大和葛城山(958.8m)


★ひとこと   「青崩から夏の花を求めて天狗谷道で時雨模様の大和葛城山へ」

大和葛城山頂から関空方面を望む

★行った日   2021年8月6日(金)  曇一時時雨   単独
 
★コース

高槻5:10(名神、近畿道、南阪奈道)=羽曳野IC(R170、R309)=6:20青崩P6:30→田圃上端6:45→鎖場7:18→7:51ベンチ7:57→8:47ダイトレ出合8:54→(958.8m)大和葛城山9:00→ダイトレ出合9:52→水越峠10:50→11:13青崩P11:30(R309、R170)=羽曳野IC(南阪奈道、近畿道、名神)=高槻13:14

 大和葛城山はツツジの季節に訪れていたが、今回初めて夏の花(特にオオナンバンキセル)の観賞だ。青崩から天狗谷経由大和葛城山の山頂草原を経て水越峠へ周回の計画だ。酷暑の山歩きは体力の消耗が激しいので涼しいうちに下山するべく早朝出発だ。朝早くから1台分しか空いていない青崩の駐車スペースにとめ、あいにくの時雨模様のなか、天狗谷めざしてR309の陸橋を渡る。
 陸橋の袂から薄暗い竹藪のだらだら坂を下ると青崩のバス停から上ってきた登山道に出合う。田園地帯を過ぎて針葉樹林帯の谷筋に入る。天狗谷を渡渉を繰り返しながら白花をつけたヤブミョウガや背の高いタケニグサの傍を倒木を避けながら、河床をたどったり所々で石段の残る道を登る。大岩の鎖場を越えた先から谷筋と別れて尾根へ向かって丸太階段を上る。植林帯の山肌を標高差100mほどの階段を頑張ると尾根上のベンチだ。水分とエネルギー補給をしてから勾配の緩くなった尾根道の丸太階段を上る。植林帯の水平道を経て草深い弘川寺旧道を左に分け、しばらく沢沿いに進むと林道出合だ。林業重機のとまっている林道を進むとキャンプ場炊事場を経てダイトレ出合だ。雨は止んでいるが奈良方面は霧で閉ざされたままだ。涼風に吹かれて汗を乾かしてから、すぐ先の草原から山頂をめざすが、踏み跡は濡れた笹やススキに覆われ、膝から下は濡れねずみだ。草原に咲く清楚なヤマユリや足元のオトギリソウに気を取られながら、泥濘の踏み跡を頑張って登ると三角点のある山頂広場に飛び出す。

   (R309の陸橋を渡る)      (道標通りに葛城山へ)       (天狗谷道に入る)

  (谷筋に咲くヤブミョウガ)     (クサフジも見かける)        (大岩の鎖場)

 (谷筋を離れて尾根へ登る)   (尾根筋のベンチで一息入れる) (尾根の丸太階段を上る)

      (水平道を行く)        (林業作業中の林道)      (ダイトレ出合のベンチから)

 (オトギリソウの咲く草原を登る) (濡れた泥濘の草原を登る)     (大和葛城山頂)

 山頂からは雲が低く垂れこめているが西方が明るく、関空島がかすかに見え、大阪湾岸の田園地帯が広がっている。山頂西面には吹き流しのあるパラグライダー?広場の草原が伸び、カワラナデシコやアキノタムラソウが風に揺れている。葛城高原ロッジからツツジ観覧ベンチ辺りをブラブラ、濡れているので草原に入るのを躊躇しながら、一株のオオナンバンギセルをやっと発見だ。この花は葉緑素を持たないギンリョウソウと同じ寄生植物の仲間で、似た形状のより大型で薄紅色の毒々しい花だ。勝手な私見だがあまり好きになれない花だ。ツツジ展望ベンチからは、ツツジの草原の彼方に、東に竜門岳など中和、東南に大峰山系などの南和、南に金剛山、西に和泉葛城山など紀泉の山々が望めるが、きょう見えるのは雲をかぶった金剛山だけだ。涼しげなツリガネニンジン、豪華なヤマユリ、ピンクのカワラナデシコなどが道端に彩を沿える遊歩道を撮りながらブラブラ下るとダイトレ出合だ。すぐ先のパラグライダー広場から、耳成山、畝傍山、香久山の大和三山が島のように浮かぶ奈良盆地が美しい。稜線の樹林帯をしばらく進むと、水越峠まで急坂の連続だ。段差の大きい丸太階段を延々と下り、次に滑り易い石段が現れ、最後に小さな疎水に沿って下るとやっと水越峠だ。奈良県側の旧R309はH29年以降通行止の表示を眺めて、通いなれた旧国道を淡々と下ると青崩の駐車場だ。
 初見参のオオナンバンギセルはじめカワラナデシコやツリガネニンジンの揺れる大和葛城山頂草原はその展望とともに植物相も豊かだ。本場の夏の花の探勝は体力的に難しいが、なんとかだましだましゆっくり登って、山頂草原の草花を楽しむことができた。日頃道端で見かける花の名称の特定は難しく、記載名称の誤りの可能性大だ。

             (時雨模様の大和葛城山から南方を望む)
           

(西面のパラグライダー広場?)  (ツツジ遊歩道から金剛山)  (草原に潜むナンバンギセル)

 (散策路のツリガネニンジン)   (遊歩道のカワラナデシコ)      (ダイトレ出合)

 (東面のパラグライダー広場)  (急な長い丸太階段を下る)  (滑り易い濡れた石段を下る)

   (水越峠に降りたつ)    (H29から奈良県側通行止)   (青崩P手前のムクゲ満開)

★道で出会った花

      キンミズヒキ             ミズヒキ            マツカゼソウ

     ヤブミョウガ             タケニグサ             モミジガサ

      イヌショウマ              キツリフネ           イワタバコ

      ヤマアジサイ           タマアジサイ           ハエドクソウ

     クサアジサイ              アジサイ           フシグロセンノウ

      アオジソ?            カワラマツバ         アキノタムラソウ

      ツユクサ           オオナンバンギセル       オオナンバンギセル

      マルバハギ             ヒメジョオン           オオヨモギ

     ツリガネニンジン           ヤマユリ             ヤマユリ

          ?            カワラナデシコ           サジガンクビソウ

      オトギリソウ           カワラナデシコ         ヤマツツジの実

     オカトラノオ             オニドコロ            ヘクソカズラ

     ゲンノショウコ            アキノタムラソウ         マムシグサ

       アカソ                ウバユリ            ダイコンソウ

      コマツナギ              コオニユリ             ムクゲ

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       金剛・葛城・紀泉高原
・2万5千分の1地形図  御所

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