東峰からは南側の展望が開け、足下に東舞鶴から内浦湾に至る地峡の細長い田園が伸び、その向こうに若丹国境の山々が連なっている。東峰から1キロ弱の西峰はミスミソウの咲く岩稜の吊尾根でつながり、高度感のある梯子場や鎖場が次々現れ、笹尾根のアップダウンが続き、40分ほどの山登りらしい尾根歩きで大権現の祀られた西峰だ。最高点は行場の岩頭、鎖や梯子完備で安全に頂上からの展望が楽しめる。左の大浦半島と右の音海半島間のヒトデ形の内浦湾、右の大島半島やはるか彼方の内外海(うちとみ)半島などが若狭湾を縁どっている。頂上広場には地元の児童の植えたオオキンレイカの苗床があり、かつて山頂を黄色に染めた風景が偲ばれる。
(東峰頂上から南方の若丹国境の山々を望む)
(東峰から西峰を望む) (早速現れる梯子場) (岩稜を伝え歩く)