銚子ヶ口(1076.8m)

 

★ひとこと   「杠葉尾から山頂地吹雪の銚子ヶ口ピストン」

白濁した地吹雪の銚子ヶ口三角点


★行った日   2015年2月15日(日) 曇雪しぐれ 風強し 単独

★コース

高槻5:42(名神)=八日市IC(R421)=7:15林道ゲート前7:38→銚子ヶ口登山口7:42→9:21休憩(スノーシュー着)9:34→稜線出合9:45→10:15休憩10:30→モノレール終点11:37→東峰11:55→(1076.8m)銚子ヶ口12:14→東峰12:23→モノレール終点12:30→12:34大休止(昼食)13:03→稜線出合13:53→14:22休憩(SS脱)14:37→銚子ヶ口登山口15:09→15:13林道ゲート前15:26(R421)=八日市IC(名神)=高槻17:23

 鈴鹿山系中部の雨乞(あまごい)岳の東に位置する銚子ヶ口(ちょうしがぐち)は展望に優れ、付近には水舟(みずふね)の池などがあって面白い山域だ。積雪期は初めてなので杠葉尾(ゆずりお)を起点に銚子ヶ口ピストンの計画だが、可能なら水舟の頭まで行くつもりだ(結果的に未到達)。大阪は三日月と星が輝きテンション上々で出発したが、北日本や北陸が大荒れの影響か、しぐれ模様の八日市ICからR421を東進、途中から霰まじりになり山々の中腹以上は雲に覆われている杠葉尾に到着。銚子ヶ口登山者駐車場は国道除雪堤に覆われているので少し先の林道ゲート前付近に駐車だ。
 霰のような細かい雪粒の降る中、登山口のゲートを開閉して薄雪の階段から歩き難い急な山道をちょっと上るとなだらかな杉植林帯の道だ。気温は高くアイゼンなしで十分だ。徐々に雪深くなる樹林帯を進み、途中2箇所の雪壁に覆われた小沢を怖々渡って高度を上げていく。標高700メートル辺りになるとつぼ足で20センチ位の沈み込みとなり、SS(スノーシュー)を履く。やがて稜線に合流、しばらく平坦な尾根が続くが、すぐにSSで登り難い急坂の出現だ。急坂と緩斜面の繰り返して標高800メートルを超えると靄がかかりはじめ、高度を上げるに従って細かい雪粒まじりの白濁した風の勢いが増してくる。標高1000メートルを超えてモノレール終点を過ぎると樹林帯を抜け、まともに風を受ける稜線だ。眼前におぼろげに見える雪庇の上を端に近寄らないように歩を進める。東峰下の急坂踏破が今回随一の難所だ。膝上まで沈む深雪、力点のかからないストック、手掛かりのない急坂を前進できず右往左往、モノレール終点から東峰まで20分を要した。

   (林道ゲート前に駐車)    (R421沿いの銚子ヶ口登山口)  (まだら模様の階段を上る)

 (なだらかな植林帯を進む)  (雪に埋もれた小沢のトラバース)(だんだん雪深くなる植林帯)

(尾根合流後緩斜面尾根を行く) (海抜800米付近の急坂)  (海抜900米付近の広葉樹林)

    (モノレール終点)       (雪庇の上を東峰へ)     (難関の東峰手前の急坂)

 ここで体力を使い果たし、水舟の頭をあきらめ銚子ヶ口三角点から引き返すことにして吹きさらしの東峰から樹林帯に入る。小さい霰粒の吹き付ける白濁した深雪の樹林帯は方向感覚がつかめず、磁石の指示通りに西へちょっと進むと雪の小山だ。GPSではここが三角点らしい。雪だるまになりながら東峰に戻り、先程のトレースは全くかき消されているので東尾根と間違わないように確認して、東北尾根を下る。上りにあれほど苦労した雪壁の急坂も下りは適当に雪のブレーキがきくので楽だ。雪庇に近寄らないように注意深く下ってモノレール出合で樹林帯に入り、やっと一息だ。標高1000メートル付近の風の弱い大木の影で大休止、熱いラーメンとコーヒーの定番で元気回復して下った。標高600メートル地点でSSを脱ぎ順調に下山したが、きょうの物好きなトレッカーは僕一人のようだ。興味深かったのは、鹿(カモシカ?)の足跡が、僕の上りのつぼ足の靴型にダブって付いていることだ。野生動物が登山道を歩くことは知っていたが、雪道では人間の足形をなぞるように歩き、無駄なエネルギー浪費を抑えている様だ。
 無雪期ならハイキング気分で登れる山だが、厳冬期の悪天候では様相一変だ。ここは天候がよければ雄大な雪景色が見られるが、視界のきかない地吹雪の稜線は大変、自分のトレースもすぐになくなるので油断できない。今回は低山ながら雪山の怖さの一端を味わえた貴重な経験ができた。

      (地吹雪の東峰)         (すぐ樹林帯へ)       (何もない銚子ヶ口山頂)

     (東峰へ戻る)        (雪庇の尾根を下る)      (モノレール出合で一息)

(標高千米付近の木影で大休止)(稜線出合からトラバース道へ)    (登山口へ帰着)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  竜ヶ岳、御在所山

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