常神岬灯台(高岳)(239.1m)梅丈岳(395m)
★ひとこと 「常神漁港から常神岬灯台を経て稜線周回後リフトで梅丈岳へ」
常神岬灯台から周回尾根を望む
★行った日 2023年10月23日(月) 晴 単独
★コース
高槻5:28(名神)=京都東IC(湖西道路、R161、R303、県道218、県道22、R162、県道216)=7:56常神漁港P8:04→常神の蘇鉄8:23→稜線出合9:17→9:38(239.1m)常神岬灯台(高岳)10:08→稜線出合10:17→10:40Ca210
10:46→最低鞍部11:03→11:26Ca146
11:34→P207 12:05→12:47Ca250(昼食)13:06→稜線別れ13:27→常神トンネル北口13:46→14:09常神漁港P14:15(県道216、県道273(レインボーライン))=14:39梅丈岳P15:02(県道273、県道277、R27、県道218、R303、R367、R477、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻18:05
この所めっきり涼しくなって晴れの山日和が続いている。ただ、弱い冬型で日本海側はそれほどでもない天気だが、きょうは高気圧が真上にきてどこも二重丸だ。そこで、紅葉には早過ぎだが、若狭の海の見えるハイキングだ。かねてより行きたかったのは、三方五湖の先に伸びる常神半島先端の常神岬灯台だ。2023年3月に常神トンネルが開通して県道常神三方線が改良されたので、常神漁港を起点に常神岬灯台を経て、行ける所まで半島を周回の計画だ。R303で福井県に入り、田島から海辺沿いに快適なR162を進み、三方湖出合から美しい海沿いの道を幾つかトンネルを通ってしばらく進むと常神漁港Pだ。
少し荒れ気味の波の打ち付ける岸壁で数人が釣り糸を垂れている漁港を出発、高岳を正面に見て民宿の立ち並ぶ海岸通りを進む。目印の常神のソテツの案内板を右折、民家の間の狭い通路を標識通りに右左折してして進むと民家の横に鎮座するのが天然記念物の常神の蘇鉄だ。見た所、幹回りが巨大で青々と茂り、推定樹齢1300年だそうだ。少し戻って、狭い通路を山側へ向かって進むと、民宿「長松」がある。壁面の案内図通りに民宿の裏に回り、擁壁の階段から山へ取付く。目印テープも薄い踏み跡すらなく、良く滑る急斜面を所々に露出した岩角や木の根を頼りに、しばらく登り易い所を四つ足でよじ登る。少し傾斜が緩やかになってきたので、地形図の点線に向かってトラバース気味に滑落に注意しながら移動だ。照葉樹の大木が点在する薄い雑木林を頑張るとやっと標高130mで「灯台へ600m」道標出合だ。倒木と落葉に覆われた薄い踏み跡をしばらく辿ると、麓から約1時間もかかって海抜150mの稜線出合だ。ここまでで体力を使い果たしてしまった。周回尾根を右に見て、左の高岳へ登り始める。照葉樹自然林の急坂をジグザグに立派な道を標高差100mほど登ると、高岳山頂広場だ。
(常神漁港P)
(高岳を正面に漁港Pを出発)
(蘇鉄案内板から民宿細道へ)
(案内板通りにくねくね進む)
(常神の蘇鉄) (天然記念物の標柱)
(民宿裏が灯台登り口?)
(灯台登り口の表示) (擁壁左の石段を上る)
(道なき急坂をよじ登る)
(斜面を滑りながら谷筋へ) (やっと道標に出合う)
(荒れた道型を辿って稜線到着)(立派なジグザグ道で山頂へ)
(説明板の外れた山頂広場)
白い四角いどっしりとした灯台が海抜239mの山頂に建ち、昭和32年12月点灯、平成20年にはLED化された太陽電池式だ。灯台の巡視路がないのは日常のメンテが不必要なためだろうか?。山頂広場は低木の灌木が取り囲み、あまり展望はよくないがその梢越しに、北の海側は若狭湾、南側は敦賀半島の西方ヶ岳〜常神半島最高峰の梅丈岳〜かすかに青葉山などが望めた。先程の稜線出合から往路を右に見て尾根筋を直進、藪も全く見かけない照葉樹尾根を登る。無人島の御神島(おがみじま)を樹間から眺めつつ頑張ると郡界出合ピークだ。ヤセ尾根もある郡界照葉樹尾根を東進し、急坂を下ると地肌の露出した最低鞍部だ。小ピークを越えて次の鞍部へ下ると、100m下方が白波の立つ岩礁だ。ビビりながら地肌の馬の背を渡り、次の急坂を登るが、振り返ると下りてきた稜線の海側が切り立っている。
(常神岬灯台から西方ヶ岳(東北)〜梅丈岳(東南)〜青葉山(西南)を望む)
(灯台らしくない常神岬灯台) (アセビ群落の山頂広場) (往路の稜線出合を直進)
(照葉樹林尾根が続く)
(郡界出合い手前から御神島) (郡界のヤセ尾根を行く)
(最低鞍部へ下る)
(最低鞍部から西方ヶ岳を望む)(次の鞍部から足下の岩礁)
時折り青い海面が姿を見せるが、殆んどが視界のない照葉樹自然林の尾根が続く。細かいアップダウンを繰り返しながらP207を過ぎて、緩やかに上りつめていく。尾根方向が東から南へ変わる頃に上り坂の疲労感が極限に達し、Ca250で大休止だ。無風の静かな林間で今秋初めてのカップラーメンと熱いコーヒーだ。げんきんなもので腹に何か入ると元気回復、周回再開だ。次のピークで、梅丈岳方面を正面に見て右折、△173へ向かう。三角点手前の鞍部から高圧線下の切り開きの激下りだ。当初、薄い道型を辿ったが途中で消え去り、適当に谷筋の斜面を滑り下ると、道型が現れる。すぐに県道の常神トンネルの北出口、隣に常神社だ。道形から、稜線から常神社へ下る半島貫通の道があったと想像される。常神社に一礼して、穏やかな海を眺めながら白い灯台が目印の高岳をめざして、しばらくポクポク歩くと常神漁港Pだ。今の体力では梅丈岳近辺まで周回するのは不可能、レインボーラインまで車で戻って梅丈岳Pだ。
(県道前の常神社)
(高岳めざして湾岸を戻る) (常神漁港P帰着)
レインボーラインは無料化され、数台の観光バスも訪れている梅丈岳P(取付道路500円)からリフトかケーブルカー(1000円)で山頂へ向かう(登山道の有無は不明)。山頂は数か所に展望テラスが設けられ、観光客で大賑わいだ。展望テラスからは広大な日本海はじめ、三方五湖、若丹山地や野坂山地の景観が楽しめる。下山時のリフトからの眺望も特筆ものだ。帰りもR303の一般道、京都東ICから名神利用で往路2時間半、復路3時間で若狭の海を楽しむことができた。
常神半島の周回は藪はないが登山道はなく、アップダウンが多く距離のわりにしんどい道だ。特に、漁港からの上り、常神社への下り、は踏み跡もなく滑り易い急坂だ。道標や目印テープもないので相応の装備が必要だ。漁港Pの利用者は殆んど釣り客が多く、常神半島を歩く人は少なく、灯台からの展望や静かな自然が存分に楽しめる。
★道で出会った花(花はなし)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・2万5千分の1地形図 常神
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