綿向山(1110m)竜王山(825.8m)

 

★ひとこと   「表参道から雪山日和の北峰東尾根漫歩を経て竜王山へ」

イハイガ岳に向う幅広尾根から雨乞岳を望む


★行った日   2018年2月9日(金) 晴 単独

★コース
高槻5:57(名神)=蒲生SIC(R477、県道182)=7:32御幸橋(-5℃)P 7:50→8:10ヒミズ谷出合小屋(アイゼン着)8:22→あざみ小舎9:17→五合目小屋9:38→行者コバ10:02→10:38(1110m)綿向山10:47→11:00北峰(アイゼン脱SS着)11:19→11:36幅広尾根端(昼食)12:09→12:46北峰(SS脱アイゼン着)12:57→Ca917 13:45→14:13鉄塔(東)14:22→(825.8m)竜王山14:40→千畳平14:48→竜王山登山口15:09→15:26アイゼン脱15:37→15:43御幸橋P 15:53(県道182、R477)=蒲生SIC(名神)=高槻17:38

 福井地方に56豪雪以来の積雪をもたらした寒気がようやく終盤を迎え、きょうは移動性高気圧が日本列島を覆う見込みだ。そこで鈴鹿山脈主脈の御在所岳から西に派生した支尾根の終端に位置し、手軽に雪山散歩が楽しめる綿向山だ。御幸橋を起点に表参道で山頂を経て、北峰からイハイガ岳に向う幅広尾根端で折り返し、竜王山を経て周回のつもりだ。蒲生スマートICからR477を東進、4、5台とまっている路面に殆んど積雪のない御幸橋駐車場に到着だ。北陸の大雪から積雪を心配したが嬉しい拍子抜けだ。
 SS(スノーシュー)とアイゼンを携えて出発だ。残雪に覆われた川沿いの道をしばらくアイゼンなしで進むがよく滑るので道の端をたどり、堰堤横の急坂をストックで踏ん張って林道に上がる。川沿いの林道を何とかヒミズ谷出合小屋まで辿りつき小屋前のベンチで10本刃アイゼン装着だ。稜線付近の積雪を考えて軽アイゼンではなく本格アイゼンだ(結果的には軽アイゼンでも良かったが)。ここで登山届けを出し、水無山北尾根コースを右に分け、綿向山表参道コースを登り始める。昨日から降雪はなく、先行者の踏み跡で平らになった雪面の山道だ。植林帯を何度か折り返しながら進み、林道出合から更に進むとあざみ小舎だ。休憩舎を左下に見て通り過ぎ、樹林帯を抜けると日野の田園地帯や下山時に通る予定の竜王山へ続く稜線が見渡せる赤い屋根の五合目小屋だ。再び樹林に入り広葉樹林や針葉樹林帯を過ぎると七合目の行者コバだ。通行禁止の表参道の夏道を右に分け、このコースで一番しんどい急なブナ尾根に取り付く。斜面に伸びるブナ林の日陰が作る縞模様を眺めながら頑張って登る。やがて稜線に上がり、疎林帯の尾根を右にちょっと進むとケルンと祠のある綿向山頂上だ。昨日のトレースで踏み固められた山頂は陽光を浴びて光り輝き、鈴鹿山脈を前面に望む絶景ポイントだ。山頂に長居せず、大好きな稜線に向うべく北峰へ下り始める。

   (御幸橋Pから林道を進む)  (ヒミズ谷出合小屋で登山届け)  (植林帯をジグザグに登る)

    (三合目で林道出合)        (あざみ小舎)           (五合目小屋)

   (五合目から日野を望む)     (7合目の行者コバ)    (夏道を右に分け尾根を登る)

  (急なブナ尾根を登る)  (前方の稜線めがけてひたすら登る)    (稜線出合)

      (綿向山頂上)      (綿向山から鈴鹿山系を望む)    (稜線を北峰へ向う)

 お馴染みの変珍ブナを見ながら、雪庇は殆んどできていない稜線を進むと竜王山分岐だ。トレースを外してもツボ足で20〜30センチの沈み込みだが、北峰からSS漫歩の開始だ。固い雪原の上に5センチ位の新雪が乗った状態でSSにとって最高のコンディションだ。北峰から急坂を下ると幅広の快適ななだらか雪原が続く。目の位置に雨乞岳を中心に鈴鹿山脈が広がり、イハイガ岳へ向って雪稜が続く姿は天下一品、最も好きな光景だ。幅広尾根端で折り返すことにして小灌木の窪地で大休止だ。無風、陽光を浴びて自然に溶け込むようなひと時を過ごし、新たにトレースを刻みながら北峰へ戻る。北峰でアイゼンに変え、竜王山分岐からブナ大木もある急な尾根を下り、鞍部から上り返すと蕾が鈴なりのシャクナゲの茂るP962だ。ロープが雪に埋もれている急坂を下り、鞍部から景色のよいトリッキーなやせ尾根もある稜線を登るとCa917だ。ピークから樹林越しに鈴鹿の山並みが望める。

   (お馴染みの変珍ブナ)     (北峰へ快晴の稜線を行く)       (竜王山分岐)

                    (北峰から360度の景観)

     (北峰を振り返る)       (幅広尾根端で大休止)     (北峰へ快調に戻る)

   (竜王岳分岐を北尾根へ)     (急な稜線を下る)       (ブナ尾根を下り続ける)

   (P962のシャクナゲ林)     (鞍部の樹林帯を行く)    (Ca917手前の展望尾根)

 Ca917から西へ広葉樹の水平道を少し進み、P913で郡界尾根を右に分けて樹林帯に入り、尾根を下って上り返すと甲津畑方面を見下ろすことのできる崖上のピークだ。南へ急坂を下り、鞍部のオンバノフトコロから西へ上り返すと見晴しのよい鉄塔(東)だ。登ってきた時の五合目小屋や下山時の北峰から下ってきた尾根筋が望める。展望尾根を経て鉄塔(西)を過ぎて、大木の目立つ花芽をつけたアセビもある広葉樹の疎林帯尾根をしばらく進むと竜王山だ。眺望は余り望めないが日当たりの良い山頂だ。すぐに山頂を後にし、急な道を南へ下るとブナ林の平地、千畳平だ。広葉樹の疎林帯をジグザグに下り、杉林の入ると林道出合の竜王山登山口だ。雪の林道をしばらく下り、途中で舗装路面が露出してきたのでアイゼンを脱ぐ。青空を切り取ったような山の端や残雪の点在する田園風景を眺めながらしばらく道なりに下ると3台しか残っていない御幸橋駐車場だ。
 きょうは移動性高気圧に覆われ、無風晴天の山日和に綿向山界隈の雪景色を楽しむことができた。特に2012年から始めたSS歩きで訪れた中で、心のふる里とも言える北峰東尾根が素晴らしかった。

    (Ca917ピーク)   (P913で郡界尾根を右に分け樹林帯へ)(鉄塔手前の鞍部)

                     (鉄塔(東)から東を望む)

  (鉄塔(東)の展望ピーク)     (大木のある稜線を西へ)           (竜王山)

   (急坂を下ると千畳平)       (樹林帯を下る)     (林道出合が竜王山登山口)

      (林道を下る)      (西明寺の集落をなだらかに下る)       (御幸橋P帰着)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  日野東部

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