芳山(517.6m)高円山(431.9m)


★ひとこと   「白毫寺から高円山を経て芳山経由滝坂の道へ」

高円山大文字火床から奈良市街を望む

★行った日   2024年4月25日(木)  晴   単独
 
★コース

高槻6:41(R171、R478、R24)=城陽IC(京奈和道)=木津IC(県道754、県道80)=8:58高畑住宅BS前P9:05→白毫寺前9:21→高円山登山口9:30→9:59P320 10:09→大文字火床10:23→10:38(431.9m)△高円山10:45→高円山11:05→11:20地蔵谷石窟仏P→崩壊岩頭11:55→12:02地獄谷石窟仏(昼食)12:24→地獄谷石窟仏P12:32→車道三差路12:41→石切峠12:50→(520m)芳山南峰13:03→13:13(517.6m)芳山13:23→芳山南峰13:33→車道三差路13:45→首切地蔵14:00→朝日観音14:12→夕日観音14:21→滝坂の道始点14:35→14:52白毫寺15:11→15:33高畑住宅BS前P15:40(県道80、県道754)=木津IC(京奈和道)=城陽IC(R24、R478、R171)=高槻17:20

 菜種梅雨の貴重な晴れ間に、奈良春日奥山の摩崖仏が点在する原生林探勝だ。白毫寺を起点に大展望の大文字火床のある高円山(たかまどやま)を経て芳山(ほうやま)を経由、摩崖仏点在の原生林の面影を残す滝坂の道へ周回のつもりだ。今まで高槻から奈良市内へは大阪まわりで向かっていたが、今回は久御山から京奈和道利用だ。高速終点の木津までは順調だが奈良市内の大渋滞と白毫寺最寄りの駐車場探しで難儀し、奈良教育大の先のパーキングにやっと到着だ。
 高畑住宅BS前Pから名張へ向かう県道80を進み、途中から白毫寺の道標に従ってダラダラ坂を東へ向かうと、ほどなく白毫寺石段下だ。しばらく寺域南面を緩やかに辿り、東海自然歩道に合流するとすぐに高円山登山口だ。貯水池を左下に見て稜線を登る。所々で倒木が道を塞いでいるが支障なく通り抜けることができ、眩しいくらいの新緑の広葉樹林がしばらく続き、急坂を登るとP320だ。視界のないピークの「奈良市街地方面」の矢印表示を見ながら小休止を切り上げ、爽やかな新緑の樹林帯を抜けると大文字火床の草原だ。見晴し抜群の草原の斜面を上方へ辿り、火床中央部から眺めると、生駒の山並みを背面に奈良市街地がジオラマのようだ。

  (高畑住宅BS前を出発)   (住宅地を白毫寺へ向かう)   (東海自然歩道に出合う)

    (高円山登山口)        (高円山へ稜線を登る)    (新緑の樹林を登る)

   (P320で小休止)    (樹林を抜けると大文字火床の草原) (火床から振り返る)


                 (大文字火床から西方の奈良市街を望む)

 草原を後にして樹林帯の尾根道を進み、最後に急坂の階段を登ると高円山三角点だ。ピークは林間の小広場で視界ゼロだ。濃密な樹林の平坦な尾根道をしばらく進み、湿地のような灌木帯を抜けると奈良奥山ドライブウエーに出合い、歌碑もある広場だ。地形図には丘陵にP461高円山とあり、丘に登ると荒地の平地があるだけだ。ここから車のまったく通らない車道を地獄谷石窟仏Pに向かう。地獄谷石窟仏以遠は通行止の表示なので、地形図の谷側を迂回する点線の道を辿った。しかし、倒木や崩落が多く踏み跡が見当たらず歩行が難しくなったので、途中から崩落岩頭や倒木群を越えて石窟仏へたどり着いた。石窟の前のベンチで昼食後、石切峠へは厳重に封鎖されているので地獄谷石窟仏Pまで引き返し、車道三差路を経て石切峠へ向かう。石切峠にて、頑丈に封鎖した地蔵谷石窟仏への道を横目に、芳山へ向かう道に取付く。稜線をなだらかに北上、芳山南峰を過ぎてしばらく進むと、見晴しのない林間の大石の散在する芳山四等三角点だ。

  (樹林帯の階段を上る)      (視界のない高円山三角点)  (灌木帯の平地を抜ける)

(歌碑のある広場で車道出合)(車道を地蔵谷石窟仏へ向かう)    (地蔵谷石窟仏P)

  (点線道を探して岩頭へ)      (地蔵谷石窟仏)      (壁面を線刻した三尊像)

 (石切峠への道を頑丈に封鎖)  (石窟仏Pから車道三差路)(石切峠から石窟仏へ厳重封鎖)

   (石切峠から芳山へ)      (芳山南峰を通り抜ける)     (芳山四等三角点)

 登って来た尾根を道なりに下ると車道三差路付近の車道に出合う。すぐ先で奈良奥山ドライブウエーと別れ、左の石畳の滝坂の道を下る。この辺りは樹林が鬱蒼と茂り、古色蒼然たる姿だ。表示によれば、この辺りの地獄谷国有林は木造建築物を維持・修復するため春日奥山古寺の森として保護しているそうだ。石畳の道を下ると新池畔に出て、地獄谷石窟仏への道を左に分けて少しし進むと東屋のある荒木又右衛門伝説のある首切地蔵だ。ここから巨樹の点在する渓流沿いの風情のある石畳の道が続く。柳生街道とも称される滝坂の道だ。しばらく下ると対岸の岩壁に三体の摩崖仏が現れる。高円山からのぼる朝日に照られるところから朝日観音と称されてる。その少し下流には対岸上方の岩壁に夕日観音の摩崖仏があり、双方とも鎌倉時代の作らしい。鉄条網で保護された杉巨木もある春日原生林をぬうようにしばらく下り、大和青垣国定公園の表示のある新緑の樹林帯を抜け、滝坂の道と別れて竹林の道を下ると山裾の車道出合だ。山裾を南へ回り込み、往路と合流して少し下ると白毫寺門前の石段下だ。疲れた足を引きずって長い石段を上るとやっと白毫寺山門だ。咲き終わった五色椿(県天然記念物)はじめ萩・寒桜など花の寺とも称され、境内からの平城京の眺めは雄大だ。本堂に手を合わせて春日奥山の自然を楽しめたことに感謝し、奈良の都を眺めながら山門から石段を下る。余談だが、一昨日に丹波の白毫寺へ九尺藤見物に訪れているが、奈良の白毫寺とは何のかかわりもないそうだ。東海自然歩道で東山緑地を経て、住宅地のダラダラ坂を下ると高畑住宅BS前の駐車場だ。
 高円山大文字火床からの奈良の都の大展望、芳山から滝坂の道にかけての春日奥山の原生林などが印象的だ。春日奥山の遊歩道はよく整備され道標完備だが、それ以外の踏み跡に入ると自然倒木が多く難渋間違いなしだ。

  (車道三差路付近に合流)   (石畳の滝坂の道を下る)    (春日奥山古寺の森)

      (首切地蔵)        (道沿いに点在する巨樹)     (磨崖佛の朝日観音)

 (能登川の渓流沿いに下る)   (磨崖佛の夕日観音)   (滝坂の道から竹林の道を下る)

    (白毫寺の石段)          (白毫寺山門)         (天然記念物の五色椿)

     (白毫寺本堂)      (白毫寺から奈良市街を望む)      (市街地へ下る)

★道で出会った花

          ?              ツツジの仲間          ミツバアケビ

       カマツカ?          サルトリイバラ?         ウワミズザクラ

        フジ             スミレの仲間              ノイバラ

      マムシグサ             キジムシロ            カキドウシ

      オドリコソウ?            シャガ             マンリョウ

     オオテマリ              ペラペラヨメナ          ハハコグサ


★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  奈良、柳生

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