巳高山(922.6m)

 

★ひとこと   「巳高庵から時計回りに鶏足寺跡を経て巳高山へ周回」

近江でも古い六地蔵

★行った日   2020年4月7日(火)  曇一時晴  単独        

★コース

高槻5:17(名神)=京都東IC(湖西道路、R161、R303)=7:23巳高庵P7:35→登山口8:09→8:42鉄塔横8:51→六地蔵9:21→9:30P594(好展望)9:39→馬止9:51→10:25鶏足寺跡10:33→10:54(922.6m)巳高山11:08→鉄塔11:32→11:46鉄塔(昼食)12:18→高尾寺跡分岐12:35→登山口13:03→鶏足寺分岐13:22→13:45巳高庵P13:57(R303、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻16:52

 湖北地方は十一面観音で有名な観音の里とも称され、巳高山(こだかみやま)は山頂付近に寺院跡があり、麓には仏教寺院の散在する穏やかな湖北の山だ。桜花爛漫の季節を迎え、道端の春の花探索もかねて木々が芽吹く前に展望の山歩きだ。木之本からR303を東進、奥美濃に向かう際にいつも通る川合トンネル手前を右折して高時川沿いに少し走ると左手に巳高(みこう)庵参道があり、大駐車場は左折してすぐだ。
 人のいない満開の桜の下を出発、法華寺を右に分けて中ノ谷沿いの地道林道を瀬音を聞きながら進む。山ノ神の石造りの祠を過ぎ、岩窟から雫が垂れているだけの名前の大袈裟な居張(いばり)滝の先で林道分岐の右又に入ると広場があり、ここまで車の乗り入れが可能だ。道標通りにイカリソウの多い道を進み、谷道は直進だが仏供谷登山口の表示通りに尾根道に入る。リョウブなど落葉樹もあるがヤブツバキなどの常緑樹が茂る掘れた所もある急な尾根道をしばらく登るとCa400鉄塔だ。あまり展望の良くない鉄塔を後にしてイワウチワの咲く尾根道を登ると尾根方向を東から東北変えるCa550が六地蔵の祀られた平地だ。この六地蔵は近江でも古いものらしく光背のついた柔和な表情の石仏だ。この先で谷道と合流、少し登ると鉄塔がちょっと邪魔するが周囲が刈り払われた展望の良いP594だ。比良山系も望めるはずだが、きょうは霞がかかり琵琶湖もおぼろげ、低標高にもかかわらず湖北の山並みと山里のコラボが美しい。


  (無人の巳高庵Pを出発)    (法華寺を右に分け左へ)        (山ノ神の祠)

   (雫の垂れる居張滝)        (道端に続くイカリソウ)        (仏供谷登山口)

  (雑木林の掘れた道を登る)    (ヤブツバキの多い道)        (鉄塔で小休止)

  (六地蔵の中央の石仏)     (P594の見晴し尾根)     (P564から琵琶湖を望む)

                    (P594から西方を望む)

 少し尾根を登り、岩稜が道を塞ぐ馬止岩を越えると、牛止めもあるコブシ咲く湖北地方の展望台だ。標高700を超えると美しいブナ林の道となり、やがて東西方向の稜線の南斜面を辿る大杉の散在する道となる。なだらかに進むと山あいに大杉が点在する湿地帯の平地、鶏足寺跡だ。石塔や石垣が所々に残る大規模な寺院跡を後にして、クリンソウの若葉が出そろった湿地を通って枝沢を渡り、山頂から西南に延びる急な尾根を登る。休み休みゆっくり登りつめるとしめ縄の張られた岩の祀られた展望のない林間の巳高山三角点だ。一昔前に来た時には南側に切り開きがあって伊吹山などが望めたが、雑木林で塞がれてしまったようだ。

  (道端に咲くイワウチワ)        (馬止岩)             (馬止の展望台)

 (標高700ブナ林が増える)    (東西の尾根の乗る)         (鶏足寺跡)

    (鶏足寺旧跡配置図)       (鶏足寺の説明)            (鶏足寺跡)

(湿地帯に群生するクリンソウ)   (急なブナ尾根を登る)      (林間の巳高山三角点)

 下山は山頂から南尾根をなだらかに下るが、所々の樹間から伊吹山や金糞岳がのぞく、芽吹く前のブナ林の続く明るい尾根道だ。鉄塔を過ぎ、P778で直進の小谷山へ下る藪っぽい道を左に見て、右へ杉林のプラ階段をしばらく下ると見晴しの良い鉄塔だ。ここで湖北の山里を見おろしながら定番の昼食後、明るい樹林帯の尾根道をなだらか見下るがコブシ(タムシバ?)の多い所だ。高尾寺跡分岐を過ぎて勾配のきつくなった道を下ると林道出合、飯福寺登山口だ。林道をちょっと下ると石道寺の桜満開の園地だ。人っ子一人いない満開の桜の下にたたずんでいると、坂口安吾ではないが鬼気迫る不気味な静けさだ。石道寺は省略して旧飯福寺の鶏足寺へ石段を上がり、手を合わせてショウジョウバカマなど花の多い参道を下る。亀山の茶畑を通り、あちこちで桜が満開の田園を通り抜けると巳高庵駐車場だ。
 麓に仏教寺院の散在する桜花爛漫の湖北の巳高山は、山麓の春の草花や山肌のコブシの花で飾られた旬の時期を迎えている。山頂付近の寺院遺跡は歴史ロマンを感じさせ、稜線の芽吹き前の明るいブナ林や展望所から望む湖北の山里が美しい。


 (芽吹き前のブナ尾根を南へ)  (樹間から伊吹山を望む) (P778直進の小谷山を分け右へ)

     (鉄塔で大休止)       (高尾寺跡分岐を直進)        (満開のコブシ)

     (飯福寺登山口)     (無人の園地で満開のソメイヨシノ)   (鶏足寺(旧飯福寺))

    (亀山の茶畑を戻る)       (巳高庵の桜並木)           (巳高庵Pへ)

★道端の花

      ホトケノザ(林道)       アオイスミレ(林道)       ヒメオドリコソウ(林道)

    ヒメバライチゴ(林道)         シャガ(林道)         イカリソウ(林道)

     ヤブツバキ(鉄塔)           アセビ(鉄塔)         シハイスミレ(鉄塔)

     イワウチワ(鉄塔)       クリンソウ(鶏足寺跡)     ネコノメソウ?(鶏足寺跡)

  ミヤマカタバミ(鶏足寺跡)        ?(鶏足寺跡)         キランソウ(巳高山)

   タチツボスミレ?(巳高山)     ニシキゴロモ(巳高山)      コブシ?(巳高山)

     クロモジ(巳高山)     ナガバタチツボスミレ?(巳高山) コバノミツバツツジ(巳高山)

   ミツバツチグリ(遊歩道)     ヤマネコノメソウ(遊歩道)   ムラサキキケマン(遊歩道)

    セントウソウ(遊歩道)     ショウジョウバカマ(遊歩道)     チゴユリ(遊歩道)

   カラスノエンドウ(遊歩道)     キンポウゲ(遊歩道)        ツクシ(遊歩道)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  近江川合

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