★ひとこと 「小金口から三岳を経て小金ヶ岳へ早春の山稜を周回」
小金ヶ岳岩場から三岳を望む
★行った日 2021年3月18日(木) 晴 単独
★コース
高槻5:51(府道46、府道407、R372、県道301)=7:17小金口7:26→三岳登山口7:35→丸山水源池分岐8:00→8:19鳥居堂跡8:26→クリンソウ自生地分岐8:38→大岳寺跡8:45→(793.4m)三岳9:28→9:38展望岩9:56→10:21大タワ10:28→11:27(725m)小金ヶ嶽11:36→11:42展望岩場(昼食)12:18→福泉寺跡12:39→クリンソウ自生地12:46→小金ヶ岳登山口13:11→13:18小金口13:26(県道301、R372、府道407、府道46)=高槻15:08
篠山盆地の北に連なる多紀連山の主峰、三岳と小金ヶ岳だ。この山域には平安末期頃に栄えた丹波修験道の寺院跡もあり、山頂付近の岩稜帯は北摂・丹波・但馬の展望台だ。火打岩を起点に三岳と小金ヶ岳を周回する三角コースがお勧めだが、大タワから両山をピストンしてもよい。きょうは小金口から三岳を経て小金ヶ岳へ周回するつもりだ。亀岡市から園部付近の開通寸前のバイパスを横目にR372を社へ向かい、丹波篠山から県道を北上すると小金口だ。ソーラーパネルの並ぶ丘の下の空き地に路駐だ。
小金口から大タワへ向かう県道を北上、火打岩の旧BSの先が三岳登山口だ。民家の横からあぜ道を進み、金網扉から杉林の丸太階段を上る。植林帯を抜け、良く踏まれた雑木林の小尾根を登ると三岳南尾根出合だ。丸山水源池から来た尾根道と合流、なだらかな爽やかな尾根道をしばらく進むと石積みの鳥居堂跡だ。平坦な道をしばらく進み、左下からヤブツバキの多い谷筋が上がってくるとクリンソウ自生地入口だ。大タワに向かう県道へ下るヨートギ谷コースを右に分け、少し登ると大岳寺跡だ。この辺りから露岩もある急坂が続き息を切らせて休み休み登る。所々で突き出た岩頭が絶景休憩所の展望台、西に西岳、東に小金ヶ岳が望める。岩壁に石仏の祀られた大岩を越えると、さらに視界が広がり、登ってきた尾根を中心にして、その彼方の北摂の山々の連なりが雄大だ。間もなく杉林に入って急坂を頑張ると東屋の上が三岳の稜線だ。稜線の西寄りに中継施設と三角点があるが展望は良くなく、東寄りに役の行者を祀る石の祠があり、この上の岩場の展望がよい。山頂で熟年ご夫婦と挨拶を交わしただけで下山だ。
(小金口から北へ車道を進む) (火打岩旧BS)
(民家横の道に入る)
(杉林の丸太階段を上る) (雑木林のよく踏まれた道を登る) (尾根道と合流)
(爽やかな尾根道を行く) (鳥居堂跡) (クリンソウ自生地入口)
(大岳寺跡) (露岩もある急坂を登る)
(石仏の祀られた大岩)
(三岳南尾根の岩頭から南方を望む)
山頂台地の東寄りの岩場から東の展望が開け、小金ヶ岳を中心に丹波や北摂の峰々が望める。岩場の急坂を下り、リョウブ林斜面の段差の大きい階段が延々と続き、下りに飽きた頃にやっと着地だ。日差しを浴びつつ葉を落とした高木林をなだらかに下ると明るい大タワだ。きょうはフォレストアドベンチャー丹波ささやまにも人影はなく、係の人が施設の保全をしているだけだ。林間のアドベンチャーコースを見ながらゆっくり歩を運び、さらにしんどい丸太階段を上ると、やっと急勾配は終わる。正面に小金ヶ岳の岩峰を見ながら露岩帯を進み、ロープ場も散在するアルペン的岩稜が続く。振り返ると露岩越しに鎮座する端正な三岳の姿が美しい。あと1ヵ月もすると咲きだすヒカゲツツジの多い尾根を登りきると小金ヶ岳山頂広場だ。山頂まわりの灌木が成長して山頂からの展望はあまりよくなく、筱見四十八滝から縦走してきたという単独行と雑談後、下山開始だ。小金ヶ岳南尾根の急な露岩点在の急坂を少し下ると大岩があり、ここで眼下に広がる山々をおかずに店開きだ。ゆっくり日の光を浴びてから下山再開、鞍部まで下って大タワを右に分け、直進して畑山手前を巻くと福泉寺跡だ。説明によれば大岳寺と同じく大峰修験道との争いに敗れて焼失したそうだ。ここから少し下ると、これから下る谷筋の源頭部にあたるクリンソウ自生地だ。咲いた姿はまだ見たことはないが、野生種として日本列島西南限だそうだ。ここから30分ほど谷筋を渡渉を繰り返しながら下ると小金ヶ岳登山口を経て小金口だ。
早春の三角コースは、松が彩を沿える展望豊かな三か所の岩場が優れものだ。三岳南尾根最上部、小金ヶ岳東尾根と南尾根上部だ。歴史好きには大岳寺跡や福泉寺もあり、クリンソウのシーズンには再度訪れたいものだ。
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・2万5千分の1地形図 宮田、村雲
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