★ひとこと 「新雪の細川尾根で地吹雪の武奈ヶ岳ピストン」
稜線から釣瓶岳を望む
★行った日 2017年3月11日(土) 曇 稜線風強し 単独
★コース
高槻5:35(名神)=京都東IC(湖西道路、県道311、R477、R367)=7:03細川休憩所7:25→7:44高圧線下(SS着)7:51→8:47小休止8:56→9:43P706
9:53→10:46小休止10:56→12:16(1214.4m)武奈ヶ岳12:25→12:38大休止(昼食)13:08→13:58小休止14:06→14:15SS脱アイゼン着14:25→P706
14:37→14:48アイゼン脱SS着14:58→15:55(SS脱)15:59→16:03細川休憩所16:14(R367、R477、県道311、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻18:08
寒波も通り過ぎて曇り後晴れの予報につられて武奈ヶ岳だ。細川尾根から武奈ヶ岳経由釣瓶岳を経てコメカイ道へ周回の計画だったが、雪質不良による体力消耗と稜線の強風のため細川尾根ピストンだ。和爾ICから途中に近づくと小雨模様で比良山系は雲のなか、吹雪の途中峠を経て数台とまっている坊村の駐車場を横目に、みぞれ模様の細川休憩所到着だ。あすに順延も考えながらモチをさげてしばし車で待機、少し明るくなって山肌も薄く見え出したのでSSとアイゼンを携えて出発だ。
車道を京都方面へちょっと戻り、八幡谷の橋を渡って斜め左へ進むと墓地で除雪終了だ。やっとみぞれまじりの雪しぐれも収まり、つぼ足跡の穴ぼこをよけながら杉林を進み、火の用心マークを左折して進むと高圧線の切り開きだ。踏み抜きが多発するのでたまらずSSを履いて少し登ると急坂のV溝道が杉林の山肌に現れる。直登はしんどいので杉林の融雪ホールをよけながら九十九折に登る。標高530から勾配が少し緩くなり、松林に入って初回の休憩だ。湿気の多いザラメ状の凸凹の急斜面はSSでも踏み抜くので体力の消耗が激しい。松林から標高570で杉林に入り、標高600を過ぎるとやっと落葉樹林帯だ。薄日がさして樹林の縞模様の美しい薄く新雪のかぶった緩斜面を進むとP706、またまた小休止だ。この調子だと周回はおろか山頂到達も疑問符だ。立派なブナ林の続く急な尾根を登り続け標高900で小休止、疲れがたまってきた身体に鞭打って一歩一歩前進、標高1000を越えると霧氷が現れ始めるとともに横なぐりの風だ。だんだん新雪が深くなり、吹きだまり以外で約20センチの沈み込み、霞む釣瓶岳を左に眺めながら小木のヤセ尾根を進むとロープの張られた主稜線出合だ。
(みぞれ降る細川休憩所を出発)
(八幡谷を渡って斜め左へ) (墓地で除雪終了)
(火の用心マークを左折) (高圧線下でSSを履いて杉林へ)
(急坂のV溝道を登る)
(Ca530から勾配が緩くなる)
(Ca570杉林を登る)
(P706の緩斜面を進む)
(Ca800ブナ尾根の急坂を登る)(Ca900立派なブナ林を登る) (Ca1050霧氷が現れる)
(新雪がだんだん深くなる) (霞む釣瓶岳を眺めつつ進む)
(ロープゲートの稜線出合)
地吹雪の舞う稜線から北方に、時折視界が開けて蛇谷ヶ峰や湖北の山々が黒雲の下に望めた。前方の数人の登山者しかいない武奈ヶ岳山頂を訪れたが風が強いばかりで何も見えず、すぐに下山だ。本当はなだらかに主稜線を北へたどってコメカイ道で下山の計画だったが、あまりにも風が強かったのと体力も消耗していたので来た道を下山だ。稜線別れから10分ほど下ったブナの根元の大穴に風をよけてへたり込んで大休止の昼食だ。この尾根の下りは初めはなだらかな絶景尾根下りだが、すぐに急勾配となり積雪期には下りたくない尾根道だ。急斜面の硬い雪の上に新雪が乗っかった状態なのでSSのエッジが利かず、ゆっくりずるずると下り、Ca750まで下ってからアイゼンに履き替える。P706の緩斜面では踏み抜きが多発、再度SSに履き替える。V溝道では積雪が完全に腐りアイゼンでは膝までもぐるのでSSのまま苦労して下り、バテバテで細川集落へ帰り着いた。
登山口は雨模様、標高1000メートル以上は新雪、稜線は地吹雪の最高に厳しいSS歩きに終始した細川尾根だ。細川付近から主稜線へ4本のルートがあり、過去のGPSログから計算すると単位距離当たりの標高差は、コメカイ道(235m/km)、野街道・アラ谷右尾根(271m/km)、細川・八幡谷右尾根(320m/km)、細川・八幡谷左尾根(333m/km)で、今回の細川尾根コースが最も急峻だ。急なコースを嫌うSSではコメカイ道と野街道コースが適しているようだ。
(一瞬の視界良好時に稜線出合手前から釣瓶岳-蛇谷ヶ峰-三重岳を望む)
(地吹雪の武奈ヶ岳山頂) (細川尾根をなだらかに下る)
(ヤセ尾根を下る)
(Ca750急坂のためアイゼン)
(Ca600踏み抜き多発でSS)
(V溝急坂もSSで下る)
(やっと急坂V溝が終わる) (墓地でSSを外す) (細川休憩所帰着)
★道で出会った花(花はなし)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 比良山系・武奈ヶ岳
・2万5千分の1地形図 北小松
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