姫越山(502.9m)

 

★ひとこと   「錦町から姫越山、座佐浜を経て絶景断崖尾根へ」

北登山道の錦湾展望台から


★行った日   2015年1月10日(土) 晴 風強し 単独

★コース

 高槻6:00(名神、新名神、伊勢道、紀勢道)=紀勢大内山IC(県道68、R260)=8:28日の出公園駐車場8:38→姫越山北登山口8:42→錦湾展望台9:13→10:10(502.9m)姫越山10:22→芦浜分岐10:53→(429m)座佐ノ高11:13→新桑竈分岐11:27→たまご池分岐11:53→新桑竈登り口12:21→12:34芦浜登り口12:55→P143三角点13:20→14:06P323 14:14→15:06芦浜分岐15:12→姫越山15:44→錦湾展望台16:16→16:40日の出公園駐車場16:44(R260、県道68)=紀勢大内山IC(紀勢道、伊勢道、新名神、名神)=高槻19:27

 このところ冬型気圧配置が居座り、雪山歩きが続いているので黒潮洗う海辺の山、渡会(わたらい)山地南端の姫越山(ひめごやま)だ。5年前に立ち寄っているが山頂ピストンだけなので、今回は姫越山から座佐(ざさ)ノ高を経てリアス式海岸の断崖歩きのできる座佐浜まで足を伸ばす計画だ。以前は錦峠越のくねくね道だったが、いまは紀勢大内山ICから走り易い道で錦町に入り、河内(こうち)川を渡ってすぐ左折すると時計台のある日の出公園駐車場だ。
 公園から川沿いに北登山口へ向い、鉄柵付きの立派な階段を上ると5年前にはなかった海抜30メートルのシロハゲ津波避難所だ。建物の横から山道に入り、悲話の姫と侍従が祀られた妙姫(たえひめ)大明神と甚六(じんろく)明神の祠前を通り、ウバメガシの密林が続く急坂を登る。急な尾根端を登ってなだらかな稜線をちょっと進むと絶景の錦湾が見渡せる展望台だ。点在する小島を浮かべたマリンブルーの海を眺めていると時が経つのを忘れる思いだ。再度、急な尾根を登り、芦浜(あしはま)峠への道を右に分け、爺ヶ塚や姫塚を過ぎてだらだら坂の稜線を進むと南側が開けた姫越山頂上だ。陽光にまぶしく輝く雄大な熊野灘が望めた。少し先で新桑竈(さらくわがま)を左に分け、のろし台跡を過ぎてしばらく稜線を下ると鞍部の芦浜分岐だ。その少し手前が芦浜池が足下に見える展望地だ。分岐点には左の新桑竈、右の芦浜、直進の座佐ノ高の道標とともに中電の立ち入り禁止の掲示がある。想像の域だが、以前の中電の原発立地候補地と思われる。しばらく尾根を登りつめると座佐ノ高だ。

  (川に沿って北登山口へ)   (北登山口の鉄柵付き階段)  (5年前になかった避難小屋)

  (ウバメガシの密林を登る)   (錦湾展望台からの眺め)      (道端の爺ヶ塚)

   (山頂手前の姫塚)        (樹林の稜線を行く)     (南側が開けた姫越山頂上)

 (狼煙台跡もある新桑竈分岐付近)(芦浜分岐手前の展望地)  (展望地から芦浜池を俯瞰)

      (芦浜分岐)       (芦浜分岐の中電の警告掲示)      (座佐ノ高)

 座佐ノ高で東向きの稜線から北へ方向を変えるが、ここから望む古和浦(こわうら)湾や座佐浜が綺麗だ。北向きの尾根をそのままたどるとたまご池に向っているが、直進の踏み跡はなく東尾根分岐点に座佐浜-座佐ノ高の道標のみ立っている。東へ稜線をしばらく下り、少し迷ってウラジロコギをしたが、たまご池を左に分けて座佐浜へ下る。分岐点付近から眺める古和浦湾が美しく、特にリング状のはまち養殖施設が興味深い。荒れたガレ場の沢筋を下ると座佐浜だ。きょうは風が強かったが湾内は静か、歩き難いが美しい波打ち際を歩く。座佐浜には集落に通じる歩道はなく普通は舟が交通手段のようだ。浜辺の南端で山塊への取り付きを探すと、一つは岩頭にぶら下がっている頼りないロープのシッポを掴んで岩をよじ登るか、4、5メートル巾の水路の向う岸の木にかけられた目印の赤シャツめがけて渡渉するかのどちらかだ。ゆっくり考えることにして砂浜の流木に腰掛けて大休止だ。恒例のカップラーメンとコーヒーで元気を回復、出発だ。

   (座佐ノ高から古和浦湾)     (座佐ノ高から座佐南池)    (たまご池分岐手前を下る)

               (たまご池分岐から古和浦湾を望む)

  (リングははまち養殖施設)  (荒れたガレ場の沢筋を下る)      (座佐浜に着く)

       (浜辺を南下)        (浜辺から北を振り返る)   (浜辺南端の芦浜登り口)

 岩頭は失敗すると被害が大きそうなので、水路を渡ることにして流木を引きずってきて放り込んだが渡る間は埋まらず、不精してスッパツなしで水面飛び渡りだ。幸い10センチ位の水深なので靴の中がちょっと濡れただけで渡れた。半島先端の樹林帯の急坂を登っていると、二人連れが上から下りてこられ、きょう初めての人との出合なので懐かしく挨拶を交わし、登り続けた。熊野灘を望む断崖の上をたどる道は快適だが、意外にアップダウンが多くてざらざらの砂粒の路面で滑り易く、海側がスパッと切れ落ち、遥か下に海面があるのでスリル満点の道だ。P143三角点を過ぎてしばらく進み、山中の稜線を登りきるとP343ピークだ。振り返るとすぐ下に座佐浜が見え、まだ全体コースの3分の1が残っているので、僕にとっては不確定の芦浜峠周りをあきらめて往路を戻ることにした。P343から尾根道を進み、座佐ノ高への分岐を見送り、鞍部の芦浜分岐で往路と合流だ。芦浜分岐から30分で姫越山、さらに1時間で日の出公園へ、暗くなるまでに帰り着いた。
 姫越山は標高は低いが、ゼロメートルから上りを繰り返し、おまけにアップダウンが多いので結構しんどい山だ。そのため予定時間を大幅にオーバーして芦浜池から近畿自然歩道を通るルートを省略した。座佐ノ高から座佐浜を周回するコースは熊野灘を間近に望みながら断崖上をたどる道や稜線から古和浦湾を望む景観など、内陸の山では経験できない山だ。なお、道標のない分岐が数多くあるのでGPSなど現在地確認手段が必要だ。

(登り口岩稜のロープのシッポ) (4米巾の水面の向こうの目印)  半島先端の急坂を上る)

(熊野灘を眺めつつ崖上を行く)    (P143三角点)        (スリル満点の崖上道)

 (吸い込まれそうな紺碧の海) (振り返るとまだ座佐浜が足下)    (P323三角点?)

(座佐ノ高分岐をトラバース道へ)  (芦浜分岐で往路合流)    (夕暮れの姫越山)

     (夕暮れの錦湾)     (姫越山方面を川縁から振り返る) (日の出公園駐車場へ帰着)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  錦

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