薊岳(1406m)木ノ実矢塚(1373.8m)

 

★ひとこと   「中奥林道から半左衛門尾を経て薊岳ピストン」

薄雪と霧氷の薊岳山頂


★行った日   2013年12月1日(日) 曇一時晴 単独

★コース

高槻5:08(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309、R169、県道258、中奥林道)=7:42赤倉谷出合7:51→9:17岩稜9:23→10:43(1373.8m)木ノ実矢塚10:50→11:23(1406m)薊岳11:31→木ノ実矢塚12:02→14:47岩稜12:55→奥粉谷出合13:55→13:49赤倉谷出合13:54(中奥林道、県道258、R169、R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻16:35

 薊(あざみ)岳は台高の三ッ塚(みつづか)から西へ伸びる支尾根のなかで最も存在感を主張している山だ。登山道は大又(おおまた)、麦谷林道と明神平の三本が一般的だ。今回は中奥(なかおく)川から半左衛門尾(はんざえもんお)を経てピストンの計画だ。東熊野街道R169を南下、白川渡(しらかわど)で橋を渡り県道258に入り、中奥から落石の多い落ち葉絨毯の中奥林道を注意して走る。瀬戸分岐から約3キロの素掘りトンネルを過ぎ、赤倉谷出合の橋で道路陥没、Uターンして少し手前に路駐だ。
 天気予報は晴だが上空は灰色、峰々は雲に覆われた鬱陶しい空模様のなか出発だ。陥没箇所を過ぎ、中奥川左岸沿いの倒木と土砂の堆積した林道を進み、右岸へ橋を渡るとP1016を通る日粉谷(ひこたに?)右尾根取付だ。見た目には二階岳へ直接登る日粉谷左尾根より登りやすそうだが確証なし。赤倉谷出合から約1キロで半左衛門尾取付き点の奥粉谷(おくこたに?)出合だ。奥粉谷の橋を渡った所に明確な踏み跡があり、このルートから大勢の人が登っているようだ。尾根突端の奥粉谷側の岩稜帯を避けるように踏み跡をたどり、白く薄化粧した白鬚岳(しらひげだけ)を振り返りながら尾根に向かって広場を登り続ける。雑木林の尾根芯に乗ると、あとは稜線を外さないように登るだけだ。雑木林が過ぎると植林帯尾根となり、延々と急な杉か桧林を登り続け、標高約950メートルに達すると岩稜で尾根が通せんぼだ。岩稜の東裾を斜めに小さな谷筋へ下り、その谷をつめてから元の尾根に戻ると簡単にクリア可能だ。尾根に戻った所に牛が寝そべっているような岩があり、下りの目印だ。急な尾根を登り続けると尾根が消えて急斜面となるので左上方の尾根に向かってトラバースだ。尾根をしばらく急登すると杉?の大木が一本あるので、これも下りのトラバース開始の目印だ。勾配が緩くなるとシャクナゲの疎林が現れ、これを過ぎて落葉した広葉樹林の尾根を前方に丸い山頂を眺めつつ進むと薄く雪化粧した木ノ実矢塚(きのみやづか)頂上だ。

 (赤倉谷出合で車の進行不能)   (橋の前方で道路陥没)   (倒木と土砂の林道を行く)

  (奥粉谷出合の登り口)    (はっきりした踏み跡を登る)  (明るい広場を尾根へ向かう)

    (雑木尾根を行く)     (しばらく植林帯尾根を登る) (尾根に広葉樹が現れると岩稜)

 (岩稜の右下へ斜めに下る)   (岩稜の側面をトラバース)    (谷筋を登ってから尾根へ戻る)

  (急な斜面を左へ逃げる)      (斜面をトラバース)       (急な稜線を登る)

    (通過点目印の大木)      (シャクナゲ林を通る)   (木ノ実矢塚へ美しい尾根を行く)

 まだ身支度が秋装備なのでじっとしていると寒風の山頂は寒く、早々に雪の北斜面を下り、薊岳めざしてヤマトザサ?林床の寒々としたミズナラやブナの尾根を登る。最後に岩稜まじりの急坂を登ると狭い薊岳山頂だ。時々雪雲がかかり、霧氷が成長しつつある岩頭から、大峰や金剛などが望める筈だが、たどってきた稜線など近くの峰々が墨絵のように見えるだけだ。小休止後、今秋はじめての雪景色を眺めつつ、木ノ実矢塚めざして下る。木ノ実矢塚から下りの注意点は、第1にテープ印のある麦谷林道へ下る尾根と間違わないこと、第2に目印の大杉の少し下から支尾根を直進せず左下へトラバースすること、第3に次の尾根上の牛の寝そべった岩の手前から左の谷筋へ下ること、の3点だ。半左衛門尾を最後まで下り、上りの際の踏み跡が判らず岩稜帯の上へ出てしまったが、少し北へ戻ると林道へ軟着陸点する斜面がある。機会があれば日の長い時期に瀬戸越から周回することを考えながら帰途についた。
 中奥林道は相当手前でストップを覚悟していたがトンネルの先の赤倉谷出合まで入れたので時間短縮ができた。半左衛門尾は人工的な目印はなくルートを探しながら登れる危険箇所のない自然豊かな尾根だ。頂上付近では霧氷のついたブナの大木林など予想外の美しい霧氷や雪景色を楽しむことができた。

   寒風の木ノ実矢塚頂上)   (薊岳めざして急坂を下る)      (鞍部から尾根を登り返す)

    (薊岳頂上直下を登る)    (寒風吹きすさぶ頂上付近)        (薊岳頂上)

              (雪雲のかかった薊岳頂上から霞んだ展望)

   (成長しつつある霧氷)      (山頂横から岩稜帯を戻る)     (木ノ実矢塚へ向かって下る)

   (美しい樹林を登り返す)    (木ノ実矢塚から稜線を下る) (この岩の手前から岩稜を迂回)

      (杉並木を下る)        (岩稜の上に出て逆戻り)        (林道へ軟着陸)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大豆生(まめお

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