氷ノ山(1509.6m)鉢伏山(1221.1m)


★ひとこと   「福定から氷ノ山越を経て氷ノ山往復後鉢伏山へ」

鉢伏山稜線から逆光に輝く銀の穂波を望む
   
★行った日   2018年10月21日(日)  快晴   単独
 
★コース
高槻4:11(府道46、府道407、R372、県道306)=丹南篠山口IC(舞鶴若狭道、北近畿豊岡道)=八鹿氷ノ山IC(R9、県道87、瀞川氷ノ山林道)=6:57林道登山口(自転車デポ)7:04(瀞川氷ノ山林道、県道87)=7:23福定親水公園7:34→地蔵堂8:25→9:21氷ノ山越9:29→仙谷分岐10:09→10:34(1509.6m)氷ノ山11:01→11:52氷ノ山越12:04→13:02大平頭避難小屋(昼食)13:22→大久保分岐13:40→小代越13:56→14:44(1221.1m)鉢伏山14:54→15:10林道登山口15:15(瀞川氷ノ山林道、県道87)==自転車(7.8km)==15:53福定親水公園16:03(県道87、R9)=八鹿氷ノ山IC(北近畿豊岡道、舞鶴若狭道)=丹南篠山口IC(県道306、R372、府道407、府道46)=高槻18:58

 今年の関西は大阪北部地震や連続する台風に襲われ、山歩きどころではなかったが、この所やっと落ち着きを取り戻し、そろそろ紅葉の始まった氷ノ山だ。福定から因但国境越の古道をたどり、氷ノ山越から氷ノ山ピストン後鉢伏山を経てハチ高原へ周回の計画だ。十三夜の月の光を浴びつつ自宅を出発、いつものコースで八鹿から福定経由ハチ高原を経て瀞川氷ノ山林道(北部)に入り、峠の鉢伏山登山口で自転車をデポ、福定まで戻るが大駐車場は早くから満車、駐車場を左下に見て瀞川氷ノ山林道(南部)を西進、ここも満車の親水公園駐車場近くの拡幅部に路駐だ。蛇足ながら峠の鉢伏山登山口から先の瀞川山方面は通行止だ。
 晴れの日曜日とあって、絶え間のない人の流れにまじって、朝日のさし始めた親水公園を進むと登山口だ。山道から河原へ下ってしばらく進み、布滝展望橋へ立ち寄る。橋からは岩壁の谷筋にかかる細い一条の滝が樹間から遠くに見えるだけだ。橋の手前から黄葉間近のブナ林の急坂を28曲りのジグザグ道で登る。途中、遭難者慰霊の石仏や殆んど見えない不動滝の案内標識などを過ぎ、道端の7種類の木がまとわりついた連樹を通り過ぎると急坂は終わり緩斜面の道だ。やがて杉林に入ると地蔵堂、古道らしい地蔵菩薩の木像が祀られている。針葉樹林を抜け、梯子のかかる谷筋を渡ってブナなどの広葉樹林帯を登る。標高1000を超えると色づき始め、弘法の水場辺りの陽光に照らされたブナ林が鮮やかだ。標高1200の一口水付近では輝く黄葉トンネルの急坂を長い渋滞の列となって登り、やがて稜線出合の氷ノ山越だ。

   (福定親水公園Pを直進) (親水公園を通り抜けると登山口)    (河原を進む)

(布滝展望橋から滝を垣間見る) (青々としたブナ林の28曲り)(のぞき滝の遭難者慰霊石仏)

(道から殆んど見えない地蔵滝) (7種類の木が集まった連樹)      (地蔵堂)

  (祭壇は地蔵菩薩木像)      (梯子で谷筋を渡る)  (標高千米で色づき始めたブナ林)

(弘法の水の鮮やかな黄葉ブナ) (一口水から行列で登る)     (混雑する氷ノ山越)

 避難小屋の建つ大混雑の氷ノ山越から因但国境の稜線をなだらかに進み、ブナの大木が点在するが原生林と言うにはちょっと寂しいブナ原生林を通り抜ける。急坂を登った先の稜線から展望が開け、正面には氷ノ山、振り返ると中腹にハチ高原を抱えた鉢伏山が望める。鳥取県側へ下る仙谷分岐を過ぎて、こしき岩の急登を避けて左の巻道を進む。ジグザグにつけられた歩き難い丸太階段のぬかるみの道を登りきると人で溢れかえった山頂広場だ。きょうは福定からの集団登山大会、さらに北ハチ起点のOSJ氷ノ山山系トレイルレース(78キロ)も催され山頂は大繁盛だ。山頂からは全方位の展望だが透明度が低く、大山は望めなかったが、鉢伏山はじめ但馬の山並みが雄大だ。


(古道の峠らしい氷ノ山越の石仏)(氷ノ山めざして稜線を行く)       (ブナ原生林)

(岩場から眺める氷ノ山ピーク)    (こしき岩の左を巻く)       (鉢伏山を振り返る)

(泥濘のジグザグ道で急坂を登る) (最後の丸太階段を頑張る)  (大混雑の氷ノ山頂上)

                  (氷ノ山からの西北を望む)
             

                  (氷ノ山からの東南を望む)


 山頂から三ノ丸方向へ少し下ったところのダイセンキャラボクの怪獣のような古木に挨拶、途中の道端で汗だくで走ってくるトレランの方々と挨拶を交わしながら大休止だ。山頂から下山開始、ハチ高原を正面に見ながら、続々と登ってくる登山者の行列と待ち合わせをしたり、追い抜くトレランの人々に先に行ってもらいながら稜線を下る。混雑する氷ノ山越を過ぎて赤倉山の上りにかかると、うそのように人影がなくなる。鬱蒼と茂るクマザサを切り開いた整備された山道を尾根伝いに快適に進む。振り返ると格好のよい氷ノ山が波打つ稜線の彼方にそびえている。赤倉頭を巻き、天狗岩のロープ場を過ぎると布滝頭だ。この辺りで鉢伏山からピストンの健脚男性単独行と会い、あすは湖北の三国山北尾根縦走だそうだ。樹間から黄葉した山肌の彼方に鉢伏山が望める。明るいP1264を過ぎて、だらだら坂のブナ原生林の尾根道を下ると大平(おおなる)頭避難小屋、陽光を浴びて定番の昼食だ。鉢伏山方面から上がってきた女性単独行と歓談、福岡から来訪、ご主人がトレランに出場、その間に氷ノ山をめざしているそうだ。氷ノ山越以降に会った登山者は健脚のこの2人だけ、氷ノ山の大混雑に比べてこの雄大なコースを殆んど独り占めして歩くのはもったいない感じだ。小屋から黄葉したブナ林をなだらかに下り、ホードー杉分岐から、滑り易い急坂をしばらく下ると樹林帯を抜け、明るいススキ原の稜線だ。稜線の西北側は樹林帯だが、なだらかな東南斜面はゴールドのススキ原が広がり、正面には鉢伏山が鎮座する美しい風景だ。

   (三ノ丸方向へ少し南下)  (ダイセンキャラボク・千年伽羅木)  (氷ノ山を下り始める)

(ちょっと紅葉の氷ノ山を振り返る)  (ブナ原生林を下る)       (氷ノ山越を通過)

(爽快なクマザサの稜線を行く)  (格好のよい氷ノ山を振り返る)    (明るいP1264)

 
   (ブナ原生林を行く)       (大平頭避難小屋)     (P1171三角点から下り急坂)

               (鞍部手前から鉢伏山ススキ稜線を望む)

 鞍部で大久保を右に分け、爽快なススキのなだらかな草原を鉢伏山を正面に見て進むと小代越だ。ここで氷ノ山越で若桜町側へ別れたトレラン一行と再び合流、なかば歩き出したランナーを励ましながら高丸山を経て鉢伏山へ向うが、振り返ると逆光に輝く銀色の穂波が見事だ。刈り払いされた草原に咲くウメバチソウやリンドウを愛でながら稜線を進み、右下に陽光に映えるハチ高原を眺めながら急坂を登りつめると鉢伏山頂上広場だ。山頂南端から、たどってきた氷ノ山へ連なる山稜やススキ原の銀色の草原が絶景だ。ハチ北へ向う最終のランナーたちと別れ、稜線を東南へなだらかに下ると林道登山口だ。チャリンコをゲット、福定分岐まで約7キロの下り坂を快調に走り、最後の親水公園までのしんどい坂を押して上ってやっと駐車地点だ。
 晴れの日曜日とあって紅葉の始まった氷ノ山は大混雑だが、鉢伏山へ続く美しい稜線は人影もまばら、静かな風物を楽しむことができた。標高1000以上のブナやカエデなどの広葉樹林は黄葉していたが、今年は台風の影響か鮮やかさがもう一つだ。鉢伏山の山稜に広がるススキ原の逆光を浴びて輝く銀色の穂波が素晴らしい。


 (爽やかな秋たけなわの稜線) (鞍部で大久保を右に分ける)  (草原に咲くウメバチソウ)

     (高丸山へ向う)      (逆光に輝くススキ原を振り返る)   (近づく鉢伏山)

   (最後の急坂を頑張る)       (右下のハチ高原)        (鉢伏山三角点)

 (氷ノ山を右に鉢伏山を下る)  (ススキ原をなだらかに下る)  (逆光で銀色に映える稜線)

    (稜線を下り続ける)    (林道鉢伏山登山口(朝写す))(林道から稜線を望む(朝写す))

★道で出会った花

    ウメバチソウ(鉢伏山)       リンドウ(鉢伏山)        ノジギク?(鉢伏山)

   ヒメジョオン?(鉢伏山)     アキノキリンソウ(鉢伏山)    サワシロギク?(鉢伏山)

★ルート断面図


★地  図
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       氷ノ山・鉢伏・神鍋
・2万5千分の1地形図  氷ノ山

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