蓬莱山(1174.2m)森山岳(1080m)

 

★ひとこと   「坂下からアセチ谷北尾根経由蓬莱山を経てシメン谷南尾根へ」

蓬莱山


★行った日   2020年11月9日(月) 曇一時時雨  単独

★コース
高槻5:50(名神)=京都東IC(湖西道路、県道311、R477、R367)=7:08坂下P7:20→登り口7:30→鞍部8:07→8:50P762 8:58→Ca950 9:41→10:09小女郎ヶ池10:23→小女郎峠10:27→10:55(1174.2m)蓬莱山11:10→11:41(1080m)森山岳(昼食)12:13→長池分岐12:47→小鞍部13:07→Ca690 13:30→展示林標識14:00→国道登り口14:16→14:38坂下P14:53(R367、R477、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻16:21

 初めてのルートで蓬莱山の黄葉探勝だ。坂下を起点にアセチ谷北尾根で小女郎ヶ池経由蓬莱山を経てシメン谷南尾根で木戸口へ下る計画だ。朝日を浴びて湖西道路を北上、中腹以上が雲に隠れた蓬莱山を眺めながら進み、途中峠を越えると路面は濡れて曇り空、雨が止んだばかりのような坂下BS付近の拡幅部に路駐だ。濡れたプチ藪コギも予想されるのでレインパンツははかなかったがスパッツで足元をかためて出発だ。
 まだら模様に染め分けた山肌を見ながら近畿自然歩道に入り、葛川橋を渡ってサカ谷道を左に分けて直進だ。道端の崩坂改修記念碑(かつての若桜街道の難所、葛川谷崩坂)を見たりしながら安曇川右岸沿いに進み、国道トンネルを右下に見おろして尾根を回り込んだ先が取り付き点だ。杉植林帯の急坂を少し登ると尾根に上がり、黄葉した広葉樹林尾根の落葉絨毯をなだらかに登り、鞍部を過ぎると急坂だ。右植林帯、左自然林の標高差200の急な稜線を休み休み頑張るとP762だ。ここから勾配が緩くなり、落葉広葉樹の尾根を時折日差しを受けて映える黄葉を愛でながら登り続ける。Ca900のアセビの藪を過ぎると葉を落とした美しい広葉樹林が続く。緑の草地が現れるとピークを避けて左へ斜面をなだらかに下る。前方に水面が現れ、坂谷道の踏み跡に合流だ。黄葉した草原に佇む小女郎ヶ池越しに丸い丘のような蓬莱山を眺めながら進む。間もなく氷で閉ざされる無人の池畔で小休止だ。小女郎峠を経て笹原稜線を蓬莱山へ向かうが、すっかり黒雲に覆われて時々吹き付ける突風に帽子を飛ばされないように押さえながら進む。振り返ると、寒々としたにぶい色の琵琶湖が広がり、鈴鹿や湖南の山並みは霞の彼方だが比良山脈終端の比叡山が端正な姿を見せている。途中の大岩の地蔵に会釈して、最後の急坂を息を切らして登りきると蓬莱山頂上だ。山頂ではいつも鳴り響く騒音が耳障りだが、来るべき雪のシーズンに備えて琵琶湖バレーの諸施設が工事中のため意外に静かだ。

  (坂下BS付近に路駐)  (葛川橋を渡り近畿自然歩道直進)   (崩坂改修記念碑)

 (自然歩道から国道を見下ろす)(近畿自然歩道からの登り口)  (植林帯の急斜面を登る)

  (なだらかな尾根を進む)    (鞍部から杉林の急坂)  (右植林帯尾根を急登つづける)

   (P762から勾配が緩む)   (落葉広葉樹林尾根を登る) (Ca950爽やかな樹林が続く)

(草原が現れると小女郎ヶ池近い) (蓬莱山と小女郎ヶ池)     (小女郎峠から蓬莱山へ)

  (笹原の稜線を蓬莱山へ)     右下に見える琵琶湖)       (稜線途中のの地蔵)

 (稜線から比叡山を振り返る)    (蓬莱山頂上到着)      (山頂から武奈ヶ岳を望む)

 山頂の展望を楽しんでから西尾根笹原の薄い踏み跡を下り始めるが、足元は濡れた笹原ですぐにぐしょぐしょだ。標高1100付近で笹原から樹林帯に入り、葉を落とした広葉樹の尾根を下って少し上り返すとP1080だ。ピークの木に手書き山名板が引っ掛かっているが、本当の森山岳は少し西の丸い丘のはずだ。ピークの木陰で店を開くが、折から時雨模様となるがすぐ上がって事なきを得た。このまま西へ向かうとニゴ谷南尾根で木戸口へ下ることができるがニゴ谷渡渉が必要だ。P1080から複雑な稜線をGPS首っ引きでブナなどの広葉樹の森を北上、武奈ヶ岳が正面に見えるCa1030展望ピークを経て西北へ下る。鞍部の水溜りのような小さな池を右に見て斜面を登ると巡視路道に出合う長池分岐だ。ここから西へ尾根芯を外さないように、裸の木々が徐々に黄葉樹に変化するのを楽しみながら下る。再び時雨模様となるが樹林帯を下っているので雨具を出すまでもなくザックカバーだけで下り続ける。ブナなどの広葉樹の美しい丸い尾根をなだらかに下り、プチ藪を過ぎるとCa840小鞍部だ。モミやブナなどの混じる針広混交林の尾根を下るとCa690倒木帯だ。そこを過ぎると倒木が各所に散らばる杉植林帯の標高差200の急坂だ。作業道が見当たらないので倒木を避けながら急坂を滑り下るが、弓状の杉小枝の跳ね返りや滑りが難物だ。時雨も上がってやっと間伐展示林の標識まで下り、溝状に掘れたなだらかな作業道を下るが、度々倒木で遮られながら右往左往して下る。崩落部の多い作業道をしばらく下ると国道出合だ。木戸口から登る場合の目印は木戸口BSから50メートルほど坂下寄りのカーブミラーだ。なお、出合手前を苔むした階段で下ってトンネルで国道をくぐる作業道が木戸口の集落にかつて通じていたようだ。木戸口登り口から車道を交通量の多い車に怯えながら進み、交通量の殆どない旧道に入って安曇川右岸をしばらく南下すると坂下の路駐地点だ。
 標高千米を超える稜線付近の広葉樹林は梢の目立つ黄葉絨毯の森となって紅葉狩りには10日ばかり遅過ぎたようだが、山頂付近から眺める広大な琵琶湖や斑模様に染め分けられた山並みが雄大だ。上りのアセチ谷北尾根は中腹まで黄葉した樹林が美しく、前半の急坂以外はなだらかで藪コギも殆どなく登り易い尾根だ。下山時のシメン谷南尾根は上部は美しい広葉樹林尾根だが、下部は倒木の多い杣道も見当たらない急な植林帯があってあまり登りたくない尾根だ。また、きょうのルートは登山道は殆んどなく、森山岳から長池までの稜線の地形も複雑なので道迷いに要注意だ。なお、坂下から中村までの安曇川沿いから蓬莱山の主稜線へ登るルートの登り易さの僕の独善的順位は、@サカ谷道(登山道あり)Aオシロ谷道(巡視路あり)Bアセチ谷北尾根(道なし)Cシメン谷南尾根(道なし)だ。

              (蓬莱山から東方の琵琶湖方面を望む)

              (蓬莱山から西方の京都北山方面を望む)


   (西尾根の笹原を下る)  (葉を落とした樹林帯尾根を下る)(P1080森山岳表示は誤り)

    (標点西の森山岳)      (Ca1030展望ピーク)    (葉を落とした樹林帯を行く)

  (小さな池の先が長池分岐)  (美しい広葉樹林尾根を下る) (Ca840小鞍部のプチ藪コギ)

   (針広混交林を下る)   (Ca690倒木帯の先から植林帯) (倒木の多い植林帯の急坂)

(展示林標識から作業道を下る)  (倒木の多い作業道)     (国道の反射鏡が登り口)

★道で出会った花(なし)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       比良山系・武奈ヶ岳
・2万5千分の1地形図  花背、比良山

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