伊吹山(1377.3m)山室湿原(130m)


★ひとこと   「悉地院から弥高寺跡経由表登山道8合目を経て弥高尾根へ」

弥高寺本丸跡から琵琶湖方面を望む
   
★行った日   2021年9月6日(月)  晴一時曇   単独
 
★コース

高槻4:51(名神・集中工事)=米原IC(R21、県道248、県道244、地方道)=6:50悉地院P7:00→神山地蔵7:42→8:11林道終点(登り口)8:18→8:35弥高寺本坊跡8:45→9:13△838 9:24→表登山道分岐9:48→10:23表道出合手前10:35→避難小屋10:45→11:40 8合目11:45→円柱11:53→12:06展望ポイント(昼食)12:36→表登山道分岐13:06→13:21△838 13:31→13:42弥高寺本堂跡13:49→林道終点13:58→神山地蔵14:12→14:33悉地院14:39(地方道、県道40、県道19、県道246)=15:05山室湿原P(新幹線ガード下)15:47(県道246)=米原IC(名神・集中工事)=高槻17:45

 このところ秋雨前線が停滞していたが、数日前から前線も消え酷暑も少し収まってきたので伊吹山だ。弥高の悉地院(しっちいん)を起点に弥高寺跡を経て表登山道へ合流し、8合目から弥高尾根を下る計画だ。薄雲に覆われた鈴鹿山脈の山並みを東に眺めながら集中工事の始まった1車線の名神をノロノロ、米原ICから綿帽子をかぶった伊吹山めがけて田園地帯を進み、弥高集落から山間に入ると立派な古刹、悉地院にとめさせていただく。
 悉地院前の道路を北上、採鉱所を通り過ぎてしばらく進むと鎖ゲートのあるUターン地点だ。車の通らない草深い林道となり、背の高いチダケサシや白い五弁の花の目立つクサギの茂る急な林道を登ると、平野神社から登ってきた登山道出合の△495地点だ。林道と別れて山道に入った所に手入れの行き届いた神山地蔵が祀られている。倒木を避けたりしながら山道を登り、林道を横切って藪っぽい山道を登ると、再度林道合流だ。地形図を確かめると林道をショートカットしながら登ってきたようだ。しばらく林道を進むと林道終点、弥高寺跡への登り口だ。笹原林床の広葉樹林をなだらかに登りつめ、弥高寺大門跡を通り抜けると本坊跡を中心として見晴らしの良い広大な僧坊跡の草原が広がっている。草原に立つと、鈴鹿山脈を背景に、西の琵琶湖と東の大垣方面を結ぶ関ヶ原の山峡が雄大だ。

   (悉地院参拝者駐車場)          (採鉱所)          (急な林道を進む)

(鎖ゲート手前林道Uターン地点)   (草深い林道を行く)     (△495ショートカット分岐)

   (△495の神山地蔵)    (荒れたショートカット道を行く)   (林道終点登り口の道標)


   (林道終点の登り口)       (広葉樹林帯を登る)         (弥高寺大門跡)

              (弥高寺本堂跡から南方を望む(下山時撮影))


 本坊跡の西側から広葉樹尾根の踏み跡を北上、小ピークを下ると本坊の東側から登ってきた山道と合流だ。しばらく樹林帯をなだらかに進むと上平寺城跡から登ってきた道と合流し、すぐ先が休憩適地の明るい平地だ。雑木林に△838弥高山があり、北方の梢越しにガスった伊吹山が望めた。小さなアップダウンを繰り返しながら尾根道を北上、直進の弥高尾根を右に分け、等高線に沿って枝尾根を巻き、小沢を渡って進む。ロープ場のガレた小沢を登り、しばらく樹林帯を進むと表登山道が見渡せる草原だ。こちらを見つめる鹿一家を横目に一息を入れ、表登山道に合流して急坂を登るが足が動かない。次々登ってくる人に先に行ってもらいながら、度々立ち止まりつつ何とか8合目まで登る。ガスって展望も利かず、息切れして登る意欲もなくなり、人のいないルートで下山だ。8合目表示下方のUターン地点から弥高尾根めざして急斜面をトラバースだ。

  (弥高寺本坊跡の草原)      (広葉樹林帯を北上)       (△838付近の平地)

   (△838弥高山三角点)   (ガスった山頂めざして進む)   (弥高尾根から5合目へ)


    (小沢のガレ場を登る)     (表登山道の草原へ)     (こちらを見つめる鹿一家)

  (避難小屋付近を登る)     (ガスった8合目で小休止) (Uターン地点から弥高尾根へ)

 吹き上げてくるガスに戸惑いながら足元を確かめながら直進すると目印の円柱だ。かすかな踏み跡のある尾根芯を下るとガスが切れ始め、砂礫の間に咲き残るクサフジやヒメフウロが頼りなげに風に揺れている。石灰岩塊原(標高1110m)の展望ポイントでガスは晴れ、ツマグロヒョウモンやカミキリが目につく傍らで助六の昼食だ。これから下る弥高尾根や下界の田園地帯をおかずに、涼しい食事は何を食べても最高だ。元気を回復して出発、ちょっと藪っぽい所もある石灰岩の灌木帯を抜け、樹林帯の谷筋を下って左の尾根芯へ戻ると踏み跡が現れる。しばらく樹林帯を下ると往路に合流、東の山肌をぬうドライブウエーの切り開きや養老山を眺めながら尾根道を下ると弥高山の切り開きだ。振り返るとガスのとれた伊吹山が輝いていた。小休止後、直射日光を受けることなく思惑通り木漏れ日の道を快適に下る。弥高寺跡を経て林道を下り、高度が下がるにつれて暑くなる道に辟易しつつ、騒音が山中に響き渡っている採鉱所を通り過ぎると悉地院だ。残念ながら石段を上る気力が残っていなかったので下から手を合わせ、駐車場を後にして山室湿原へ向かった。
 暑さと急坂は体力弱者にとってしんどい要因だが、弥高尾根コースは木陰の多い静かなルート、弥高寺跡はまさに雲上のオアシスだ。5合目分岐から上の稜線はミニ藪コギもあって分かり難い所もあるので要注意だ。

   (円柱から尾根芯を下る)    (晴れ始めた展望ポイント)    (ツマグロヒョウモン)

    (コマダラカミキリ)       (瓦礫帯尾根を下る)          (往路出合)

(△838広場から山頂を望む)   (弥高寺跡草原へ戻る)       (林道終点登り口)

   (やっと鎖ゲート到着)        (稼働中の採鉱所)        (悉地院到着)

(山室湿原)
 山室湿原は米原IC近くの山室集落の北の谷間に位置し、新幹線ガード下の指定縦列駐車位置から往復約1kmだ。駐車位置から田圃道を10分ばかり北上するとゲートがあり、すぐ先が湿地入口で一方通行の木道がある。お目当てのサギソウは遠くに1輪咲いているだけで遅すぎたようだ。昨日は伊吹山の登山道整備をしていたという地元の人?と木道で歓談、初見参のハッチョウトンボや水面に咲く小花のミミカキグサやミカヅキグサを教えていただいた。稲穂の揺れる田圃道を、疾走する新幹線を眺めながら駐車地点に着き、名神集中工事のため1車線のノロノロ運転で帰阪した。

(新幹線ガード手前に縦列駐車) (田圃道から伊吹山を望む)      (田圃道を北上)

   (山室湿原ゲート)           (湿地入口)            (木道を行く)

(遠くに一輪だけ残るサギソウ)     (開花時期の掲示)    (新幹線ガード下駐車場へ)

★道で出会った花

     センニンソウ           マツヨイグサ          タカサゴユリ?

        イタドリ              ヤマハギ?           オオヨモギ?

      ヒメジョオン              タニソバ           ヒヨドリバナ

       タケニグサ              クサギ           ヨウシュヤマゴボウ

     ゲンノショウコ               ?                ガマズミ?

       ツルボ              クサフジ              ヒメフウロ 

      サンショウ              ツユクサ            マツカゼソウ

(山室湿原)
       ヒヨドリバナ             サギソウ            サワシロギク

      サワアザミ             サワアザミ)          サワギキョウ

  ハッチョウトンボ(体長2cm)      ミカヅキグサ            ミミカキグサ

★ルート断面図


★地  図
(伊吹山 弥高尾根)                    (山室湿原)
 

 

 

 

 

 

 


(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  関ヶ原、美束

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