仙丈ヶ岳(3032.6m)

 

★ひとこと   「北沢峠から仙丈ヶ岳を経て仙塩尾根で両俣へ」

三峰岳近傍から仙丈ヶ岳(右:鋸岳)を望む

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★行った日   2005年8月2日(火)  曇時々晴   単独
          
★コース

(第1日)
高槻5:00(名神、中央道)=伊那IC=9:05仙流荘駐車場10:05=11:00北沢峠11:05→一合目11:21→二合目11:36→三合目12:02→四合目12:20→五合目(大滝頭)12:47→13:19休憩(尾根の尾)13:34→14:21(2855m)小仙丈ヶ岳14:29→仙丈小屋分岐15:20→仙丈小屋15:29→馬の背ヒュッテ16:07
(第2日)
馬の背ヒュッテ5:05→丹渓新道分岐5:16→仙丈小屋6:00→6:34(3032.6m)仙丈ヶ岳6:48→7:22(2975m)大仙丈ヶ岳7:28→8:59休憩(草地)9:03→9:51(2517.2m)伊那荒倉岳9:56→高望池10:04→10:40露岩10:45→11:29(2478m)横川岳11:38→野呂川越11:58→両俣小屋12:40

○北沢峠〜小仙丈ヶ岳〜馬の背ヒュッテ
 7月下旬は台風が来たり前線が停滞したりしていたが8月に入りやっと安定した天候になりそうなので、初めての南アルプスに出発した。名神から、かすんだ湖東の山々が眺められたが関ヶ原付近では伊吹山も見えず小雨模様だった。中央道に入ると天気は持ち直し恵那山トンネルを過ぎると青空となり、右手に南アルプスの連なりが見えた。伊那ICから伊那市街を通り約4時間余で大きな駐車場のある仙流荘バス停に到着した。ここから長谷村営の10人位の登山者を乗せた小型バスにて、頂部が少し見える仙丈ヶ岳や、左手にそびえる鋸岳を眺めながら海抜2030メートルの北沢峠に約1時間弱で着いた。
 灌木帯の急坂を登ると尾根の尾にあたる1合目だ。ここからしばらくなだらかに尾根筋を登るが、ガレ場やハシゴ場の急坂を登ると峠から約1時間半で五合目分岐の大滝頭だ。右の馬の背へ直接行くのが早過ぎるので小仙丈ヶ岳を回ることにして直進した。五合目から30分も登るとハイマツ帯に入り見晴らしが急に良くなったが、午後からガスが湧いてきて景色が見え隠れする。右に馬の背を見下ろしつつハイマツ帯の急坂を汗水たらして登りきると小仙丈ヶ岳だ。
 左に小仙丈沢カールが口を明け、前方に岩尾根の稜線が続き、奥に仙丈ヶ岳が連なっている景色は感動ものだ。カールの上縁を上り下りしつつたどってから仙丈ヶ岳へ通じている道を左に分け、下るとすぐに仙丈小屋だ。ご主人に元気な声で迎えて頂いた。本当はここに泊りたかったが馬の背ヒュッテに予約していたので馬の背まで下る必要があった。仙丈小屋から馬の背までの斜面に広がるお花畑は素晴らしく、下から見上げると緑の平原の彼方に仙丈ヶ岳が立ちはだかり、中央に仙丈小屋が彩りを添えている。ハイマツ帯を下りダケカンバの林に入るとすぐに丹渓新道から右へ分岐点があり、5分も下ると馬の背ヒュッテだ。


     (仙流荘バス停)          (北沢峠登山口)        (仙丈ヶ岳一合目)
 
   (三合目付近のガレ場)      (四合目付近の梯子場)      (五合目大滝頭)

  (森林限界のハイマツ帯) (稜線から馬の背ヒュッテを望む)     (小仙丈ヶ岳)

    (小仙丈ヶ岳山頂)     (稜線から仙丈ヶ岳を望む)   (左側が小仙丈沢カール)

     (仙丈小屋分岐)    (馬の背ヒュッテから甲斐駒の朝焼け) (馬の背ヒュッテ)

○馬の背ヒュッテ〜仙丈ヶ岳〜大仙丈ヶ岳

 昨日は夕方から晩にかけて雨だったが今朝は甲斐駒ヶ岳の朝焼けが見られた。昨日の道を戻り仙丈小屋下の水場で補給して朝の斜光に照らされながら仙丈ヶ岳続く急な岩稜の稜線を登り、まだあまり登山者の多くない仙丈ヶ岳山頂に立つことができた。西には雲海の伊那谷をはさんで中央アルプスが連なり、南には大仙丈ヶ岳とこれから縦走する仙塩尾根が延々と続いていた。仙丈ヶ岳山頂は北部南アルプスの展望場だ。
 いよいよ仙塩尾根の縦走開始だ。山頂から尾根伝いに急な岩稜を下るとすぐに大仙丈ヶ岳だ。ここで両俣小屋まで行く7〜8人の中学生の団体と一緒になりエールを贈る。この辺りからガスが出始め時折ブロッケン現象も見られた。

                 (仙丈ヶ岳山頂から南アルプス北部の大観)

    (丹渓新道分岐)       (馬の背から仙丈ヶ岳を望む) (馬の背稜線から中アを望む)
 
  (仙丈小屋からカール全景)    (仙丈ヶ岳へ続く稜線)      (稜線から鋸岳を望む)

     (仙丈ヶ岳)            (仙丈ヶ岳山頂)        (仙丈ヶ岳三角点)

     (大仙丈ヶ岳)        (稜線でブロッケン現象)      (大仙丈ヶ岳山頂)

○大仙丈ヶ岳〜仙塩尾根〜両俣小屋
 ガスに閉ざされたハイマツ帯の岩稜尾根をひたすら下り、樹林帯に入ると高度が下がりガスが晴れだした。樹林帯には点々と窪地があり、花期は終わって花の種類は多くなかったがオタカラコウが群生して黄色の花をつけていた。樹林帯では大台ケ原のトウヒと同様に立ち枯れたシラビソが林立していた。伊那荒倉岳、高望池を過ぎてしばらく進むと樹林帯唯一の展望ポイントの露岩だ。キバナシャクナゲとハイマツに囲まれた露岩からは、歩いてきた仙塩尾根やあすにかけて歩くべき尾根筋が展望でき、豪華な休憩ポイントだ。横川岳を過ぎて少し下ると野呂川越だ。ここから300メートル下って又明日登ってくる必要がある。
 樹林の中の急坂を30分も下ると野呂川河畔にでる。川沿いに10分も下ると両俣小屋だ。女性経営者の家庭的なこじんまりした快適な山小屋だ。約2時間野呂川に沿って下れば野呂川出合バス停があるのでエスケープルートにも使える。両俣小屋付近にはキャンプサイトもあり野呂川出合から来たと思われる生徒の団体がキャンプを楽しんでいた。

(大仙丈ヶ岳から下りトラバース)   (樹林帯に入る)         (シラビソの原生林)

   (伊那荒倉岳三角点)      (立ち枯れトウヒ林)         (高望池の草地)

(露岩からガスった甲斐駒を望む) (露岩から横川岳を望む)      (横川岳山頂)

     (野呂川越)           (両俣の北岳分岐)          (両俣小屋)


★道端の花 1(北沢峠〜小仙丈ヶ岳〜馬の背ヒュッテ)
 
    (セリバシオガマ)         (ゴゼンタチバナ)         (オヤマソバ)
 
   (タカネグンナイフウロ)      (シナノキンバイ)         (イワツメクサ)
 
    (チングルマ)         (ミヤマアキノキリンソウ)      (チシマギキョウ)
 
    (コバイケイソウ)          (カラマツソウ)           (ヨツバシオガマ)
 
★道端の花 2(馬の背ヒュッテ〜仙丈ヶ岳〜大仙丈ヶ岳)

    (キバナシャクナゲ)          (?)              (タカネツメクサ)
 
    (チングルマ)            (イワベンケイ雌株)      (ミヤマダイコンソウ)
 
    (タカネヒドタイ)         (イブキジャコウソウ)           (?)
 
     (ウサギギク)          (ミネウスユキソウ)        (イワオウギ)
 
    (タカネコウリンカ)        (ハクサンイチゲ)        (ミヤマシオガマ)
 
    (イブキトラノオ)          (チングルマ)            (?)
 
★道端の花 3(大仙丈ヶ岳〜仙塩尾根〜両俣小屋)

        (?)           (ゴゼンタチバナ)          (ハクサンチドリ)

 
    (タカネスミレ)           (コイワカガミ)          (ツマトリソウ)
 
     (クルマユリ)           (ハクサンフウロ)        (エゾシオガマ)

        (?)             (ホシガラス?)         (トモエシオガマ)
 
    (マルバダケブキ)         (ヤグルマソウ)          (ヤマハハコ)
 
     (ヒメシャクナゲ?)       (ウサギギク)             (ヤマハハコ)
 
       (?)              (ホタルブクロ)          (ミヤマトリカブト)
 
     (ホタルブクロ)             (ウド)            (オオカサモチ)

★ルート断面図

★地  図
(1)北沢峠〜小仙丈ヶ岳〜馬の背ヒュッテ                


(2)馬の背ヒュッテ〜P2676 (3)P2676〜両俣小屋

(参考地図)
・山と高原地図       北岳甲斐駒
・2万5千分の1地形図  仙丈ヶ岳、間ノ岳

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