★ひとこと 「坂本から松禅院を経て反時計回りに無動寺道へ周回」
ケーブル延暦寺駅から琵琶湖を望む
★行った日 2013年12月25日(水) 晴 風強し 単独
★コース
JR高槻駅6:36(JR)=JR比叡山坂本駅7:16→松禅院近道入口7:56→松禅院8:26→8:50休憩8:59→尾根道出合9:31→元三大師堂9:42→横川中堂9:47→10:26玉体杉10:38→釈迦堂11:10→阿弥陀堂11:33→11:54(848.3m)大比叡三角点12:15→根本中堂12:42→明王堂13:08→13:31紀貫之墓分岐13:41→林道始点14:05→県道出合14:14→14:35JR比叡山坂本駅14:44(JR)=JR高槻駅15:14
今年も安全に山歩きができたことへの感謝を兼ねて比叡山回峰行(かいほうぎょう)ルートだ。4年前に時計回りに無動寺(むどうじ)谷から東塔(とうとう)-西塔(さいとう)-横川(よかわ)-三石岳(さんごくだけ)-日吉大社と巡拝、今回はまだ通ったことのない飯室(いいむろ)谷から横川-西塔-東塔-無動寺谷へ反時計回りに巡拝の計画だ。
JR比叡山坂本駅から日吉神社へ向って一の鳥居、二の鳥居を過ぎ、日吉大社の手前を右折して西教寺(さいきょうじ)方向へ進む。穴太(あのう)積み石垣の通りを北上、しばらく車道を進むと西側山裾に塔堂が建ち並ぶ西教寺前だ。先が長いので境内に入らず門前で遥拝のみだ。住宅街を抜け山裾の道になると道端に松禅院(しょうぜんいん)近道の石柱があり、山道が山中へ別れている。山中をなだらかに上る道を進み、「逢(あ)のみち湖(こ)のみち山歩(さんぽ)みち」の道標の先の峠が迷い易い三差路、左は山へ上る道、右は谷へ下る道だ。間違って山側へ谷沿いに登ったが正解は右へ下り、谷の対岸の梯子を上ると慈忍和尚(じにんかしょう)の墓所だ。その先に飯室谷不動堂松禅院があり、千日回峰を2回も達成され去る9月に亡くなられた酒井大阿闍梨(だいあじゃり)が住職を勤められていた。参道を下り飯室谷を渡ると広場があり、かたわらに建つのが元三大師(がんざんだいし)道の石柱だ。石柱の導くまま山道を少し進むと、広い巡視路のかたわらに小さな「横川」と書かれた手書きの道標が現れ、藪っぽい道をその通りに進むとすぐに立派な道が現れる。飯室谷に沿って杉林の山腹を進み、やがてツガやモミの木がまじる樹林帯の急坂を九十九折の道が続き、ほぼ中間点の休憩所を過ぎると稜線に達し、ツガなどの大木並木のなだらかな道となる。僧坊跡の石垣が過ぎるとまもなく尾根道出合だ。すぐ横の日本生命慰霊碑の前を通り、薄雪の尾根道を進み、落ち着いた雰囲気の恵心院(けいしんいん)の前を過ぎ、しばらく進むと元三大師堂だ。だらだら坂を少し下ると横川中堂だ。山の斜面に建つ舞台造りの朱塗りの本堂と白砂糖を振りかけたような石垣との組み合わせが絶品だ。横川を後にして駐車場広場から東海自然歩道の石段を上り、樹間から垣間見える真っ白な蓬莱山を振り返りつつ木漏れ日の林間の道を進む。車道の下をくぐり、横高山(よこたかやま)分岐点のせりあい地蔵を過ぎ、稜線を南下すると京都市街が美しく望める玉体杉(ぎょくたいすぎ)だ。以前より周りの木々が生長して見晴しが悪くなった感じだ。しばらく樹林帯の尾根道を進み、再び車道の下をくぐって食堂(じきどう)を過ぎると最初の大伽藍が釈迦堂だ。
(日吉大社へ向って進む)
(大社手前を右折して北上) (西教寺前を通る)
(松禅院近道入口から山道へ)
(松禅院手前の三差路を右へ)
(松禅院前を下る)
(松禅院の元三大師道石柱) (なだらかに山腹を行く)
(九十九折の道が続く)
(稜線道合流(左下から))
(風情ある恵心院)
(元三大師堂)
(横川中堂) (横川駐車場から東海自然歩道へ)
(冠雪の蓬莱山)
(美しい林間の道を行く) (横高山分岐の地蔵)
(玉体杉)
(玉体杉から京都市街を望む)
(薄雪の樹林帯を行く)
(西塔の釈迦堂)
にない堂の渡り廊下をくぐり、石灯籠の並ぶ参道を進むと最澄(さいちょう)御廟(ごびょう)の浄土院(じょうどいん)だ。ここからがしんどい長い石段だ。滑らないようにフーフー言いながら上りつめ、車道を渡ってしばらく進むと東塔に入り、阿弥陀(あみだ)堂の裏手到着だ。裏から山道に入り、樹林帯をしばらく登ると林立するアンテナ群の横の小高い丘が大比叡三角点だ。陽光のさす石に座ってラーメン昼食後、元へ戻って根本中堂(こんぽんちゅうどう)に立ち寄り、手を合わせてから東塔を後にして無動寺道を下り始めた。坂本ケーブルの比叡山駅は琵琶湖のビューポイントだ。モミ、ツガ、杉などの巨木の並ぶ道を下り、閼伽井(あかい)を過ぎて弁天堂や東海自然歩道を右に分け直進すると見晴しのよい明王堂(みょうおうどう)だ。大津や瀬田方面の見晴しがよかったが、ここも木々が生長して視界が狭まってしまった。箒目の目立つ参道を下り玉照院(ぎょくしょういん)を過ぎると山道だ。竹林の急坂を下ると明るい谷、箸塚(はしづか)の谷を渡り、小さい沢筋を横切りながら古い石垣の残骸が残る山腹のトラバース道を下ると藪の間から琵琶湖が垣間見える紀貫之(きのつらゆき)墓分岐だ。視界のない樹林の道を黙々と下り、不動坂の石段を下るとほどなく林道始点だ。車止めゲートを過ぎ、県道を横切って坂本の集落を通ると二の鳥居だ。しばらく車道を下るとJR駅だ。丁度やってきた新快速で意外に早く帰宅した。
僕は冬の比叡山が好きだ。雪景色の三塔(横川、西塔、東塔)十六谷(無動寺谷、飯室谷など)が美しく、雪道に並ぶツガやモミの大木、朱塗りの伽藍と白雪との組み合わせが見事だ。天候にも恵まれ、冬晴れの下、今年の山歩きの感謝と来る年の安全祈願ができた。
(浄土院)
(しんどい長い石段を上る)
(東塔の阿弥陀堂)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 京都北山
・2万5千分の1地形図 大原、京都東北部
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