(P707手前のブナ林急坂)
(P706手前の尾根へ上がる) (P706)
(P706付近から左千方初見参) (疎林帯尾根を進む) (急なヤセ尾根を登る)
(Ca790ピークから南の横山岳方面を振り返る)
アイゼンのままでも良かったが谷山でSS(スノーシュー)を履き、東へ続く見事なブナ大木林の幅広尾根のだらだら坂を下る。雪原にブナ大木が林立するさまは生命力を感じさせてくれる風景だ。直ぐ先のCa910の展望稜線は2、300メートルにわたって南面が開け、横山岳の展望台だ。P959まで、正面に左千方、左に樹間から上谷山(かみたにやま)を眺めながら、SS散歩に好適なほぼ平坦な疎林帯の幅広尾根が続く。P959から上り坂となるが、ピークから東北の正面に左千方、後方には横山岳、西北には上谷山が雄大だ。徐々に斜度がきつくなる稜線を登り、前回に露出していた藪も雪の下、休み休み頑張るとさえぎる物のない雪原の左千方山頂だ。
(急なブナ尾根を頑張って登る)
(何もない谷山ピーク)
(ブナ大木林をSS漫歩)
(展望稜線から横山岳)
(展望稜線を西へ)
(左千方へ疎林帯尾根を行く)
(P959から東北(左千方)〜たどって来た尾根(谷山)〜西北(上谷山)を振り返る)
(P959から左千方めざす)
(P959から上谷山を望む) (山頂直下を登る)
(左千方から360度の大展望)
左千方山頂は360度の大展望、奥美濃や余呉の山々の展望台だ。白山らしい姿も認めたが確証なし。山頂で昼食の大休止、無風のポカポカ陽気のもと、白い峰々を眺めながらの熱いコーヒーは最高だ。しんどいめをして登ってきた努力への自然のご褒美だ。いま午後1時半、僕の足で三国岳往復に1時間、左千方から奥川並まで3時間、暗くなるまでに林道に下るには三国岳へそろそろ出発だ。左千方山頂から三国岳へ向って北西風をまともに受ける東北尾根が続くので、素晴らしい雪庇の発達した比較的なだらかな稜線だ。さえぎる物のない眺望を楽しみながら歩くと小高い雪丘の最高点が三国岳だ。すぐUターン、雪庇の尾根を左千方へ戻り、急坂下りに備えてアイゼンを履いて下山開始だ。
(丸い雪丘の左千方山頂)
(左千方から上谷山を望む)
(山頂から三国岳へ向う)
(三国岳から西北方向の180度の展望)
(三国岳から東南方向の180度の展望)
(三国岳手前の稜線を行く)
(何も目印のない三国岳頂上)
(山頂から左千方へ向う)


(左千方山頂から下り始める) (腐り雪の急坂をこわごわ下る)
(快適な稜線下り)


きょうの晴天と陽気のため積雪が緩み、表面は少し融けた水滴状態だ。前回はヒールを利かして急坂を快適に下ったが、きょうはヒールではずるずる滑るため、つま先で滑るのを防ぎながら斜めに下り、傾斜がゆるくなってから快適なヒール下りだ。眺望を楽しみながら稜線を下り、P959を過ぎて樹林帯に入ると斜光が面白い。雪面に伸びる林立するブナの幾何学的な縞模様が素晴らしい。谷山を過ぎると谷山南尾根の急坂下りだ。朝は硬い雪面だったが雪質がゆるんで時々踏み抜くので注意が必要だ。前面に横山岳を眺めながら、夕日に映えるナイフリッジのヤセ尾根下りも乙なものだ。P706の先から右へ下り、奥川並直前で前回と同じく藪回避に回り道をして明るいうちに奥川並の林道に下り立った。林道途中でとっぷり日が暮れ、きょうの陽気で柔らかくなった残雪を踏み抜きながら久しぶりにヘッデンを点けて田戸を経て小原の先の橋へ帰りついた。
無風の快晴に恵まれ、誰にも会わずに余呉の春山を独占した13時間の山歩きだ。県境稜線からの余呉や奥美濃の峰々の大展望、溢れんばかりの生命力を感じさせてくれる谷山付近のブナ大木林、谷山南尾根のプチナイフリッジなど、しんどかったが充実感ある山旅だった。
(Ca1080から稜線下りの大展望)