高見山(1248.3m)

 

★ひとこと   「杉谷から霧氷の華咲く尾根道を経て展望の高見山へ」

雪の少ない強風の高見山頂上

★行った日   2021年1月18日(月)  曇一時晴  単独

★コース
高槻6:54(名神、近畿道、西名阪)=針IC(R369、R370、R166)=9:08R166路駐(-1℃)9:23→高見山登山口(杉谷)→古市跡9:54→雲母曲10:08→10:28小峠10:38→たかすみ温泉分岐10:59→国見岩11:22→11:27揺岩(Cアイゼン着)11:33→笛吹岩11:50→12:02(1248.3m)高見山(-7℃)(昼食)12:36→休憩ベンチ12:57→13:09大峠(Cアイゼン脱)13:14→小峠13:37→雲母曲13:49→古市跡13:59→高見山登山口→14:18R166路駐14:50(R166、県道16、R370、R169、R309)=御所南IC(京奈和道、南阪奈道、阪和道、近畿高速)=高槻17:08

 先週の大寒波のあと数日の緩みに続いて再び寒波だ。雪がなくても霧氷が期待できそうなので高見山だ。4年ぶりに杉谷から南伊勢街道(古道)で小峠経由山頂を経て大峠へ下る計画だ。朝の通勤渋滞に遭いながら高速に入り、針から榛原を経て雪のないR166を高見トンネルへ向かう。前方に見えるはずの雲に隠れた高見山にがっかりしながら進み、杉谷の高見山登山口BSの先の2台先着の拡幅部に路駐だ。意外に高い気温(-1℃)に少し気落ちして出発だ。
 高見登山口の表示通りに雪のかけらもない石段を上り、大杉の根元に祀られた祠に手を合わせて伊勢南街道の古道らしい石畳の道を進む。杉林を抜けると尾根に上がって勾配が緩くなり、北側が植林帯、南側が灌木主体の明るい尾根道が続く。灌木の切れ目から南にシダレザクラで有名な高見の郷が山間に見えている。かつて市が立ったという古市跡を過ぎ、雲母曲(きららひじ)の急坂を登り、崩落地を迂回して薄暗い植林帯をしばらくなだらかに登ると小峠だ。大峠を右に見送り、階段から急な尾根道を登る。標高差100の植林帯の急な小尾根を頑張ると平野のたかすみ温泉からの道と合流して勾配の緩くなった尾根道を辿る。白砂糖を振りかけたようなアセビやヒメシャラの目立つ尾根道を進み、標高1000を過ぎると北西の季節風が強くなるとともに霧氷が付き始める。青空を背景に葉を落としたブナなどの樹林に薄雲のように霧氷がたなびく姿が美しい。国見岩まで来ると寒風がますます強くなり、斜面全体が白くなり、霧氷も数センチだ。標高1100に近い揺岩で足元が不安定になってきたのでチェーンアイゼンをつけるが、寒風吹きすさぶ中で27.5cmの冬靴にLサイズのアイゼンのゴムフレームをはめるのが力技の難業だ。10cm以上に成長したエビのシッポを見ながら白くなった道を進むが、仰ぎ見ると青空に輝く霧氷が素晴らしい。頂上に近い笛吹岩からは台高の山並みの彼方に霞むのは大台ケ原界隈だ。北風がまともに吹き付ける白い岩稜を必死に登り、避難小屋に飛び込む。内部は−7℃、外の体感温度は−10℃以下、久しぶりの雪山気分だ。山頂には高角(たかつの)神社のそばに二等三角点があり、避難小屋の屋上の展望台とともに眺望抜群だ。


 (−1℃の駐高見山登山口)    (杉谷の高見山登山口)    (祠に手を合わせて進む)

  (石畳の残る古道を行く)         (古市跡)        (雲母曲(きららひじ)の急坂)  

 (小峠から急な尾根を登る)   (息を切らして急坂を登る)     (稜線でたかすみ温泉出合)

 (海抜千米で霧氷が現れる)  (神武が四方を見渡した国見岩)  (揺岩でCアイゼンを履く)

(強風に成長するエビのシッポ) (なだらかな霧氷尾根を行く)    (青空に輝く霧氷)  

(笛吹岩から霞む大台ケ原を遠望) (強風の尾根を行く)       (やっと避難小屋到着)

    (ただいま−7℃)         (強風の高見山頂上)    (山頂から曽爾の山々を望む)

 山頂は、霞んでいるが北側には曽爾の山々、東〜南には台高の山並み、西には雲に隠れているが金剛山系の展望台だ。小屋で定番の昼食後、風の収まるのを待って下山開始だ。山頂直下で三嶺への縦走路を左に分け、南斜面の下り道に入ると山陰に入って無風状態だ。しばらく飯高町方面の山間が見渡せる灌木帯をジグザグに下る。葉を落としたブナなどの広葉樹林帯に入ると南斜面らしく登山道以外の林床は融雪して落葉層が露出、登山道のみ積雪した白い道がうねうねと尾根筋に続いている。黄葉の季節には素晴らしい景観が期待できそうな所だ。台高山脈が見渡せる絶好の休憩ベンチを過ぎて少し下ると石塔のある小広場だ。そのまま階段を下るとトイレもある大峠の駐車場だが、小峠はその手前の表示に従って右折だ。ここでC・アイゼンを外し、ほぼ等高線沿いの植林帯の道を西進だ。水準点904手前で崩落現場らしい格子状擁壁の上端を通るが、台高縦走路の雲ヶ瀬山が眼前に見えている。陰気な薄暗い植林帯をうねうねと進み、R166から上がってきた林道と合流して大峠と反対方向にそのまま進むと小峠だ。ここから往路通りに下って順調に帰り着いた。山頂付近で十数人の登山者と出合ったが、その殆んどは平野から、杉谷の2台の車はなく残っていたのは自分の車だけだ。帰りの途中で朝に見られなかったピラミダルな高見山の姿を振り返り、高見川沿いにR169に出て、御所経由で帰阪した。
 雪は少なかったが、山頂稜線では北風が吹きすさび美しい霧氷の華が奇麗だった。特に、標高1000以上の稜線を飾る樹林帯の尾根道、山頂からの大展望などが素晴らしく、南斜面の樹林帯も美しい。

              (高見山頂上から東北の曽爾の山々を望む)

              (高見山頂上から西南の大台ケ原方面を望む)

  (山頂から下り始める)    (無風の南面をジグザグに下る)(途中から飯高町方面を望む)

   (美しい樹林帯を下る)   (見晴らしの良い休憩ベンチ)        (大峠)  

 
  (格子状擁壁上端を通る)     (杉林の水平道を行く)          (小峠)

    (高見山登山口)          (高見登山口BS)        (ピラミダルな高見山)

★道端の花(花は殆どなし)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見山・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  高見山

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