釣瓶岳(1098m)

 

★ひとこと   「新雪に喘ぎつつアラ谷右尾根から釣瓶岳経由左尾根へ」

釣瓶岳北尾根琵琶湖側の発達した雪庇


★行った日   2015年2月21日(土) 快晴 単独

★コース

 高槻5:27(名神)=京都東IC(湖西道路、県道311、R367)=6:50細川休憩所7:10→野街道BS7:21→7:56(SS着)8:05→9:29Ca680 9:40→10:25Ca830 10:31→11:29Ca980 11:39→主稜線出合12:00→12:33(1098m)釣瓶岳13:10→稜線分岐13:29→14:02Ca800 14:13→15:04(SS脱)15:09→15:27細川休憩所15:35(R367、県道311、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻17:29

 きょうは晴れマーク、いつも大賑わいの比良山系だ。野街道(のかいどう)からアラ谷右尾根を登り、釣瓶岳(つるべだけ)を経てナガオから広谷経由(重い雪のためラッセルに疲労困憊し省略)アラ谷左尾根で細川へ下山の計画だ。山頂に輝く照明を点けた白銀の蓬莱山を正面に眺めながら湖西道路を走り、気温は−2℃だが雪のない途中峠を越え、除雪された細川休憩所に到着だ。
 細川休憩所からR367を約1キロ北上、野街道BSの前を右折して集落へ向う道を進む。尾根端に位置する民家の横から小径?をたどって植林帯に入り、左の尾根めざして斜めに登ると杣道が現れ、以降ジグザグに尾根を登る。やがて残雪が現れ、つぼ足で歩き難くなり、標高400メートル付近でSS(スノーシュー)を履く。だんだん雪深くなる植林帯を頑張るが、重い雪のラッセルはしんどくCa680で1回目の休憩だ。この辺りから植林帯が終わり、雪の爆弾にうんざりしながら、陽光に輝く雪化粧した明るい落葉樹林を楽しみつつCa830で2回目の休憩だ。P885まで来ると、樹間から北隣のコメカイ道の尾根越しに野坂山地の白い峰々が見え、真綿のような雪面に映る落葉樹の縞模様が美しい。3回目の休憩ポイントのCa980まで登ってくると疲労が蓄積し10歩ほど登る毎に立ち止まって息を整える始末だ。特に、ずり落ちるような深雪の急斜面では疲労のためしばらく動けない位だ。それでも眼前に主稜線が盛り上がり、若丹(じゃくたん)山地や野坂山地の真っ白な山々が見えてくると馬鹿力が出るものだ。主稜線に達して琵琶湖側を覗くと、釣瓶岳北尾根には見事な雪庇が発達している。

 (野街道BSの前から林道へ)(林道沿いの民家横から尾根端へ) (植林帯の杣道を登る)

 (杣道に雪がつながり始める)   (標高400米でSSを履く)  (早速20センチの沈み込み)

 (Ca680付近で1回目の休憩)  (Ca830で2回目の休憩) (P885辺りの美しい尾根を行く)

   (Ca980で三回目の休憩)  (前方の主稜線へ最後の頑張り) (主稜線の琵琶湖側は雪庇)

              (主稜線出合付近から若丹・野坂山地を望む)

 どこがルートか分からないので、雪庇の端っこに近寄らないようにして稜線の樹木の辺りをたどる。真っ白な曲線美の雪庇の上を歩く気分は最高だ。主稜線から少し霞んでいるが越美(えつみ)国境の山々の彼方に白山が望めた。丸い雪庇尾根を過ぎ、一旦下って雪壁を乗り越えると切り立った雪庇の連なりだ。恐ろしいので樹林側を頑張って上ると釣瓶岳山頂だ。山頂からナガオにトレースがあるが、僕の体力の限界を超えているのでここまでだ。無風の快晴のもと琵琶湖を望みながら大休止、熱いコーヒーは幸せの絶頂だ。栃生(とちう)からコメカイミチを上がってこられたワカンの男性単独行の方と会い雑談、重い深雪に苦労されたようだが、きょうはワカンが正解のようだ。山頂から武奈ヶ岳を正面に眺めながら西南稜を下り、アラ谷左尾根分岐からノントレの稜線下りだ。

   (釣瓶岳へ続く北尾根)     (北尾根を登り始める)    (途中から稜線を振り返る)

                (釣瓶岳山頂付近から琵琶湖方面を望む)

  (北尾根を頑張って登る)        (釣瓶岳山頂)       (山頂から白山を望む)

  (山頂から西南稜線を下る) (主稜線分岐から武奈ヶ岳を望む)(主稜線分岐から下山開始)

 主稜線分岐から、きょう歩く予定だったナガオ尾根に別れを告げて急坂下りだ。この尾根は一度上った経験があるので尾根下りとはいえ気が楽だ。気温が異常に高く、木々の雪は陽光に照らされて殆んど落ち、丸裸だ。そのせいか、急坂を下るときにSSと靴の踵の間に雪が堆積してヒールリフターを立てたようになってしばしばストックで突っつくことが必要だ。更に、クランボンに雪が付着して重くなるのが困ったものだ。P713付近の枯れ木で休憩後下り続け、植林帯の急坂を下って更に急なV溝道が現れる所で北へトラバースすると杣道に合流だ。途中でSSを脱ぎ杣道通りに下ると砦跡の平地を過ぎて林道に合流だ。林道をちょっと下ると細川の集落に入り、笑顔のおばちゃんに挨拶、国道を回り込むと細川休憩所はすぐだ。
 快晴の一日で最高の山日和だ。特に、アラ谷右尾根上部の疎林で飾られた白銀の稜線歩き、釣瓶岳北尾根の波打つ曲線美の雪庇が素晴らしかった。ただし、重い新雪に悩まされ、僕の体力以上のラッセルに消耗し、ナガオから広谷めぐりができなかった。

           (主稜線分岐から歩く予定だったナガオの稜線を望む)

(SSを雪ダンゴにして急坂を下る)  (赤松林を下る)         (P713付近を下る)

(急坂手前から北へトラバース)   (植林帯でSSを脱ぐ)         (砦跡の平地)

       (林道出合)            (林道を下る)           (細川休憩所へ帰着)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       比良山系・武奈ヶ岳
・2万5千分の1地形図  北小松

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