★ひとこと 「熊渡から白川八丁、迷い岳、鉄山を経て大川口へ」
鉄山から神童子谷を望む
★行った日 2013年4月22日(月) 快晴 単独
★コース
高槻4:25(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309)=大川口(自転車デポ)6:38(R309)=6:52熊渡7:04→白川八丁分岐7:34→取水ダム8:05→8:33休憩(河原)8:41→一ノ滝テラス9:08→10:37双門ノ滝テラス10:46→迷い岳分岐11:14→11:26休憩(霧氷林)11:34→(1695m)迷い岳11:59→弥山分岐12:31→12:57休憩(見晴し草原)13:06→13:35(1563m)鉄山13:43→大川口14:59(R309)=自転車(5.8km)=15:30熊渡15:37(R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻18:10
大峰北部に位置する名渓の白川八丁から鉄山(てっせん)だ。熊渡(くまど)から名瀑の続く弥山(みせん)川をさかのぼりザンキ平の肩から迷い岳経由、鉄山を経て大川口(おおこぐち)へ下る計画だ。朝日に霧氷が白く光る鉄山を見上げながら川迫(こうせい)川沿いに走り、大川口に自転車をデポ、熊渡まで戻って出発だ。ここで頼りのGPSで大失敗、パソコンからGPSへ地図やウエイポイントの転送を忘れて単なる足跡記録器だ。幸い、DLした地形図があり、きょうのルートの大部分は一度歩いたことがあるので感覚的にはOKだ。
熊渡の鎖を張った橋を渡った所で登山届けをだし、普通車でも十分通れる位に整備したての地道林道を30分ほど進むと白川八丁分岐だ。カナビキ谷の橋を渡って弥山川の河原へ降り立ち、伏流水になって一面石ころが広がる河原をしばらく進む。やっと水面が現れ、右岸の双門弥山線歩道の標柱の所から桟道が始まる。足下の紺碧のガマ滝つぼを眺めながら右岸を少し進むと岩礫で埋まって水の見えない取水ダムだ。しばらく山肌の桟道を通ったり高巻いたりしながら進み、クルミ谷出合付近で河原に下る。ここから幾度か渡渉や高巻きをし、大岩を乗り越えて左岸の桟道へ登りつき、山肌をへつり気味に進むと一ノ滝を正面に見る大岩テラスだ。水量は少ないが豪快な雰囲気の滝だ。滝の前の吊橋を渡って梯子の先のミズナラ?の大木から迷子だ。岩礫のため踏み跡が消え、急坂を直登したが間違い、この辺りの地形図は岩マークでごちゃごちゃだ。正解は大木から右へ急坂を回り込むと先方に踏み跡が現れる。ここから垂直に近い梯子が次々現れ、途中の岩頭から登ってきた谷筋や、左の垂直の岸壁が望める。さらに、垂直の梯子や鎖場を過ぎ、コブを越えると滝見平だ。岩壁にか細い一筋の滝がかかっているのが双門(そうもん)の滝だ。仙人ぐら、双門の滝を後にして次々現れる垂直に近い梯子を乗り継いで上る。梯子の途中から見える白く化粧した稲村ヶ岳や大日山の岩峰が綺麗だ。大岩下の鎖場をよじ登ると見晴しの良いザンキ平の肩だ。ここで河原小屋跡へ下る弥山川コースと別れ、青空に映える霧氷が美しい急坂を登る。振り返ると視界いっぱいに大峰北部の山々が霧氷の樹林越しに広がり、素晴らしい光景だ。白い樹林を愛でながらしばらく頑張ると針葉樹林に囲まれたピークが迷い岳(ザンキ平)だ。迷岳の西側の稜線ははっきりしないので山頂から下る場合は方向に注意が肝要だ。山頂から幅広い針広混交林を東南へ緩やかに下り、稜線の北側中腹の広葉樹林をなだらかに上ると鉄山-弥山ルート出合だ。以前、沢山のテープ表示があったが今回は見かけなかった。
(朝日を浴び白川八丁分岐を左へ)
(ヤマザクラ咲く河原を行く)
(紺碧の水をたたえたガマ滝)
(クルミ谷出合付近の河原を行く) (岸壁を高巻く) (大岩を乗り越え桟道へ)
(水量が少なくても豪快な一ノ滝)
(滝前の吊橋を渡る) (長い梯子を上る)
(ザンキ平の肩から稲村ヶ岳方面の展望)
(ザンキ平の肩から急坂を登る)
(日に映える霧氷が美しい)
(霧氷越の稲村ヶ岳の山並み)
(林間の迷い岳山頂) (美しい広葉樹林の稜線を行く)
(針葉樹林帯の弥山分岐付近)
霧氷の美しい急な稜線下りだ。前方の垣間見える尖がり山の鉄山を目印に、岩尾根もある見晴しの良いヤセ尾根を下る。見晴し草原の手前でまた失敗、目視では鉄山を結ぶ直線上の行き止まりの支尾根に入り、あわてて引き返す一幕もあった。見晴し草原から眺めると、正面に鉄山、大普賢岳がそびえ、左右に奥駈の峰々が並ぶさまは壮観だ。ここからヤセ尾根を上り下りし、三つ目のコブが鉄山だ。山頂のシャクナゲの間から北方を望むと、遠く金剛山地が霞み、足元には川迫川が蛇行し、その右にバリゴヤノ頭が存在感を主張している。また少し右に、神童子谷(じんどうじだに)の正面に山上ヶ岳、左に稲村ヶ岳、右に大普賢岳と大峰の三名峰が望める。岩角に木の根の絡まった急坂を下り、次のコブで間違って直進して誤りに気付き、正解の右の稜線を岩角や木の根を掴みながら下ると小さな鞍部の伐採地だ。登ってくる時には大展望に感動する伐採地だが、下りではいままで大展望をほしいままにしているので感動は少なく、勝手なもので山々がだんだん高くなってきたと感じる位だ。ヒメシャラなどの樹林を通ってヤセ尾根をしばらく下り、桧や杉の植林帯に入ると大川口はすぐだ。ここでチャリンコをゲット、川迫川に沿って鉄山を振り返りながら30分ほど走ると熊渡だ。黒滝(くろたき)道の駅で好物の串コンニャクで腹の虫をおさめ、往路通りに帰阪した。
きょうは標高1400メートル以上で霧氷が成長し、予想外の幻想的な白い世界を満喫することができた。渇水状態の弥山川では渡渉に苦労せず、一ノ滝はじめこの季節なりの渓谷美が堪能できた。弥山出合から鉄山や大峰山系を眺めながら下る尾根は僕の大好きなルートの一つだ。GPSなしで何とか歩けたが、谷筋の上りと尾根筋の下りはまだまだ修行が足りないようだ。
(鉄山へ急な稜線を下る) (雰囲気の良い稜線を下る) (見晴し草原から鉄山を望む)
(見晴し草原から奥駈の峰々を望む)
(鉄山へ向かって尾根を下る)
(下ってきた稜線を振り返る)
(鉄山頂上)
(鉄山から白く光る川迫川を俯瞰)
コバノミツバツツジ(河原) イヌシデ?(河原) タチツボスミレ(ガマ滝)
ヒメイチゲ?
(ガマ滝) ヤマシキミ(取水ダム)
バイカオウレン(取水ダム)
ネコノメソウ(一ノ滝) ミヤマキケマン(大川口) ヤマザクラ(大川口)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 大峰山脈
・2万5千分の1地形図 弥山
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