳山頂)       (山頂から琵琶湖を望む)

 (展望稜線で東峰へ向かう)  (正面の雪庇の上が東峰)     (東峰から本峰へ戻る)

                   (東峰から金糞岳方面を望む)

 西峰まで元へ戻り、北尾根の幅広のなだらかブナ林を下る。大木ブナのある北尾根ピークから西へ稜線を下る。藪っぽい稜線をなるべく残雪の所を選んで下るが、この稜線には見晴しポイントはなく、時々、樹間から安蔵山(あんぞうやま)が右手に見える程度だ。下りの場合。P855のすぐ下で尾根を間違い易いが、あとはテープを忠実にたどることだ。尾根端付近からV溝の急坂となり、突如、林道の絶壁の上にでる。小木を掴んで斜めに下って林道へ降り立ったが、反射鏡の所に梯子が置かれていた。シーズンにはここに立てかけられるもの思われる。林道を朝の所まで下り、沢に沿って駐車場所に戻った。帰途、高時川に沿って県道を田戸(たど)方面へ行って見たが、田戸の手前徒歩15分位の所まで除雪されていたのを確認した。
 積雪期の横山岳は初めてだが、山頂から伸びる北尾根や東尾根の雪原に広がるブナ林、奥美濃や湖北の山々の展望などがことのほか素晴らしかった。今回は、アイゼンとSSともお荷物以外の何物でもなかったが、西尾根、北西尾根とも尾根端を除いて急坂は少なく、ツボ足がしんどい時でもSSで楽しく歩行できそうだ。

  (本峰から西峰へ戻る)    (西峰からブナ林北尾根を行く) (北尾根をなだらかに下る)

   (北尾根別れピーク)    (雪の融けたブナ尾根を下る)    (歩き易い残雪尾根)

      (北に見える安蔵山)      (見晴しの良いP855)     (殆んど雪の消えた尾根を下る)

  (笹原林床の稜線を行く)   (尾根端のV溝の急坂を下る)(林道上で立ち往生、横を下る)

   (取り外された?梯子)       (往路の林道出合の橋)          (沢沿いに下る)

★道で出会った花

   ヤブツバキ(P373)        マンサク(P624)      ミスミソウ(北西尾根登り口)

     キブシ? (林道)         タチツボスミレ (林道)         フキノトウ (林道)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  中河内、美濃川上

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