ホウノキ平(1143m)不動谷ダム(約800m)

 

★ひとこと   「三発からホウノキ平を経て不動谷ダムピストン」

不動谷ダム(宮川第三ダム)


★行った日   2015年6月2日(火) 曇一時雨 単独

★コース

高槻2:48(近畿道、西名阪)=針IC(R369、R370、R166、R422、県道53)=6:11うぐい谷駐車場6:27→7:14送水管出合7:19→8:02送水管上端8:11→8:53更地9:00→9:29(1143m)ホウノキ平9:33→日浦杉山分岐下9:53→軌道跡出合10:24→10:36(約800m)不動谷ダム10:49→10:59軌道跡下広場(大休止)11:20→12:18(1152m)日浦杉山分岐12:24→12:49ホウノキ平12:58→更地13:16→13:40送水管上端13:51→送水管出合14:16→14:43うぐい谷駐車場14:52(県道53、R422、R166、R370、R369)=針IC(西名阪、近畿道)=高槻18:25

 台高南部の不動谷ダムへのルート確認だ。いつの日か三発(宮川第三発電所)から不動谷ダムを経て堂倉方面へ向うための準備だ。堂倉谷と不動谷の水を不動谷ダムから導水、貯水槽から落差477メートルの三発で発電だが今は保守点検のため休止中。三発からホウノキ平を経て不動谷ダムを渡って大台林道出合(未到達)をピストンの計画だ。晴れ間のある曇の予報だが、宮川ダムに近づくと山々の中腹以上は雲の中だ。宮川ダム左岸のうぐい谷の橋を渡った所の駐車場を利用、時折顔を見せる朝日に勇気付けられながら、すぐ先の東屋の手前の登り口に向う。
 3年前にはなかった工事用モノレールが新設され、九十九折の坂道の中心を貫いているのでレールをしばしば跨ぎながら登る。手掛かりのつもりでレールを掴むと普通の洗剤でとれ難い汚れがつくので厄介だ。急坂をしのぐと勾配が緩くなり、しばらく樹林帯を登り、モノレール中間終点の送水管出合だ。ここから送水管に沿った階段道を以前からあるモノレールと並行して登る。初めはなだらかな尾根上を登るが、途中から最大斜度60度(下山時に工事の人から聞いた情報)の足がすくむような鉄階段を登る。下方の宮川を振り返ると高度感たっぷりだが対岸の仙千代ヶ峰(せんちよがみね)は雲の中だ。やがてなだらかになった送水管沿いに進むと歩道は鉄格子のトンネルに吸い込まれ、その手前のU字足場を上ると貯水槽手前の広場だ。送水管ルートは避雷針のアース線の如き危険性があり、落雷の恐れのあるときは絶対近寄っては駄目。貯水槽横のプラ階段からロープの張られた急坂をヒーヒー言いながら登り、ヒメシャラやブナなどの茂る雰囲気のよい稜線を進む。やがて大きな岩稜をプラ階段で巻いて登り、古株の目立つ尾根を過ぎてロープ場の急坂をしのぐとかつて建物のあった更地だ。

(駐車場先東屋手前から坂道へ)(モノレール越しにジグザグに登る)(軌道沿いに急坂を登る)

     (送水管出合)         (送水管に沿って登る)    (斜度60度の階段を上る)

(最後に左のU金具の足場を上る) (貯水槽の横で小休止)      (プラ階段を上る)

  (雰囲気のよい尾根を登る)   (プラ階段の急坂を上る)   (かつて建物のあった更地)

 更地の広場から台高らしいコメツガ、ミズナラやブナなどの稜線を過ぎて大岩を越えるとホウノキ平(P1143)だ。頂上広場には大きな倒木が横たわり一本のシロヤシオの古木のある明るい草原だが、きょうはガスがかかって陰気な薄暗い感じだ。中井高からうぐい谷高や父ヶ谷高を目指すときは北西に下るが、不動谷はピンクリボンが続く西南尾根を下る。樹林帯を一旦下って登り返すと日浦杉山分岐ピークだが、不動谷に向うピンクリボンは近道してピークの西側を巻いて下る。はっきりした樹林帯の尾根筋をしばらく下るとトロッコ軌道跡出合だ。軌道跡をちょっと東へたどり、リボンに導かれて南の不動谷へ向って急坂だ。建物跡の平地を過ぎて、トラロープの急な道を下ると間もなく不動谷ダム堰堤だ。立入り禁止の鎖があるが、ここしか右岸に行けないので自己責任で通過、水門ゲート上を通って向う岸に渡る。不動谷は渇水状態、堂倉谷からの流れも目に付かなかった。下山時出会った工事の人の話では、今は点検のため水を抜いているとのことだ。

(ガスのかかりだした尾根を行く)  (P1143ホウノキ平)    (日浦杉山分岐ピークを巻く)

(ガスった樹林帯尾根を下る)     (トロッコ軌道跡出合)    (ピンクリボンで軌道跡分れ)

     (建物跡平地)       (トラロープの急坂を下る)       (岩壁をヘツる)

  (不動谷ダム堰堤入口)       (堰堤上の建物)          (堰堤を渡る)

 不動谷右岸沿いの巡視路を少し進んだが、ポツリときてガスもひどくなってきたのでUターンだ。はっきりした巡視路がこの先にも続いているので大台林道まで行けそうだ。秘境の趣のあるダム堰堤から往路を戻り、建物跡の平地で昼食だ。大休止の後、トロッコ軌道跡をたどって日浦杉山方向へ行ける所まで行きたかったが、折から天候悪化で辺りも薄暗くなってきたので軌道跡探索は中止、稜線を登り始めた。日浦杉山へ続く尾根の分岐ピークへ寄り道、ヒメシャラやブナの大木のある雰囲気のよいピークだ。ホウノキ平、更地を経て貯水槽まで下ってくると伐採作業のエンジン音だ。作業者から天気の悪い日に来たのを笑われながら、作業監督者と歓談、荷物運搬用のヘリアクセス平地を作っているそうだ。いまは点検のため導水管には水はなく、中を歩いて不動谷まで行けるが、ガソリンなど可燃物運搬は山越えだそうだ。工事の人は下のモノレールができたお陰で三発から貯水槽まで山登りなしだが60度の急斜面の天空を渡る軌道を見ると恐ろしそうで僕は乗る気がしない。雑談後往路通りに送水管横を下り、さらに下のモノレールに沿って順調に下山した。
 メインルートから外れた静かな台高らしいコメツガやヒメシャラの尾根、秘境らしい不動谷ダム周辺のたたずまいなど、ガスった風景もまた秀逸だ。生憎の空模様、そのためダムから大台林道までの巡視路の状況や日浦杉山方面のトロッコ軌道跡は探索できずだ。きょうのルートはピンクリボンが絶え間なくあるので迷い道の可能性は少ないが、初めは単純な急坂が続くので登るのがいやになるしんどいルートだ。

    (堰堤ゲート上を渡る)   (ゲート上から下流側を見下ろす) (不動谷右岸を少し進む)

   (不動谷ダム堰堤に戻る)    (建物跡平地で大休止)     (日浦杉山方向の軌道跡)

    (日浦杉山分岐ピーク)      (ホウノキ平を通過)     (貯水槽で工事監督者と歓談)

   (送水管に沿って下る)   (送水管から左のモノレールへ)    (登り口へ戻る)

★道で出会った花

     ウツギ(送水管)         ガクウツギ(貯水槽)        ?(ホウノキ平)


    コナスビ(ホウノキ平)        ニガナ(送水管)       ヒメウツギ?(送水管)


★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大杉峡谷

Homeへ