★ひとこと 「雪のないマキノスキー場から残雪点在の赤坂山を往復」
強風の黒雲に霞む赤坂山から琵琶湖を望む
★行った日 2021年3月10日(水) 曇 稜線風強し 単独
★コース
高槻4:02(名神、北陸道)=木之本IC(R365、県道284、県道285)=6:08田戸(6℃)6:25→安蔵山登り口付近→田戸7:05(県道285、県道284、R365、R303、県道287)=7:56マキノスキー場P8:00→赤坂山登山口8:11→9:14ブナの木平(SS着)9:25→粟柄峠10:46→11:07(823.8m)赤坂山11:15→粟柄峠11:26→12:10ブナノキ平(SS脱・昼食)12:37→赤坂山登山口13:16→13:26マキノスキー場P13:44(県道287、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻15:37
関西の春山も終盤を迎え、今年最後のスノーシュー(SS)歩きに余呉の山だ。予報は晴れ、田戸から奥川並を経て谷山へ登り、雪質が良ければ左千方まで行ければとの思いだ。鈴鹿の稜線の上にかかる朧な三日月を眺めながら名神を北上、明るくなり始めた北国街道から高時川沿いの県道に入り、1ヵ月前には雪の回廊だったが地肌の露出した六所神社前を通り、除雪整地された道を増水した高時川に沿って進むと田戸だ。
気温は異常に高く6℃、SSを携えて雪融け増水した高時川の橋を渡り、水溜りの多い残雪の林道を進む。やがて路上の積雪がつながり始め、山の斜面から落ちてきた落雪で足元の奥川並川に向かって流れ落ちる滑り台だ。足場を作って雪の斜面をトラバースするが、雪面温度が高いためグズグズで足場の確保だけでも一苦労だ。チェーンスパイクでは役に立たず、10本刃は車の中、はるか下方の流れを見て恐怖心が湧き、ソロソロ進む。まだ安蔵山の梯子手前、奥川並はこの林道の遥か彼方で、退却を考えている時に急にワン公が雪斜面に出現。二匹の猟犬らしく、これ以上行くなと言わんばかりに吠え立てられ、Uターンを決心して二匹に先導されて駐車場所へ戻る。ケージを積んだ軽四だけでご主人様は不在だ。このまま帰るのもシャクなので行く所を探すが、余呉の豪雪地帯の山はここと大同小異と思われ、雪が殆んどとけたと思われる湖北マキノの赤坂山へ転進だ。
(田戸の高時川を渡る) (増水した高時川上流を望む) (残雪の林道を奥川並へ)
(滑り台状の残雪斜面) (ワン公に吠えられる) (2匹に先導されて田戸へ戻る)
北国街道からR303に入り、びわ湖北側を西進すると雪のかけらもないマキノスキー場Pだ。青い象も片付けられ、人も殆んどいないマキノスキー場の草原を、雲に覆われた稜線を眺めながら歩き出す。雪のない赤坂山登山口からしんどい丸太階段を登ると藪越にスキー場やメタセコイヤの並木道が俯瞰できるCa340展望所だ。ここから勾配が緩くなり、赤松や雑木林の尾根道が続き、Ca440で残雪がつながり始める。ツボ足で時々踏み抜きながら少し進むとブナノキ平の東屋だ。付近にはツボ足トレースしか残っていないが折角持ってきたのでSSを履いて歩き出す。谷筋へ下って堰堤や岩の露出した谷を強引にSSで乗り越えて進み、稜線のジグザグ道に入る。小木の倒れ込んだ雪道の歩行では小枝の跳ね返りが煩わしい。Ca600付近からブナ林尾根となり、地肌と残雪の縞模様のなか、ゆっくり雪の島を拾って登る。粟柄峠に近づくと、強風が吹きつのり、赤坂山山頂も流れくる雲に隠れる生憎の視界不良だ。雪原と草原が半々の広い稜線の残雪を渡り歩いて登ると地肌露出の山頂だ。強風の展望の利かない山頂を早々に後にして下山開始だ。ブナノキ平で昼食、ここからツボ足で下り、さらさ温泉が定休日のため人影のまばらなマキノスキー場Pへ帰り着いた。
この時期に田戸から奥川並へ歩くのは5回目だが、残雪がないか、あっても雪面を容易に乗り越えて行けたが、滑り台でUターンしたのは初めての経験だ。雪崩に限らず気温が高い時の豪雪地帯は要注意だ。強風視界不良の赤坂山だったが、しんどいが爽快な気分の味わえる今シーズン最後のSS歩きを楽しむことができた。
(小倒木の多い道を登る) (ブナ林が始まる)
(ブナ林を登り続ける)


(ブナ林を下る)
(ブナノキ平で大休止)
(マキノスキー場に戻る)


★ルート断面図
★地 図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 比良山系・武奈ヶ岳
・2万5千分の1地形図 駄口、海津
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