薊岳(1406m)木ノ実矢塚(1373.8m)明神岳(1432m)

 

★ひとこと   「中奥林道から瀬戸越、明神岳経由薊岳を経て半左衛門尾へ」

薊岳山頂から大峰山脈方向を望む


★行った日   2015年5月2日(土) 晴 単独

★コース

高槻4:00(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309、R169、県道258、中奥林道)=6:29半左衛門尾手前路駐6:42→7:14中奥林道終点7:20→直登失敗7:48→8:46尾根端ピーク8:55→縦走路出合9:47→10:00(1367m)笹ヶ峰10:06→(1432m)明神岳10:37→三ッ塚分岐10:48→10:58前山11:03→11:56(1406m)薊岳12:30→(1373.8m)木ノ実矢塚12:55→13:46岩稜13:53→14:31半左衛門尾手前路駐14:37(中奥林道、県道258、R169、R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻18:00

 台高北部の瀬戸越-半左衛門尾(はんざえもんお)周回コースだ。中奥(なかおく)林道を起点に瀬戸越から明神岳、薊岳(あざみだけ)を経て半左衛門尾を下る計画だ。R169の白川渡(しらかわど)から県道258に入り、瀬戸から中奥林道を進む。舗装道路だが落石や倒木のため徐行、素掘りトンネルの先の赤倉谷出合の橋の先が2013年12月と同じ路面陥没だ。今回は車幅ぎりぎりに渡してある板を通ることができ、半左衛門尾取付き手前の拡幅部に路駐だ。
 半左衛門尾のすぐ先から道路へ崩落が続いているので先ほどの駐車地点が正解だ。崩落面の瓦礫や倒木を乗り越え、右岸から左岸沿いになり、出発して約30分進むと突然路面がなくなって林道終点だ。この先、ずり落ちそうな山裾の斜面を上るが、ここで失敗、取付きやすい杉林の急坂を直登、手掛かりが乏しく滑りやすい急斜面を30分もうろうろ、とうとう出戻りだ。今度は尾根の左(北側)を巻いて、先ほどより少し勾配の緩い杉林を登り始めるとジグザグの薄い踏み跡を発見、以降これをたどる。しばらくすると杉林が終わり自然林が現れ、標高1000メートル付近のブナ大木から勾配が緩み、Ca1050の尾根端ピークで小休止だ。ここから楽な尾根歩きが始まり、Ca1100で樹林が一旦途切れ、帰りに通る予定の木ノ実矢塚(きのみやづか)が真正面にそびえる展望ピークだ。しばらくなだらかなヒメシャラやブナの尾根筋をたどると岩稜だ。これを左に巻いて上り、更に稜線を少し登ると縦走路出合だ。

(半左衛門尾取付き前を直進) (崩落に覆われた林道を進む)  (林道終点から右へ取付く)

 (30分ほど直登失敗して戻る)   (左へ回り込んで登る)    (植林帯から自然林になる)

  (ブナ大木から勾配が緩む)   (Ca1050の尾根端ピーク)    (Ca1100展望ポイント)

 (ヒメシャラとブナの尾根を行く)    (正面に岩稜現れる)      (岩稜の左(北側)を巻く)

    (岩稜の上を行く)    (尾根から見える木ノ実矢塚と薊岳)    (縦走路出合)

 地形図では合流点付近が瀬戸越のはずだが廃道化しているので確かな位置は不明だ。合流点からブナ尾根を北へちょっと下り、鞍部から登り返すと美しい平地の落葉樹林帯の笹ヶ峰だ。3年前に千石林道から赤くら滝谷を渡って登ってきた綺麗な落葉樹の幅広尾根が東へ続いている。小鳥のさえずりを聞きながら陽光に輝く平地で小休止後、30分も北上すると展望岩稜を経て桧塚(ひのきづか)分岐の先の明神岳だ。展望岩稜からは大峰山を中心に、左に中奥林道から瀬戸越に上る尾根、右に木ノ実矢塚から下る半左衛門尾が望める。尾根上の一通過点の明神岳から稜線を進み、三ッ塚分岐で明神平を右に分け、少し進むとこれも一通過点の前山だ。前方の樹間から丸い木ノ実矢塚やちょっと尖った薊岳を眺めながらほぼ平坦な稜線を小1時間進み、最後に登り返すと見晴し抜群の岩稜の薊岳山頂だ。

  (瀬戸越付近の尾根を北上)  (笹ヶ峰の美しい落葉樹林)  (コバイケイソウの尾根を登る)

                (明神岳手前の展望岩稜から大峰山方向を望む)

    (展望岩稜を登る)     (明神岳は尾根の一通過点)      (三ッ塚分岐を直進)

(明神平を右に見て稜線を西進)    (一通過点の前山)       (ブナ林尾根を行く)

      (薊岳山頂)             (薊岳山頂)         (山頂から南へ下る)

 山頂からは北の高見山方向に山々が連なり、南には二階岳から地蔵辻へ連なる尾根の彼方に大台ケ原や大峰山が望める。山頂にて大休止(昼食)後、木ノ実矢塚へ向って激下りだ。麦谷(むぎたに)林道が通れないため登山者が少なくなったせいか、荒れた登山道だ。約30分ほど稜線を下って登り返すと木ノ実矢塚三角点だ。山頂から二階岳へ続く登山道と別れ、東南尾根を下るが、曖昧な記憶しかないのでGPSと首っ引きだ。難所は2ヶ所、Ca1100付近の尾根の乗り換えとCa980付近の岩稜回避だ。上りは何とかなるが、初めてこの尾根を下るにはよほどの注意力が必要だ。稜線を南下中、標高1100メートル付近で左下方に尾根が見えてきた時点で東へトラバースして目的の尾根に乗る。次の岩稜回避は、尾根に牛の座ったような岩が現れると東の沢筋に下り、しばらく下ってから尾根に戻ればよい。岩稜から植林帯の尾根道を延々と下り、植林帯を抜けると2次林の大岩まじりの緩斜面を南へ下る。踏み跡は殆んど見当らず、直進すると林道の上に出るので要注意だ。やがて大岩の隙間から林道が見えると、橋のガードレールめざして下る。
 見晴しのよい好天に恵まれ、台高の展望を楽しみながら念願の瀬戸越-半左衛門尾の周回ができた。あと半月もすればシロヤシオやアカヤシオがシャクナゲと共に楽しめるはずだ。中奥林道歩きも崩落面に油断ならないが、林道終点から滑りやすい急坂の取付き、下山時の半左衛門尾の尾根乗り換えなどが要注意点だ。

                  (薊岳から南の大台ケ原方面を望む)

                  (薊岳から北の高見山方面を望む)

(木ノ実矢塚めざして稜線を下る)   (木ノ実矢塚三角点)    (山頂から東南尾根を下る)

(目印の大岩から北側の沢筋へ)(少し下って南側の尾根へ上る) (迂回した岩稜を振り返る)

    (植林帯の尾根を下る)  (二次林の緩斜面を南へ下る)    (中奥林道へ到着)

★道で出会った花

    ヒメレンゲ(中奥林道)      タチツボスミレ(瀬戸越)      シハイスミレ(瀬戸越)


    ムシカリ(明神岳)     サイゴクミツバツツジ(木ノ実矢塚)   ギンリョウソウ(岩稜)


★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大豆生(まめお)

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