赤坂山(823.8m)寒風(859m)大谷山(813.9m)


★ひとこと   「マキノから大雪の赤坂山を経て寒風経由大谷山へ強風をついて周回」

P841東から三国山(中央)赤坂山(右)を望む

★行った日   2022年3月8日(火)  晴 稜線強風   単独
 
★コース

高槻5:18(名神)=京都東IC(湖西道路、R161、県道287)=7:00マキノスキー場P7:22→赤坂山登山口7:34→8:03展望地→8:45ブナノキ平8:56→鉄塔9:58→10:20(823.8m)赤坂山(SS着)10:46→粟柄峠10:57→11:25P841東(昼食)12:02→12:39(859m)寒風12:43→13:15(813.9m)大谷山13:25→13:50休憩13:58→寒風14:13→展望所15:00→15:22西山林道分岐15:30→旧ゲレンデ上端15:49→寒風登山口16:01→16:13マキノスキー場P(SS脱)16:30(県道287、R303、R367、県道311、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻19:05

 大阪でも最高気温が10℃を上回る日が続き、春山の季節を迎え、稜線からの展望が素晴らしい赤坂山周辺だ。マキノスキー場を起点に赤坂山から三国山を往復して寒風へ周回の計画だったが、強風のため三国山は中止して代わりに大谷山を訪れた。早朝でも意外に交通量の多い湖西道路を北上、晴天にもかかわらず霞んだびわ湖バレイの灯を見上げつつ進み、辺り一面銀世界の湖北に入り、葉を落としてすっきりしたメタセコイヤ並木を潜り抜けると今冬の営業を終了したマキノスキー場だ。まだ雪がたっぷりあるのに青い象さんも片付けられて人っ子一人いないスキー場の駐車料金はタダ(通常は1000円)だ。雪面は硬く、ツボ足でも全く沈まないのでチェーンスパイクをつけ、スノーシュー(SS)をザックに括り付け、登山届を出して出発だ。
 雪面の凸凹はあるが薄雪の乗ったゲレンデは歩き易く、無人の雪原を歩くとほどなく赤坂山登山口だ。急斜面の雪の登山道を一歩一歩踏みしめ、折から差し始めた朝日に輝く踏み跡を拾いながら登ると、調子ヶ滝分岐の先が展望地だ。しばらくメタセコイヤの並木道を目印にマキノの白い田園風景を楽しみ、少し勾配の緩くなった赤松並木の尾根道を北上だ。うるさい小木も雪の下となり、雑木林のダラダラ坂を進み、P483の両肘を張ったような巨木の健在を確認して少し登るとブナノキ平だ。今冬は豪雪、東屋は屋根まで雪に埋まり、掲示板も上枠が顔を出しているだけだ。この辺りでも踏み跡は十分に硬く、ツボ足で全く沈みこまないのでチェーンスパイクのままだ。沢沿いの夏道は落雪で完全に埋まり、堰堤の上方の斜面をトラバース、夏道を無視して先人の踏み跡を進む。雪に埋もれたブナ林を経て尾根上の鉄塔に上がると猛烈な西風だ。無論ゴーグルはなく、サングラスも忘却のていたらく、フードを目深にかぶって一歩一歩歩を進め、やっと赤坂山山頂だ。三国山南尾根に吹き付ける風に恐れをなして三国山は中止、代わりに大谷山に寄ることにして、景色を楽しむ余裕もなく、SSを履いて下山開始だ。

(葉を落としたメタセコイヤ並木) (営業終了のマキノスキー場)  (赤坂山登山口から振り返る)

  (ガタガタの雪道を登る)   (展望地からスキー場を望む)  (赤松の尾根道を行く)

   (うるさい小木も雪の下)      (P483の大木も健在)  (ブナノキ平の掲示板の上枠)

   (雪に埋もれた東屋)      (2020.2.11の東屋)     (堰堤上の斜面を行く)

  (斜面の踏み跡をたどる)   (雪に埋もれたブナ林を登る)    (強風の鉄塔を行く)

    (鉄塔を振り返る)        (強風の赤坂山三角点)    (赤坂山を下り始める)


 展望はいまいち、強風を伴った霞がかかり、遠望は視界不良だが、それでもびわ湖周辺を縁取る湖北の白い山並みは素晴らしい。全く沈み込みのないSSの緩斜面の下りは、ブッシュも細かい凸凹も雪原に隠れているので楽ちんだ。粟柄峠付近は風の通り道らしく、道標も頭を出し、石仏の祀られた大岩も雪原に鎮座している。鞍部の粟柄峠から、西風で東に枝を伸ばした樹木の点在する緩斜面を上り返し、尾根筋通りに進み、最後にP841東へ向かう。ここはP841ピークの東端にあたり、気流が台地から剥離しているらしく無風状態だ。雪に埋もれて疎林帯になった台地で店を広げて、近くの強風帯を尻目に優雅に昼食だ。熱い飲み物で元気を回復、曲線美の尾根筋を下って上り返すと寒風のピークだ。高島トレイルの道標も雪の下、のっぺりした何もない雪原だ。透明度は少し回復し、赤坂山から寒風を経て大谷山へ至るきょうの尾根ルート、びわ湖や湖北の山々、霞む江越の山塊などが望めた。まだ昼過ぎで時間・体力とも余裕があるので約1`先の大谷山を往復することにして広い尾根を南へ向かう。東にびわ湖を眺めながらスキー場ゲレンデのような尾根をなだらかに下り、最後に急坂を下って上り返すと、強風で所々草地の露出した大谷山だ。

                   (赤坂山から北方を望む)

                   (赤坂山から南方を望む)

   (石仏の祀られた大岩)        (粟柄峠道標)       (西風に傾いた樹木)

   (P841へ尾根を登る)       (寒風へ尾根を登る)        (寒風頂上)

                  (寒風から北→東→南を望む)

  (寒風から大谷山へ向かう)    (大谷山へ上り返す)      (強風の大谷山三角点)

 大谷山も寒風同様に台地状の雪原が広がり、その彼方に山並みが連なり、びわ湖は無論、雲谷山の横から若狭湾も望める。往路通りに寒風へ戻り下山開始だ。なお、寒風から大谷山往復はゆっくり休憩込みで1時間半もあれば可能なので、眺望雪原散歩を是非お勧めだ。山頂直下はSSで難しいほど急坂だが、あとはマキノを正面に眺めながらの絶景尾根下りだ。やがて美しいブナ林尾根となり、まだ春の幹回りのポットホールのできない雪原をノントレ部を選んで下る。標高600mに近づくと温度が上がり、ザラメ状のグサグサ雪となってSSの爪が利かなくなり、先行者のワカンの荒れた踏み跡とあいまって、横滑りながら慎重に下る。P562下の展望所を経て、しばしば倒木のジグザグ道を短絡して、滑りながら尾根を直進して下ると道標の埋もれた西山林道分岐だ。ここで一息入れて、急斜面のトラバース路を慎重に下る。旧ゲレンデ上端からワカン掘り返し跡の凸凹を避けながら疲れた足を引きずって下り、無人の寂しいマキノスキー場を通り抜けると駐車場だ。
 きょうは雪のコンディションが良かったためスムースに赤坂山から大谷山へ周回でき、雪の大展望を楽しむことができた。雪質が硬くツボ足で赤坂山頂上まで登ることができ、また、大谷山までの稜線も沈み込みの殆どない快適なSS歩行が出来た。なお、下山時に標高が下がるとともに気温が上がり、グサグサ雪となり苦労したが、下りのためさほど支障にならなかった。

                  (大谷山から西→北→東を望む)

(寒風からスキー場へ下り始める)  (見晴し尾根を下る)       (ブナ林を下る)

    (ブナ林が続く)           (P562の大木)      (展望所からびわ湖を望む)

(道標の埋もれた西山林道分岐) (険しいトラバース路を下る)     (疎林帯を下る)

     (旧ゲレンデ上端)        (寒風登山口)        (マキノスキー場帰着)



★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       比良山系・武奈ヶ岳
・2万5千分の1地形図  駄口、海津

 

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