小津権現山(1157.8m)

 

★ひとこと   「横山ダムから雪庇とブナの西尾根で小津権現山ピストン」

P1081付近の雪庇の稜線を登る


★行った日   2015年3月5日(木) 曇雪しぐれ 風強し 単独

★コース

 高槻4:11(名神、北陸道)=木之本IC(R303)=6:35道の駅さかうち(R303)6:55=7:11横山ダムBS7:26→ミニ谷汲山華厳寺観音7:42→鉄塔8:07→8:25(アイゼン着)8:36→電波塔9:13→10:31P999 10:39→P1081 11:14→11:40(1157.8m)小津権現山11:50→12:49P999(昼食)13:09→電波塔13:51→鉄塔(脱アイゼン)14:19→ミニ谷汲山華厳寺観音14:33→横山ダムBS(R303、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻18:28

 大垣付近から望める真っ白な小津(おづ)三山の一つが小津権現山だ。坂内からアラクラを経て黒津山の計画だったが、悪天候のため少しでも晴れる可能性の高い小津権現山に変更だ。ロングコースなので満月の輝く早朝に出発、強風注意表示の高速をでて、夜が明けてきた湖北は曇り空、だんだん雪深くなるR303を東進、八草(はっそう)トンネルを岐阜県側に抜けると道路は1〜2メートルの雪壁、夜叉ヶ池(やしゃがいけ)分岐を過ぎてしばらく走ると道の駅さかうちだ。山は雪雲に閉ざされ早朝の坂内広瀬の集落は雪まじりの強風だ。逡巡の末、当初の計画を断念、幸い第2候補の地図を用意してきたので小津権現山に登るべくR303を直進、横山ダム堰堤を渡って横山ダムBS近くに路駐だ。小津権現山は積雪期には初めてだが過去2度登ったことがあるので心理的に安心だ。、
 SS(スノーシュー)と10本刃を携えてふじはし観音の道標通りに参道を登る。石段に沿って西国三十三所のミニ観音像が祀られ、休憩舎もある参道の最後は谷汲山華厳寺(たにくみやまけごんじ)の三体の観音像だ。横山の集落を振り返ったり、眼下の横山ダムの青い湖面を垣間見たりしながらミニ版の西国三十三所観音巡礼を過ぎると山道に入る。すぐにトラバース道を左に分け尾根の踏み跡を直登だ。下山時に分かったことだが、トラバース道を直進すると鉄塔に直登できる補助ロープのついた長い急な階段があるので積雪時などはそちらが安全だ。雑木林の急な尾根をしばらく頑張ると緩斜面に建つ鉄塔だ。鉄塔の東斜面から西を眺めると、今は西横山側が崩壊しているそうだが、坂内と西横山を結ぶ古道の鉄嶺(くろがね)峠やその北に連なる鉄嶺山が鉄塔の彼方にそびえている。南側が植林帯、北側が自然林の尾根筋を登るとCa490で雪面がつながりだしたのでアイゼンを履くが、殆んど沈み込みはなく楽な雪上歩行だ。左上方にP999を樹間から眺めながら広葉樹林帯の尾根を登り、緩斜面になって尾根の方向を東南から東へ変えると間もなくアンテナ塔、横山ダムの電波中継塔だ。雪が深くなってきたP770の梢越しに鍋倉(なべくら)山や貝月(かいづき)山を眺めながら東へ稜線を進む。

(バス停前ふじはし観音登り口)(参道から横山集落を見下ろす)(ミニ西国三十三所巡礼階段)

(階段から横山ダムを見下ろす)(谷汲山華厳寺観音から山道へ) (雑木林の急坂を登る)

 (Ca390鉄塔と鉄嶺山(左))(雪が繋がりだしてアイゼンを履く) (P999を左に樹林帯を登る)

(Ca680横山ダム電波中継塔) (雪が深くなってきたP770)  (梢越しの鍋倉山と貝月山)

 方向を東北に変えてCa800の雪庇を越え、右下に道の駅ふじはし?を見下ろしつつ雪庇の上を進むとCa900辺りで右前方に小津権現山初見参だ。急な稜線を登りきるとP999の丸い雪原だ。急登はここまで、ここからはアップダウンを繰り返しながら標高を徐々に上げていく。P1081手前の稜線は風の通り道らしく猛烈な地吹雪だ。ピーク直前の雪庇を越えるとブナ林のP1081だ。

(P770過ぎから雪庇が現れる) (稜線から道の駅ふじはし?)  (Ca850大きな雪庇上を歩く)

 (Ca900で小津権現山初見参) (P999手前の稜線を登る)    (P990丸い雪原)

 (平らなブナ疎林帯を進む)    (地吹雪の稜線を行く)   (Ca1020雪庇上から権現山)

   (Ca1020ブナ林を行く)    (雪庇を乗り越えて進む)      (P1081ブナ林)

 雪庇の発達した稜線を進み、山頂直下の急坂を登るとなだらかな斜面となり、やがて登りきった丸い丘が何もない山頂だ。三角点や小津権現社の石造りの祠は雪の下、雪丘の一本の木に斜めになった山名板がぶら下がっているだけ、無雪期の小灌木に覆われた山頂がうそのようだ。天気が良ければ花房山へ続く稜線上の展望ポイントまで行きたかったが山頂でUターンだ。風が強く、尾根続きの花房山が東北に、小津へ下る高屋山(たかやさん)が南にようよう望める程度なので早々に下山開始だ。1時間ほど下り、P999は不思議に風の弱いピーク、ここで大休止だ。昼食と思ったが、残念、アルツの始まりか昼食を家に置いたままでテルモスだけだ。仕方なく間食のパンだけで腹の虫を納得させて下山再開だ。電波中継塔を過ぎて鉄塔でアイゼンを脱ぎ、ダム湖の青い湖面に吸い込まれるような長い急な階段を下り、ミニ西国巡礼道でR303へ帰着だ。帰途、道草を食いながら車を走らせた。アラクラの登り口の広瀬城跡入口は道の駅さかうち近くのJA坂内の隣、池の又林道は夜叉龍神社の先で積雪1〜2メートルあってストップ(昨年は3月3日時点で積雪が少なく林道は先まで除雪されていた)、この調子では菅並(すがなみ)の北海道トンネル以遠は駄目だろうと予測して田戸(たど)方向は未確認、マキノはスキー場の今年の営業は終了し自由に駐車可、などを確認して琵琶湖西岸から帰阪。
 小津権現山西尾根は距離が長い分勾配が緩く積雪期に登り易い稜線だ。西尾根は北西からの季節風を受けるため見事な雪庇が発達し、気温が高く今回はなかったが霧氷も美しい筈だ。また、幅広尾根に広がるブナ林も見事だ。2回続けてSSがお荷物になったのが心残りだ。

  (山頂へ続く稜線を進む)   (山頂手前の鞍部付近を行く)   (山頂手前の急坂を登る)

  (山頂手前のなだらか斜面)  (何もない小津権現山頂上)    (花房山へ続く稜線)

   (小津へ向う高屋山の稜線)(P999(左ピーク)へ稜線を戻る)  (風当たりの少ないP999)

   (電波中継塔まで戻る)    (鉄塔から急な階段を下る)  (谷汲山華厳寺ミニ観音に到着)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  美濃広瀬

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