塩見岳(3046.9m)

 

★ひとこと   「鳥倉林道から三伏峠を経て南アの雄峰、塩見岳へ」

本谷山付近から塩見岳を望む

                                       *)ブロードバンド接続の方は画像をクリックして下さい。どの画像も大きくなります。


★行った日   2006年7月31日(月)  曇  単独
          2006年8月1日(火)   晴  単独
          2006年8月2日(水)   晴  単独
          
★コース

(第1日)
高槻4:55(名神、中央道)=松川IC(県道、R152)=大鹿村(鳥倉林道)=9:42鳥倉林道ゲート9:58→豊口山コース登山口10:44→11:51豊口山コル12:00→水場12:48→13:26塩川コース分岐13:30→14:25三伏峠小屋14:45→本谷山分岐14:48→15:49(2726m)烏帽子岳16:08→水場分岐16:35→水場16:42→水場分岐16:51→本谷山分岐16:57→三伏峠小屋17:01
(第2日)
三伏峠小屋4:50→(2600m)三伏山5:02→5:58(2657.9m)本谷山6:02→6:59権左衛門沢源頭7:04→塩見新道分岐7:22→7:39塩見小屋7:46→9:14(3046.9m)塩見岳9:33→10:30塩見小屋10:47→塩見新道分岐10:59→11:11権左衛門沢源頭11:18→12:27本谷山12:44→三伏山13:40→本谷山分岐13:48→14:00水場14:04→本谷山分岐14:20→三伏峠小屋14:24
(第3日)
三伏峠小屋5:14→塩川コース分岐5:29→豊口山コル6:11→豊口山コース登山口6:41→7:14鳥倉林道ゲート7:24(鳥倉林道)=大鹿村(R152、地蔵峠、矢筈トンネル、県道)=飯田市街(県道、矢筈トンネル、R152)=旧南信濃村かぐらの湯(R152)=上村(林道)=(便ヶ島)聖光小屋

(第1日)
 昨日から近畿、東海地方が梅雨明けだ。梅雨明け10日の安定した天気を期待して車を走らせたが名神から見えるはずの湖東の山々や伊吹山は雲の中だ。薄日がさしはじめた松川のコンビニで2日間の食料を調達、小渋ダムのそばを通り、R152に入ってしばらく南下、大鹿郵便局の先を表示に従って左折する(下の写真の所)と鳥倉林道だ。カーナビ通りに進むと遠回りになるので要注意。1車線ながら完全舗装の林道をどこまでも進むとゲートがあり30台位の駐車スペースがある。1日2便のバスだけは約3キロ先の登山口まで行けるが、それ以外は延々と続く林道を眺めながら約40分の歩きだ。
 鳥倉林道から入る豊口山ルートは塩見岳への最短ルートらしく、沢山の登山者が登り始めていた。唐松の植林帯を行くが、林床には羊歯が茂り、キバナノヤマオダマキが可憐な花を咲かせていた。しばらく登ると自然林となり、豊口山コルまで樹林の中の急坂が続くが、ここから緩やかな道で山腹を巻いて登る。小さな沢を何度か渡り桟道や梯子で岩場を越える道だ。途中、水場があるが渇水期にはなくなりそうな水場だ。塩川コースと合流後、しばらく急坂を登ると三伏(さんぷく)峠だ。改築したばかりの立派な三伏峠小屋が建っている。
 まだ時間が早かったので塩見岳の展望台、烏帽子岳へ登ることにした。小屋からテント場を過ぎて樹林を少し下ると塩見方面と悪沢岳方面の分岐点に出る。右の悪沢岳方面へ下るとお花畑に入り、そのまま下ると水場へ行くが、右折してお花畑をさかのぼる。シーズンが済んだのかあまり咲いていない。少し稜線を登ると烏帽子岳だ。高山植物の豊富な山頂から眺める塩見岳は素晴らしかったがすぐにガスってしまった。夏季は10時を過ぎると雲が湧いてくるので、景色を楽しむには早朝の行動が大切だ。
 小屋の外でビールを飲んでいて、地元(伊那谷は松川の住人)の元気印の男性と親しくなった。話によると、テント泊で荒川を経て4日に聖平まで行くとの事だ。僕は、便ヶ島から5日に聖岳へ登る予定なので聖平で再開を約束した。

 
(R152から鳥倉林道へ入る所)   (鳥倉林道ゲート)       (うんざりする林道歩き)

  (バスだけが来る登山口)   (高層針葉樹林帯を登る)        (豊口山コル)

  (整備されている登山道)    (連続する桟道や梯子)      (連続する桟道や梯子)

     (唯一の水場)         (またまた現れる桟道)       (塩川ルート分岐)

 
   (樹林をなだらかに登る)      (三伏峠小屋)            (三伏峠標識)
 
(本谷山(左)烏帽子岳(右)分岐)(烏帽子岳から登ってきた稜線)   (烏帽子岳山頂の花)

(第2日)
 三伏峠から塩見岳ピストンの計画なので薄暗い内の出発だ。すぐ近くの三伏山は岩稜のためさえぎるものがなく、朝日を浴びた三伏峠小屋が赤く映え、逆光の塩見岳が黒々とそびえていた。一旦、下ってからお花畑を登り返すとハイマツにかこまれた本谷山だ。本谷山を下り、木の間から塩見岳を眺めながら立ち枯れの樹林帯を進む。権左衛門沢の源頭を過ぎ、権右衛門山の山腹を巻くと塩見新道と合流する。ハイマツの尾根を急登するとすぐに塩見小屋だ。
 ここまでは殆どブラインド登山だったが、ここからは待望の展望抜群の尾根歩きだ。この時点で仙丈ヶ岳など北方はガスに包まれていたが、南方は比較的眺望に恵まれ、今まで越えてきた本谷山から続く稜線や、悪沢岳、更には笊ヶ岳などが眺められた。天狗岩の岩稜越えもペンキマークを忠実にたどれば安全に通過できる。塩見岳は三角点のある西峰より東峰が少し高く、山頂付近の岩場には高山植物が咲き乱れていた。


   (烏帽子岳山頂と塩見岳)  (三伏山から朝焼けの塩見岳)  (三伏山から三伏峠小屋)
 
(これから向かう雲海上の本谷山)   (本谷山頂上)       (倒木の多い樹林帯を行く)

     (塩見新道分岐)         (塩見小屋)       (稜線から塩見小屋を見下ろす)

       (天狗岩付近)        (最後の稜線を登る)       (頂上直下の岩稜)

   (山頂付近のお花畑)      (山頂付近のお花畑)     (頂上から稜線を見下ろす)

     (塩見岳山頂)        (山頂から東峰を望む)        (東峰山頂)

 素晴らしい展望を楽しんだ後、往路と同じ経路で三伏峠小屋まで下山。同日、夕方5時から7時頃まで今回の登山で唯一の夕立だった。

(第3日)
 早朝、下山開始、鳥倉林道ゲートまで丁度2時間だ。鳥倉林道を大鹿まで戻り、R152を南下して地蔵峠を越え、矢筈トンネルを通って飯田市街のコンビニで3日間の食料を買い込む。喫茶店でモーニング後、再度、矢筈トンネルで上島へ引き返し、R152を旧南信濃村まで南下して、立ち寄り温泉施設かぐらの湯でリフレッシュ。少し塩辛い素敵な温泉施設だ。塩見岳周辺には塩見新道や塩川の名称があり、温泉まで塩辛いので岩塩でも産出したしたのでは?と想像した次第。R152を北上、上島トンネルの出口を南アルプスの表示に従って左折、トンネルの上を越えて1車線の舗装林道を進む。日本のチロルと称される下栗の里を通り、最後には、遠山川沿いの所々地道もある林道で便ヶ島に午後到着。あすは易老岳の登山口のある易老渡へは車で戻るつもりだ。聖光小屋は風呂もある快適な山小屋だが定員12人のため、シーズン中はなかなか予約が取れないのが残念だ。
 

               (塩見岳山頂から東南(悪沢岳方向)を望む)
 
                (稜線から西南(本谷山方向)を望む)
 
             (塩見岳から熊ノ平へ続く縦走路を望む、右は東峰)
 
  (塩見新道分岐を下る)        (疎林帯を下る)           (本谷山)
 
                   (本谷山から塩見岳を望む)
 
   (本谷山下りのお花畑)     (三伏山から塩見岳)   (三伏山から烏帽子岳下お花畑)

(山腹にへばりついた下栗の里)(便ヶ島へ向かうR152分岐点)      (聖光小屋)

 
★道端の花
       セリ(林道)            ?(林道)          ヤマハハコ(林道)
 
    ホタルブクロ(林道)     オオカサモチ(林道)         シモツケソウ(林道)
 
  コウゾリナ(1-4合)      コキンバイ(1-4合)       キバナノヤマオダマキ(1-4合)
 
  センジュガンビ(1-4合)        ?(1-4合)            ?(1-4合)
 
      ?(1-4合)          ギンリョウソウ(1-4合)       ?(5-9合)
 
     ?(5-9合)            ?(5-9合)             ?(三伏峠)
 
   ミヤマキンバイ(三伏峠)       ?(三伏峠)       タカネマツムシソウ?(三伏峠)
 
  タカネコウリンカ(三伏峠)   コバノコゴメグサ(三伏峠)     ハクサンフウロ(三伏峠)
 
   エゾシオガマ(烏帽子岳)      ?(烏帽子岳)        ヨツバシオガマ(烏帽子岳)
 
  イブキトラノオ(烏帽子岳)   ミヤマホツツジ(烏帽子岳)    ウスユキソウ(烏帽子岳)
 
  ゴゼンタチバナ(烏帽子岳)   タカネスミレ(烏帽子岳)  タカネマツムシソウ?(烏帽子岳)
 
 イブキジャコウソウ(烏帽子岳)ミヤママンネングサ(烏帽子岳) イワベンケイ雄株(烏帽子岳)
 
      ?(烏帽子岳)     タカネグンナイフウロ(烏帽子岳) トモエシオガマ(烏帽子岳)
 
   クルマユリ(烏帽子岳)     ツマトリソウ(烏帽子岳)     ウサギギク(烏帽子岳)
 
  マイズルソウ(本谷山)        ?(塩見岳)          コイワカガミ(塩見岳)
 
  アオノツガザクラ(塩見岳)     ナナカマド(塩見岳)     キバナシャクナゲ(塩見岳)
 
    イワツメクサ(塩見岳)     チシマギキョウ(塩見岳)     イワオウギ(塩見岳)
 
   タカネシオガマ(塩見岳)    ミヤマオダマキ(塩見岳)    イワベンケイ雄株(塩見岳)
 
  ハクサンイチゲ(塩見岳)     シコタンソウ(塩見岳)     タカネツメクサ(塩見岳)
 
  イワベンケイ雌株(塩見岳)   ハナニガナ(塩見岳)          ?(塩見岳)
 
      ?(塩見岳)        キバナノコマノツメ(本谷山)    イワオトギリ(本谷山)
 
  マルバダケブキ(本谷山)       ?(本谷山)            ?(本谷山)
 
 ハクサンフーロ(本谷山)      タカネスミレ(三伏山)      カラマツソウ(三伏山)

★ルート断面図
(1)鳥倉林道ゲート〜三伏峠小屋(第1日)


(2)三伏峠小屋〜塩見岳(第2日)


(3)三伏峠小屋〜鳥倉林道ゲート(第3日)

★地  図(GPS軌跡)
(1)鳥倉林道ゲート〜三伏峠小屋


(2)三伏峠小屋〜塩見岳

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       塩見・赤石・聖岳
・2万5千分の1地形図  信濃大河原、塩見岳

Homeへ