★ひとこと 「熊渡から羽衣のない天女の舞をパス頂仙岳ピストン」
頂仙岳から大峰山脈を望む
★行った日 2015年2月25日(水) 晴後曇 単独
★コース
高槻5:06(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309)=7:13熊渡7:36→8:10白川八丁分岐8:18→8:52Ca1040(アイゼン着/ベスト脱)9:03→10:28カナビキ尾根分岐(SS着/ベスト着)10:46→11:06(1518m)P1518
11:16→11:27カナビキ尾根分岐11:35→12:58(1717.6m)頂仙岳(昼食)13:27→14:15カナビキ尾根分岐14:23→15:05Ca1040(SS脱)15:12→白川八丁分岐15:36→16:02熊渡16:11(R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻18:45
大峰中部の頂仙岳(ちょうせんだけ)とその北方のP1518の北斜面に広がる天女の舞だ。きょうの主目標は初めて訪れる天女の舞だったが、生憎、樹上に一片の雪もなく、羽衣のない天女の舞もないのでP1518だけにとどめ、ラッセルの必要がなかったので頂仙岳ピストンに変更だ。下市からR309を南下、川合に入っても路面は無論周りの山々にも全く雪は見当らず、がっかりしながら無雪期のような熊渡(くまど)に到着、週日のせいか誰もいない道路わきに駐車だ。
「人身事故多発飛び込むな!」の警告のある橋を渡り、ゲート先で登山届けをだしてガタガタの地道林道を進む。路面が大きく崩れた所もあるかなり急な林道を30分ほど進むとやっと白川八丁分岐だ。2006年にはここまで車が入ることができ、昨年、白出沢(しらでさわ)で転倒し今はリハビリ中のKさんに車で送っていただいたことを懐かしく思い出しながら一服だ。やっと雪が現れた金引(かなびき)橋の先で林道終点、山道に入って急な杉林を九十九折に登る。路面に点在する凍った残雪に足をとられながらジグザグ道を林道終点から30分ほど頑張るとCa1040の尾根に上がる。急斜面の尾根にはまだら模様に残雪があり、汗をかくのを防ぐためベストを脱ぎ、10本刃をつけて登坂開始だ。ブナ大木もある稜線をしばらく登ると雪面がつながり始め、夏道と別れて尾根を直登し、地形図の尾根頭から急斜面をトラバースすると古木のヤセ尾根だ。急斜面のトラバースも以前のラッセル跡が残っているので楽だが、一番のりは恐ろしそうな所だ。ヤセ尾根から主稜線までが本日一番の急斜面だ。きょうはラッセル跡を休み休み頑張れば何とかなるが、深雪のバージンスノーの場合、僕が登りきれるか疑問符のつく所だ。きょうは途中まで雪がなく、トレースもある堅い雪だったので熊渡から主稜線出合のカナビキ尾根分岐まで3時間で登れた。標高1400メートル超の稜線のコメツガやブナにも全く雪片は見かけず、天女の舞まで行っても期待は持てそうになかったが、P1518まで行ってみることにした。ここでSS(スノーシュー)に履き変えベストを着て、以前のトレースが残っている大木が散在する気持ちの良いだらだら坂をしばらく進むとP1518だ。予想通り木々は裸、あまり風情がないので、北斜面の天女の舞まで下るのを止め、元へ戻って先程の合流点から主稜線を登る。
(雪のない熊渡の橋を渡る) (崩れた所もある林道を進む) (白川八丁分岐を直進)
(植林帯をジグザグに登る) (Ca1040でアイゼンを履く) (ブナ尾根を登る)
(雪に覆われた尾根を登り続ける)
(古木のヤセ尾根を行く) (稜線出合下の急坂を登る)
(カナビキ尾根分岐) (主稜線をP1518へ進む) (P1518ピーク)
(主稜線を頂仙岳めざして戻る)(カナビキ分岐から稜線を登る) (ナベの耳から頂仙岳へ)
弥山へ向う稜線を進み、鞍部のなべの耳から頂仙岳へ続く稜線を登る。比較的急な斜面もあるが雪面が硬くて沈み込みは殆んどなく、SSの踏ん張りがよくきくので、しんどいながら快調だ。最後にシャクナゲの藪をくぐると頂仙岳三角点広場だ。以前より木々が成長して見晴しは悪くなったが、大峰山脈北部の展望台だ。薄雲がかかっているが薄日を浴びながら、無風の山頂で稲村ヶ岳周辺の岩峰群を眺めながらの、熱いラーメンとコーヒーは最高だ。下山はマイトレースをたどって下るだけだ。カナビキ尾根の急坂もSSのまま快調に下り、Ca1040でSSを脱ぎ、順調に熊渡に帰着だ。きょうは誰にも会わず頂仙岳独占の山旅だった。
天女の舞の絶景は見られなかったが、樹氷の景観を見るには厳冬期の厳しいラッセルの覚悟が必要だ。初めて歩く冬季のP1518から頂仙岳へ続く稜線上のブナやコメツガの雪原が素晴らしく、SS散歩に好適ななだらかな尾根だ。
(頂仙岳へ急坂を登る) (10センチ位沈む場所もある) (頂仙岳山頂)
(頂仙岳から少し霞んだ大峰山脈を望む)
(山頂からP1518めざして下る) (マイトレースを下る) (カナビキ分岐の森まで戻る)
(SSのまま急坂を下る)
(気温が高く大きく沈む所もある)
(Ca1040でSSを脱ぐ)
(林道終点まで戻る) (白川八丁分岐をぶらぶら戻る) (熊渡のゲート帰着)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 大峰山脈
・2万5千分の1地形図 弥山
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