金糞岳(1076.8m)挫折

 

★ひとこと   「金糞岳北尾根ピストンの計画が湿った新雪のため挫折」

北尾根出合P849付近のブナ林


★行った日   2014年3月12日(水) 薄曇 単独

★コース

高槻4:10(名神、北陸道)=木之本IC(R303)=6:09トンネル東口6:28→小尾根端部7:42→8:07休憩8:14→9:50P849 10:03→11:00ヤブ手前稜線11:39→P849 12:33→13:20小尾根端部13:33→13:54トンネル東口14:06(R303、池ノ又林道)→14:20神岳ダム14:28(池ノ又林道、R303、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻17:40

 滋賀・岐阜県境の山、金糞岳(かなくそだけ)へ八草(はっそう)トンネル東口から北尾根ピストンの計画だったが、湿った新雪に阻まれ途中敗退だ。R303八草トンネル東口の旧道分岐の除雪スペースに駐車だ。雪質を見るため、うず高く積まれた雪の山へつぼ足で上ってみたが、べちゃ雪に10〜20センチも沈み込み、悪い予感だ。
 取り付きから急坂だが、数日前に降った雪が湿った状態で20センチもめり込む最悪のコンディションだ。徐々に勾配がきつくなって積雪も増えて膝上まで沈み込み、ストックのみでは手掛かり不足で前進不能だ。仕方なく、手掛かりを求めて斜めに進み、シャクナゲの小枝を掴みながらヤブをかいくぐって前進だ。ザックにくくりつけたSS(スノーシュー)やストックをシャクナゲのヤブに絡め取られながら、右往左往しつつやっと小尾根端部によじ登った。計画では取り付きから小尾根端まで標高差約100メートルを30〜40分と見ていたが何と80分だ。おまけに大汗をかいて肉体的にも消耗し戦意消失、この時点で金糞岳はあきらめムードだ。ここでSSを履き、俄然歩き易くなるはずだが、重い雪に10〜20センチ沈み込みながら稜線を一歩一歩登り、P849到着が計画より2時間遅れの10時だ。気が萎えてしまうと前進意欲がなくなり、Uターンばかり考えながらぶらぶら進む。周りの景色は美しく、朝靄の弱い斜光に照らされた雪面のブナの縞模様を愛でながら、10日前に登ったトガスはじめ、北方の奥美濃の真っ白な峰々を樹間から垣間見ながら進む。古い雪の上に20〜30センチの新雪があり、気温が高いためSSでも沈み込んで大変重く、また、大木の根元に近づくとふくらはぎまではまる落とし穴もあって気が抜けない。小さなアップダウンを繰り返しながらブナ林尾根を進み、ヤブ露出尾根の手前の地肌の出た笹原で大休止、とうとうここからUターンだ。

 (八草トンネル東口除雪場所) (雪山を越えて急坂へ取り付く)  (トンネル東口を振り返る)

(新雪に滑りながら急坂を上る) (手掛かりを求めてヤブへ)    (再度中央突破を試みる)

(やっと小尾根端へよじ登る)  (小尾根からトガスと蕎麦粒山) (小動物の足跡をトレース)

(弱い朝日を浴びる稜線を行く)(20センチ位沈む湿った新雪稜線)    (P849)

(北尾根から坂内の里を望む)   (美しいブナ林尾根を行く)  (ヤブ手前のピークで大休止)

 戻りは自分のトレースがあるので実に楽だ。周りの景色を楽しみながら尾根筋を戻り、小尾根端でSSを脱ぎ、急坂をつぼ足のヒールで滑り下るとトンネル東口だ。まだ早かったので、川上から10日前に通った池ノ又林道へ入り、どこまで除雪されているか行ってみたが、神岳(かみのだけ)ダムの貯水池を渡る橋までだ。夜叉ヶ池登山口までは当分駄目だ(開通は6月?)。
 金糞岳北尾根のブナ林と奥美濃の山々の展望を期待したが、予想外の新雪に途中敗退だ。体力の弱いものにとって、新雪の急坂は処置なしだ。また、湿った(腐った?)積雪のラッセルはSSでも体力を奪われることを実感。

             (奥美濃の山々を垣間見ながらブナ稜線を行く)

   (ブナ林尾根を戻る)        (P849まで戻る)      (小尾根端から激下り)

  (やっとトンネル東口へ)    帰途、神岳ダムへ立ち寄る) (ダムの赤い橋で除雪は終わり)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  美濃川上

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