燧ヶ岳(2356m)

 

★ひとこと   「御池から展望山頂を経て尾瀬ヶ原、三条ノ滝へ」

会津駒ヶ岳から燧ヶ岳を望む

★行った日   2008年10月15日(水)  晴
          2008年10月16日(木)  晴  単独

★コース
(第1日目)
高槻3:16(名神、北陸道、関越道)=小出IC(R352)=桧枝岐村15:15
(第2日目)
桧枝岐村5:54(R352)=御池駐車場6:16→広沢田代7:02→熊沢田代7:48→8:57(2346m)俎ぐら9:11→9:29(2356m)柴安ぐら9:44→温泉小屋分岐(通行止)10:00→尾瀬沼分岐11:17→11:26見晴11:40→東電小屋分岐11:54→温泉小屋12:07→御池分岐12:11→平滑ノ滝展望台12:18→御池分岐12:44→12:50三条ノ滝展望台13:04→御池分岐13:13→渋沢温泉小屋分岐13:41→見晴分岐13:47→吊橋14:24→渋沢温泉小屋分岐(天神田代)14:37→西田代15:00→ノメリ田代15:08→上田代15:17→姫田代15:29→15:42御池駐車場15:48(R352)=桧枝岐村16:15

(第1日目)
 ようやく秋の安定した空模様が続きだしたので越後から会津にかけてそびえる山々へ紅葉狩りも含めて遠征することにした。小出のスーパーで食料を買い込み、トンネルばかりの県道で奥只見湖畔の銀山平でR352の樹海ラインに合流、ダム湖畔のくねくね道を紅葉を愛でながら1年前と同じ道のドライブだ。4、5台の車がとまっている鷹ノ巣の平ヶ岳登山口を過ぎて御池手前の峠付近では紅葉真っ盛りだ。あす登る予定の御池の登山口をちょっと見てから桧枝岐村に到着。
(第2日目)
 南会津の日本百名山の燧ヶ岳には尾瀬沼、尾瀬ヶ原、御池から夫々登山道があるが、今回は御池から高層湿原を経由して登る裏燧(うらひうち)道から登った。
 御池駐車場の登山口から立派な遊歩道を進み、燧ヶ岳(ひうちがだけ)登山口の標識に従ってすぐに左折して木道に入る。コメツガの茂るごろごろとした岩石の道を登り、石や木の根の悪路を過ぎて再び現われた木道階段を登り切ると広沢田代の湿原だ。朝日に照らされて枯れた草原が黄金色に輝いている。再び笹林床の樹林帯に入り、急坂を登ると再度湿原が現わる。前方に燧ヶ岳と手前に池塘が配された熊沢田代だ。遠景ではなだらかだが徐々にきつくなる勾配にあえぎながら低灌木帯に入り、さらにシラビソやダケカンバの混交林を抜けるとガレ場の急坂が待っている。急坂を過ぎると見晴が急によくなり、眼下に先ほど通って来た熊沢田代の湿原が箱庭のような姿を見せ、その彼方に明日登る予定の会津駒ヶ岳が長々と横たわっていた。再びガレ場を登り切ると俎(まないた)ぐらの頂上だ。南には尾瀬沼が朝日を反射していた。


 (樹海ラインから奥只見湖)   (鉄塔から恋の岐川渓谷)   (御池近くの樹海ラインから)

    (御池駐車場の登山口)  (葉を落とした広葉樹林を進む)     (ブナ林を進む)

 (ごろごろ岩の急坂を登る)     (歩き易い木道を登る)     (広沢田代の湿原を行く)

   (笹林床のブナ林を登る)       (ダケカンバ林を登る)     (広沢田代を振り返る)

   (木道階段を登る)       (熊沢田代の湿原を行く)      (熊沢田代を振り返る)

    (ガレ場の急坂が続く)   (熊沢田代の向うの会津駒ヶ岳)    (南に広がる尾瀬沼)

 尾瀬沼へ下る道を左に分け、柴安ぐらの表示に従って下ってから登り返すと燧ヶ岳山頂だ。燧ヶ岳は俎ぐらと柴安ぐらの双耳峰で、どちらも展望抜群だ。柴安ぐらから東南に尾瀬沼とその彼方に男体山や白根山、西南に尾瀬ヶ原とその彼方に至仏山が立ちふさがり、西北には平ヶ岳や越後駒が展望できた。尾瀬ヶ原めがけて稜線のガレ場をジグザグに下ると温泉小屋分岐だが、通行止のため見晴まで稜線をそのまま下った。急坂を滑り下って涸れた沢筋に入り、ぬかるみを右や左によけながら倒木をまたぎ大岩を迂回して谷筋を下る。やがて針広混交林からブナ林に変わり緩やかな道を快調に進むと、左は尾瀬沼、右は見晴の三叉路だ。右へブナ林の木道をしばらく進むと見晴の小屋群の建つ十字路だ。ベンチもあるのでここで昼食だ。

         (燧ヶ岳俎ぐら直下から北〜東〜東南を望む、左正面は会津駒ヶ岳)

 (俎ぐらから柴安ぐらを望む)       (柴安ぐら頂上)       (柴安ぐらから俎ぐらを望む)

            (燧ヶ岳俎ぐら岩稜から東南〜南〜西〜西北を望む)

   (尾瀬ヶ原へ向って下る)   (温泉小屋への道は通行止)    (ガレ場の急坂を下る)

 (さわやかなブナ林を進む)   (落葉盛んな尾瀬沼分岐点)     (見晴の小屋群前)

 見晴から温泉小屋まで尾瀬ヶ原の東端を横断する。山頂から見ると平らな大草原だが意外に凸凹して、へこんだ所に川が流れている。左の彼方の至仏山を見ながら30分も歩くと温泉小屋だ。ここから尾瀬ヶ原の水を一手に引き受けて流れる只見川に沿って山腹を下る道だ。途中、手すり付きの岩稜があって、左下に流れが見えるのが平滑(ひらなめ)ノ滝だ。滝と言うよりも急勾配の河床全体に水が流れている優しい滝だ。さらに川沿いに下り、御池を右に分けてしばらく進むと三条ノ滝だ。手すりなしの急な階段を下った所が展望台だ。深くて滝つぼは殆ど見えなかったが、紅葉の岩壁から豊富な水量が豪快に流れ落ちているさまは感動ものだ。先ほどの御池分岐まで戻り、見晴分岐まで急坂一辺倒のしんどい上りだ。この辺りのブナ主体の広葉樹林は丁度紅葉の最盛期を迎えて輝いていた。吊橋を渡って、樹林と湿地帯が交互に現われ、天神田代、西田代、ノメリ田代、上田代、姫田代、御池田代を過ぎると三条ノ滝から2時間半かかってようやく御池の駐車場だ。あす会津駒ヶ岳に登るべく桧枝岐村へ向った。
 燧ヶ岳は東北一の高さを持ち、麓に尾瀬沼や尾瀬ヶ原を配する四季折々に輝く名山だ。花の季節も華やかだと思われるが、紅葉の季節も、山頂からの展望は草原、山、湖沼と三拍子そろい、ブナをはじめとする広葉樹が色付いて華やかだ。高層湿原が黄金色に輝き、おまけに名瀑、三条ノ滝の紅葉とのコントラストが素晴らしかった。

 (尾瀬ヶ原から至仏山を望む)  (枯野の尾瀬ヶ原を進む)        (温泉小屋)

    (尾瀬ヶ原の360度の展望、見晴近くから東北〜東〜南〜西〜北〜東北を望む)
   

  (川に沿って山腹を進む)    (平滑ノ滝展望台から)        (ブナの道を進む)

   (豪快な三条ノ滝)           (滝付近の紅葉)      (御池へ戻る道のブナの大木)

(幾つかの田代(湿地帯)を行く)   (鮮やかな広葉林を行く)        (吊橋を渡る)

(針葉樹林が交互に現われる) (上田代を過ぎるとすぐゴール)     (やっと御池駐車場)


★道端の花(花はなし)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       尾瀬・燧ヶ岳・至仏山
・2万5千分の1地形図  燧ヶ岳、尾瀬ヶ原

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