静ヶ岳(1088.6m)竜ヶ岳(1099.6m)

 

★ひとこと   「金山尾根で寡雪の竜ヶ岳からブナ尾根で静ヶ岳経由遠足尾根へ」

静ヶ岳山頂


★行った日   2019年2月18日(月) 晴時々曇  単独

★コース
高槻5:09(名神)=八日市IC(R421)=6:55宇賀渓駐車場7:13→林道終点7:35→金山尾根登り口7:51→8:23展望岩8:29→金山尾根分岐10:05→治田峠分岐10:15→10:35(1099.6m)竜ヶ岳(チェーンアイゼン着)10:55→11:46セキオノコバ東ピーク(SS着)11:56→セキオノコバ12:05→(1088.6m)静ヶ岳12:31→セキオノコバ12:49→12:57セキオノコバ東ピーク(昼食)13:18→治田峠分岐13:56→金山尾根分岐14:06→14:33SS脱14:41→大鉢山分岐15:01→大日向山分岐15:15→展望岩稜15:26→遠足尾根登山口15:57→16:15宇賀渓駐車場16:27(R421)=八日市IC(名神)=高槻18:36

 雪山トレッキングで評判の車での交通利便性のよい鈴鹿の竜ヶ岳だ。大賑わいの予想される日曜を避けて、体力弱者にとって有利な雪面を期待して、幸い晴れの予報の月曜山歩きだ。八日市から雪のない八風街道を経て、係のおじさんも来ていない宇賀渓駐車場に一番乗りで到着だ。
 朝日に染まり始めたまだら模様の竜ヶ岳を山稜の合間から眺めながら登山届を出して残雪のかけらもない駐車場を出発だ。沢沿いに林道をしばらく進み、遠足尾根登山口を過ぎて通行止のホタガ谷の裏道登山口の先で林道終点だ。河原へ下って白滝丸太橋を渡り、その先でブルーの魚止橋を渡って左岸をちょっと進むと金山尾根登り口だ。長尾滝を左に見て、尾根端の急坂をジグザグに登り、なだらかな樹林帯の尾根道をしばらく進むと、樹林の切れ目から竜ヶ岳山頂が手前の山稜越しに望める展望岩だ。沢筋に雪面が点々と残るが岩肌に朝日が映える春模様の竜ヶ岳だ。再び樹林帯に入り、岩稜尾根のP587を過ぎ、蛇谷を左に分けて樹林尾根道をしばらく登るとCa700付近に広がる明るいブナなどの広葉樹林帯だ。灌木主体の尾根を登るとCa850付近の残雪の点在するガレ場の急な岩尾根だ。Ca900で尾根上に乗ると視界が開け、左に竜ヶ岳や右に遠足尾根を眺めながら残雪のつながりだした尾根をなだらかに登る。Ca950を過ぎると所々笹原が顔を出す雪面となり、昨日の踏み跡で固められた道をアイゼンなしのツボ足で進むと稜線出合の遠足尾根ルート合流点だ。ほぼ雪面のつながった稜線を進み、治田峠を右に分け、凸凹ながら硬いなだらかな雪道をさくさく歩く。山頂直下の凍結した急坂をアイゼンなしで何とか登りきると竜ヶ岳山頂広場だ。

 (寡雪の竜ヶ岳を頭上に出発) (林道終点で白滝丸太橋へ)      (魚止橋を渡る)

    (金山尾根道分岐)    (尾根端急坂をジグザグに登る)(P587手前ピークから竜ヶ岳)

     (蛇谷は通行止)     (なだらかなCa700広葉樹林)    (Ca850岩塊の急登)

 (なだらかな稜線を登り続ける) (登ってきた尾根を振り返る)  (稜線出合の金山尾根分岐)

   (雪の少ない竜ヶ岳)         (治田峠分岐)         (竜ヶ岳へ最後の登り)

 人影の少ない山頂は360度のパノラマだ。表道で登ってきた単独行と歓談、石榑峠までジープで滋賀県側から来たそうだ。山頂でチェーンアイゼンをつけて凍った急坂を下り、治田峠へ向う夏道西側の尾根を静ヶ岳へ向う。ここからがきょうの主目的の踏み跡のないブナ林尾根歩きだ。夏道合流地点から二重稜線の西側尾根を下るが、その間に広がるブナ疎林帯の雪原や最低鞍部付近の幅広尾根のブナ林などが素晴らしい。湿雪のためチェーンアイゼンに団子になった雪を蹴飛ばしながら進む。P1006セキノオコバ手前のピークCa971への上り急坂でツボ足大苦戦、仕方なくピークでスノーシュー(SS)を履く。今度はセキノオコバへの吹き溜まりの急坂でSS難渋、雪面が締ってなくてザラメ状のためSSのエッジや爪が利かずに踏ん張れず、ジグを切りながら何とか切り抜ける。P1006で治田峠を右に分け、ちょっと薮っぽい緩斜面の稜線をリフターを立てて快適に進むと静ヶ岳だ。正面に竜ヶ岳を望む山頂をすぐに辞し、往路通りに戻るが下りは楽だ。Ca971で定番の昼食、熱いコーヒーでリフレッシュしてブナ林尾根を楽しみながら戻ると治田峠分岐だ。

                  (治田峠分岐付近から北方を望む)

  (無雪の竜ヶ岳三角点)  (治田峠分岐手前から稜線を下る)   (二重稜線の雪原)

 (静ヶ岳を正面に尾根を下る)(最低鞍部付近のブナ林を行く)  (セキオノコバを静ヶ岳へ)

   (尾根を登り続ける)         (静ヶ岳山頂)        (静ヶ岳から竜ヶ岳を望む)

 (爽やかブナ林尾根を戻る)   (治田峠分岐へ雪稜を登る)    (治田峠分岐まで戻る)

 午後になって気温が上がり、所々で地肌の出た融け始めた雪道を陽光に輝く雪面の竜ヶ岳を眺めながら下る。金山尾根分岐を過ぎ、地肌の出た急斜面を不精してSSのまま下り、閉鎖中の裏道分岐を過ぎて遠足尾根の広大な見晴しを楽しみながら下る。ここで大きなザックの単独行と歓談、パラグライダーを持ってきたがきょうは風向きが悪いのでこのまま帰るとのこと、ここでパラグライダーが出来るとは知らなかった。雪が切れだしたのでSS撤収、雪の消えた笹原稜線から樹林帯に入り、石灰岩帯を経て植林帯を下る。展望岩稜で竜ヶ岳にお別れして急な植林帯をゆっくり下り、遠足尾根登山口を経て宇賀渓駐車場帰着だ。
 5回目の雪の竜ヶ岳だが、その都度積雪量や雪質、草木の様子や気象条件など、自然から受ける印象が異なり見飽きることはない。きょうはセキオノコバ付近まで沈み込みゼロのツボ足で歩けたので体力を必要とするSSでの登りが最少ですみ、最低鞍部付近のブナ林の静かなたたずまいを楽しむことができた。

  (陽光に光る竜ヶ岳の雪面) (金山尾根分岐を遠足尾根へ)  (遠足尾根の快適な下り)

                (遠足尾根から東方を望む)

  (雪の消えた稜線を下る)      (樹林帯を下る)       (石灰岩帯の大日向山分岐)

 (展望岩稜から竜ヶ岳お別れ)      (植林帯を下る)       (遠足尾根登り口へ)

★道で出会った花(なし)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  竜ヶ岳

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