暑さが厳しくなってくると老化もあいまって身体を動かすのが億劫になり、出不精になりがちだ。しかし一念発起、帯状疱疹発症以来10ヵ月、後遺症の神経痛もしびれが残る程度なので、やさしい山歩きに出かけることにした。梅雨の中休みに、大和葛城山の初夏の風情を楽しむつもりだ。青崩から天狗谷道で山頂を経て水越峠へ周回の計画だ。涼しいうちに下山するべく早朝出発、晴れの土曜日とあって車の出足は早く、青崩Pの残りのスペースに滑り込みセーフだ。
R309のトンネルを横目に陸橋を渡り、竹藪のだらだら坂を下ると天狗谷道登山道に合流だ。しばらく、刈り払いされた農道のようななだらかな上り坂を進むと右手に広がる段々畑の上端だ。田植えを終えたばかりの水面に映る金剛山の姿が、初夏の装いだ。ここから樹林帯に入り、谷沿いに渡渉を繰り返しながら遡行だ。歩くのに支障ない程度に荒れた沢筋を大岩を乗り越えたりしながら谷をつめ、標高600m付近で沢筋を離れて山腹を巻くように急斜面を休み休み登ると尾根端のベンチだ。一息入れてから、勾配の緩くなった樹林帯の尾根道を登り、甘酸っぱいモミジイチゴを摘まみ食いしながらヤマアジサイの咲く道を進み、花の終わったショウジョウバカマの群生地を過ぎると弘川寺方面から来た林道出合だ。すぐ先でダイトレと合流、右手の草深い草原に取り付き、ハナニガナやムラサキツメクサの咲くミヤコザサの急斜面を登ると大和葛城山の山頂広場だ。きょうは透明度が悪く、眼下の市街地も霞んでいるが、涼風の海抜950mの山頂は爽やかだ。山頂付近の笹原をブラブラするが、カワラナデシコやツリガネニンジンなど夏の花はまだ姿を見せず、金剛山を遠景に緑の草原が広がっているだけだ。
(R309横の青崩Pを出発)
(R309の陸橋を渡る)
(道標通りに葛城山へ)