御在所岳(1209.8m)

 

★ひとこと   「朝明からアカヤシオを求めて北西尾根で山頂を経て北稜線へ」

石門上から雨乞岳を望む


★行った日   2017年5月7日(日) 晴    単独

★コース
高槻4:54(名神)=蒲生スマートIC(R477、県道626、県道762)=7:07朝明渓谷P 7:14→8:20根ノ平峠8:29→上水晶谷出合8:51→9:01休憩9:08→9:55P1066 10:01→P1155 10:21→10:53(1209.8m)御在所岳11:13→国見峠11:38→(1175.2m)国見岳12:03→12:20キノコ岩(大休止)12:53→13:31根ノ平峠13:35→14:23朝明渓谷P14:30(県道762、県道626、R477、R307、R422、県道3)=笠取IC(京滋バイパス)=高槻17:40

 アカヤシオといえば台高を連想するのだが鈴鹿にも咲いているのを思い出し、その盟主御在所岳だ。初めて訪れる朝明(あさけ)から根ノ平峠経由北西尾根で御在所岳を経て縦走路で周回の計画だ。歴史に名を残す千種街道、滋賀県側の甲津畑から杉峠はしばしば訪れているが、三重県側の朝明から根ノ平峠は初めてだ。蒲生スマートICからR477を東進、鈴鹿スカイラインの数箇所の登山口で多くの登山者を眺めながら三重県側に下り、一本北側の朝明渓谷をしばらく西進すると20〜30台の車で半分くらい埋まった朝明渓谷駐車場だ。
 心地よい日ざしを浴びて出発、しばらく車道を進み、直進の中峠を右に見て左折し、橋を渡り伊勢谷小屋の横から山道だ。河原の横断を繰り返しながら沢沿いに進み、最後の大堰堤を過ぎると涸れ沢だ。河原に沿ってしばらく進むと源頭部に達し、ブナ清水を左に分け、疎林帯をちょっと登ると根ノ平峠だ。峠の西側にはなだらかな草地が広がる休憩の適地だ。すぐ先から気持ちのよい落葉樹の疎林帯に入り、少し先で神崎川へ向う直進路を右に見て高低差の少ないトラバース路を左へ進む。2本の小沢を越えて美しい落葉樹の道をたどると上水晶谷出合だ。ここが北西尾根取り付きだ。多少の薮コギを予想したがリボン付きの踏み跡のある登り易い落葉樹の急な尾根だ。途中休憩を入れながら1時間もかかって標高差300メートルを頑張るとP1066の平地だ。

(駐車場から西進して朝明川を渡る)(根ノ平峠へ本流の橋を渡る)  (沢に沿って進む)

 (源流付近の疎林帯を登る)       (根ノ平峠)        (美しい根ノ平峠の草地)

 (落葉樹林をなだらかに下る)   (気持ちのよい山肌を行く)     (上水晶谷を渡渉)

 (北西尾根の急坂に取り付く)  (急坂の尾根を登り続ける)       (P1066の平地)

 勾配が緩くなり、短い笹原も現れた幅広の稜線を登ると西方の視界が一気に開け、P1155だ。雨乞岳と東雨乞から東南へ伸びる郡界尾根が真正面だ。晴れの日曜日とあって、どこもけん騒の御在所岳界隈にあってここは別天地だ。風当たりの強い稜線だが、静かに腰を下ろしていると静寂な空間に引きずり込まれるようだ。正面に山頂の望湖台を眺めながら落葉樹林の笹原をなだらかに登る。この辺りから青空を写し取ったようなハルリンドウが目につき始め、さらに山頂に近づくとアカヤシオのお出迎えだ。今年は裏年らしく全山ピンクに染まるというわけにいかず、山肌にピンクのシミが点在している感じだ。シロヤシオはまだまだの様子だ。沢山の人々で賑わっている山頂はパス、リフト降り場横から東斜面を少し下り、県界尾根西側谷筋のガレ場を下ると国見峠だ。急坂の先の大石のロープ場を過ぎると国見尾根分岐だ。尾根道を右に分け、左へちょっと下ると石門だ。アカヤシオで薄化粧した石門はなかなか乙な姿だ。稜線のすぐ先の大岩が国見岳、岩頭からは360度の絶景だが風がめっぽう強く、上に立つと吹き飛ばされそうだ。

 (P1155で視界が開ける) (山頂を正面に笹原林床尾根を行く)(山頂近くのハルリンドウ)

  (稜線から望湖台を遠望)    (アカヤシオ点在の山頂)    (御在所岳一等三角点)

 (望湖台から雨乞岳を望む)   (山頂から鎌ヶ岳を望む)      (東斜面を下る)

  (国見峠へガレ場を下る)        (国見峠)       (ロックガーデンから振り返る)

 (ちょっとピンクに飾った石門)      (国見岳の大岩)       (アカヤシオの稜線を行く)

 アカヤシオで飾られたなだらかな稜線をしばらく北へ下るとハライド分岐だ。ここを少し東へ入るとおなじみのキノコ岩だ。黄砂襲来で少し霞んでいるが鈴鹿北部の展望台だ。ここも風が強く岩の上の立つのはやばいので、下はキノコの生えた大岩の手前から撮った画像だ。近くの林間で定番の昼食後尾根道を北へアカヤシオ回廊を下る。奇岩の大岩が点在する面白い稜線だが、深く掘れた荒れたV溝を慎重に下る。往路出合の根ノ平峠で小休止後、暑くなってきた下界に辟易しながら駐車場へたどり着いた。帰りは鈴鹿スカイラインを経て、高速節約も兼ねて久しぶりにR307経由信楽の里を楽しみつつ京滋バイパスで帰阪した。
 アカヤシオは裏年にも拘らず華麗な花が楽しめ、笹原を飾る意外に派手なハルリンドウも素晴らしかった。御在所岳西北尾根は薮もなく、登り始めは急坂だが標高1000メートル以上では展望を楽しみつつなだらかな稜線歩きができる。リボンはあるが下りには尾根を間違い易いので要注意だ。今回で千種街道の甲津畑から杉峠を経て根ノ平峠経由朝明まで通ったが、フジキリ谷のブナ大木林が核心部のようだ。

                  (キノコ岩から鈴鹿北部を望む)

  (稜線のハライド分岐)   (強風で岩頭に立てないキノコ岩)  (アカヤシオ回廊を下る)

  (奇岩の多い稜線を下る)    (滑り易い急坂を下る)       (根ノ平峠へ戻る)

(ブナ清水分岐を直進して下る)(ミツバツツジの沢沿いの道を下る)(沢沿いに広い道を下る)

★道で出会った花 

   ニガイチゴ(沢沿い)       ヤブツバキ(沢沿い)      タチツボスミレ(沢沿い)

 コバノミツバツツジ(沢沿い)    キランソウ(根ノ平峠)       タムシバ(西北稜)

    アセビ(西北稜)        アブラチャン(西北稜)       ハルリンドウ(西北稜)

   アカヤシオ(西北稜)       アカヤシオ(国見岳)     バイカオウレン(国見岳)

  ショウジョウバカマ(国見岳)     ムシカリ(キノコ岩)      ツボスミレ(キノコ岩)


★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  御在所山

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