藤倉山(643.5m)日野山(794.5m)

 

★ひとこと   「宿場町今庄の花の藤倉山と南条の信仰の日野山」

大師堂付近から日野山を望む


★行った日   2013年4月13日(土) 晴 単独

★コース

高槻5:10(名神、北陸道)=今庄IC(R365)=7:20今庄市民センター(旧役場)7:35→登山口8:00→湯尾峠分岐8:30→8:36大師堂8:44→(516m)鍋倉山9:22→10:10(643.5m)藤倉山10:20→(270.0m)愛宕山11:01→今庄住民センター11:28(R365)=11:58日野山登山駐車場12:04→室堂13:09→13:59(794.5m)日野山14:18→室堂13:09→弁慶の三枚切り14:53→15:29日野山登山駐車場15:34(R365、R303、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻19:49

 かつて、北国街道の木ノ芽峠を越えて越(こし)の国へ入ると、初めての越前の重要な宿場町が今庄(いまじょう)だ。北陸路から夜叉ヶ池(やしゃがいけ)へ向かう時に目にする今庄の藤倉山(ふじくらやま)と南条(なんじょう)の日野山(ひのさん)が今回の目的地だ。藤倉山のカタクリのネット情報を沢山見かけるようになったので鍋倉山から藤倉山へ周回して満開のカタクリを楽しみ、ついで南条へ移動して、越前富士とも称される優れた山容の日野山へ日野神社からピストンの計画だ。今庄ICからR365を敦賀方面へ少し走り、道端の今庄住民センター(旧役場)の大駐車場にとめさせて頂く。
 住民センターから北陸線を西へ渡るべくちょっと北上したが通路がなく、仕方なく南下して陸橋で線路を越え、駅前から宿場町の旧街道に入る。桜満開の公園を左に見て時代劇に出てきそうな町並みを通り過ぎると、八十八ヶ所参道入口でもある登山口だ。四国霊場を模した石仏の並ぶ草花の豊富な参道を進む。北陸線のリズミカルな音を聞きながらしばらくジグザグに尾根端の急坂を登ると見晴しの良いピークだ。ここで湯尾(ゆお)峠を右に分けてちょっと進むと大師堂だ。この辺りから眺める日野山は格好良く、文字通り越前富士の山容だ。まばらな雑木の尾根を一旦下降して、赤いツバキや白いタムシバの花が点在し、道にはイワウチワが薄いピンクの花をつけている美しい道を登り返すと鍋倉山と思われるピークだ。山頂から尾根を少し下ってから藤倉山の主稜線出合まで見事なブナ林の急坂を登る。ブナ林の主稜線を進むと藤倉山だ。反射板のある山頂からの展望は素晴らしく、北方の日野山は無論、残雪に輝く部子山(へこさん)から三国岳など越美国境の山々が望めた。ここから長い下り尾根が続き、鉄塔で今庄盆地を眼下に眺めながら下ると愛宕山だ。ここは木曽義仲が戦った燧ヶ城(ひうちがじょう)跡でもある。この辺りからカタクリが姿を見せ始め、観音堂までカタクリの群生地が続き、観光客の姿も多くなってくる。新羅(しらぎ)神社から古い町並みを抜けるとJR駅前で往路と合流、住民センターへ帰着、早速、日野山へ向けて出発だ。

     (今庄宿の町並み)       (八十八ヶ所参道入口)  (サンダーバードが足下を走る)

  (石仏と花の参道を登る)    (今庄の町並みを見下ろす)     (もうすぐ大師堂)

              (湯尾峠分岐の展望所から日野山方面を望む)

(稜線から端正な日野山を望む)    (鍋倉山付近を行く)     (稜線出合手前のブナ林)

                 (藤倉山から越美国境の山々を望む)

    (藤倉山三角点)        (ブナ林尾根を行く)        (愛宕山の燧ヶ城跡)

              (稜線の鉄塔から今庄盆地と日野山方面を望む)

 (カタクリの多い遊歩道を下る)     (カタクリ群生地)        (観音堂へ下る)

 R365を北上、JR王子保(おうしお)駅の交差点を右折、広野ダムを水源に越前市を潤す日野川を渡って少し南下すると日野山登山者駐車場だ。日野山へ向かって中平吹(なかひらぶき)町の家並みを東進、立派な社殿の横を進み、登山口の柵の扉を開閉して杉樹林に入る。林道をちょっと進み、沢沿いの直進路を見送り、道なりに山裾を右へ上る。分岐点の石柱にはどちらも山頂に至るとある。荒れた林道は途中で決壊しているが、その上が大きな広場だ。ここから室堂まで舗装林道が続き、先程の谷沿いの道とは室堂の手前で合流だ。休憩所もある室堂の谷筋は最終水場だ。室堂の先から古道をたどる。立ち枯れの松の大木の間にユキツバキが真っ赤な花を咲かせている自然林を登り、比丘尼(びくに)ころばしと称する砂岩の急坂を頑張ると、日野神社奥宮が祀られた日野山頂上だ。山頂から、白山〜部子山〜冠山などが真っ白に輝き、山頂北端からは、武生(たけふ)や滑川(なめりかわ)方面の田園地帯が広がっている。日本海や加越の山々は残念ながら霞んで見えなかった。帰りは巻道で室堂へ下り、途中から谷筋に入り、弁慶が試し切りしたという弁慶三枚切り岩、僧兵の夢の跡石の唐戸(からと)、カキ餅に似た焼餅石などを通って、往路の直進路から合流して登山者駐車場へ到着だ。帰途、R365を南下、積雪期の余呉の登山基地広野ダムを左に分け直進、余呉の積雪状態を眺めながら無雪の栃ノ木(とちのき)峠を越え、トンネル未開通の椿坂(つばきさか)峠から木之本へ。湖北の桜見物を目論んだが晴天の土曜日とあって大渋滞、ノロノロ運転の湖西道路で、南条から4時間以上かかって帰阪した。
 一昔前のなつかしい今庄機関区が僕のおぼろげな記憶にあり、ここは古くから交通の要所としての美しい宿場町だ。この時期、山では木々が新芽を出し始め、タムシバが山肌を飾り、山裾ではカタクリやイカリソウが満開だ。街角の桜満開の公園や古い町並みも見所の一つだ。また、日野山は越前富士とも呼ばれ、日野神社にまつわる信仰の山でもある美しい山だ。低山ながら山頂は白山はじめ加越、越美の山々の展望台だ。

 (日野神社へ向かって出発)   (日野神社を通り抜ける)     (荒れた林道を登る)

     (急な舗装林道を登る)      (途中から古道を登る)            (室堂)

(ツバキの多い自然林を登る) (砂岩?の比丘尼ころばしを登る)(日野山頂の日野神社奥宮)

                 (日野山から白山〜越美の山々を望む)

                 (日野山から武生、鯖江方面を望む)

        (日野山頂上)       (日野山の東端の展望所)        (下りは巻道を下る)

      (展望のよい巻道)        (弁慶の三枚切り岩)            (石の唐戸)

       (焼餅石)            (往路との出合)           (中平吹町の集落を下る)

★道で出会った花

     ヤマブキ(参道)         イカリソウ(参道)        キジムシロ(参道)

 コバノミツバツツジ? (参道)    タチツボスミレ (参道)     ソメイヨシノ(大師堂)

   イワウチワ?(鍋倉山)    ショウジョウバカマ(鍋倉山)    マンサク(藤倉山)

   タムシバ (藤倉山)        カタクリ(白) (観音堂)      ヤブテマリ?(観音堂)

     カタクリ(観音堂)        カキドウシ(日野神社)     シハイスミレ(林道)

    クロモジ (林道)         ヤマヤナギ? (林道)     ナガバモミジイチゴ(林道)

    ユキツバキ(室堂)        ミヤマカタバミ(室堂)      ネコノメソウ(室堂)

  ダンコウバイ (比丘尼坂)      キブシ (比丘尼坂)     ヤマエンゴサク(日野神社)

★ルート断面図
(1)藤倉山

(2)日野山


★地  図
(1)藤倉山

(2)日野山

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  今庄、武生

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