白山(御前峰)(2702.2m)


★ひとこと   「別当出合から観光新道で花最盛期の白山へ」

大汝峰から剣ヶ峰(左)と御前峰(右)を望む
   
★行った日   2009年8月8日(土)  曇一時晴後小雨   単独
 
★コース

高槻3:29(名神、北陸道)=福井北IC(R416、R157、県道)=6:50市ノ瀬(バス)7:00=7:18別当出合7:29→8:51別当坂分岐9:02→10:00展望岩10:12→10:49殿ヶ池避難小屋10:57→馬のたてがみ11:35→11:56(2240m)蛇塚12:01→黒ボコ岩12:15→12:17弥陀ヶ原休憩ベンチ12:27→12:56室堂13:26→青石13:52→高天原14:03→14:25(2702.2m)御前峰14:34→紺屋ヶ池14:51→翠ヶ池15:01→血の池15:11→15:15大汝峰分岐15:21→千蛇ヶ池15:25→室堂16:13

 白山周辺の山々からその姿を眺めていたが登るのは6年ぶりだ。今回は観光新道から登り、釈迦新道で下山の計画だ。大阪から約3時間半でほぼ満車の市ノ瀬駐車場到着、身支度して20分毎発車のバスで別当出合だ。殆どの登山者が吊橋を渡って砂防新道を行くのを眺めながら橋の手前左側の観光新道登山口から出発だ。
 昨夜来の雨に濡れた急坂を登り、道標の立つ小広場から日の射し始めた石段を更に上る。トラバース気味になだらかに上ってから急登すると別当坂出合だ。右下に別当出合の駐車場が雲間から見えている。ここで左から来た越前禅定道と合流し、今は観光新道と名を変えた尾根道を上る。笹原に小灌木が点在する尾根からの見晴しはよく。右下に治山工事中の別当谷が見え、雲の合間に別山が望めた。仙人窟(いわや)をくぐった辺りから花が増え始め、ピンクのシモツケソウや紫のタカネマツムシソウが揺れる尾根道を懸命に上る。やがて笹原の丘の上に殿ヶ池避難小屋が見え、殿ヶ池の畔には大勢の人々が休憩中だ。

 (吊橋手前の観光新道登山口) (登山者の列が続く砂防新道)      (急坂を上る)

(稜線下のトラバース道を行く)  (急な石段を上ると稜線)   (別当坂分岐から眼下の駐車場)

 
  (越前禅定道の稜線を上る)  (稜線に花が増えてくる)    (治山工事中の別当谷と別山)

   (仙人窟?をくぐる)    (ガスがかかると幻想的な稜線)(高度があがると花が多くなる)


(避難小屋めざして花園を上る) (チシマザサと殿ヶ池避難小屋)(観光新道随一の花園を行く)
 
 避難小屋から上る稜線からは右手に小さく甚之助小屋が見え、その彼方にガスった別山がそびえていた。真砂坂と呼ばれるこの一帯は白山でも屈指の花園が続き、ピンク色のハクサンフウロやタカネナデシコ、白いオオカサモチ、紫のタカネマツムシソウなど、色とりどりの花が盛りを迎えていた。馬のたて髪から石積みの蛇塚を過ぎると、右から来た砂防新道との合流点の黒ボコ岩だ。大勢の人々が憩っているのでここをパスし、少し先の弥陀ヶ原入口のベンチで大休止の昼食だ。ここから人が急に多くなり木道に切れ目なく行列が続いていた。時々姿を見せる正面の御前峰(ごぜんがみね)を眺めつつコバイケイソウの咲く草原を木道で進み、エコーラインの分岐を過ぎて、最後に小灌木帯の五葉坂を上ると室堂だ。五葉坂から振り返ると広々とした弥陀ヶ原が一望のもとだ。きょうはほぼ満室の室堂センターで宿泊手続きをし、まだ昼過ぎなので小雨が時折しぐれる中を御池めぐりに出発だ。

  (甚之助小屋とガスった別山)   (草原をなだらかに上る)  (最盛期を迎えた花園を行く)

  (馬のたて髪も花どころ)   (蛇塚を過ぎて黒ボコ岩へ向う)(砂防新道と合流する黒ボコ岩)

 
  (弥陀ヶ原の木道を行く)  (五葉坂から弥陀ヶ原を振り返る)    (室堂到着)

   (白山奥宮と御前峰)     (彩を添えるハクサンフウロ) (小雨降る御前峰へ石畳を行く)


 (ハイマツの中石段を上る)     (稜線南面お花畑のウサギギク)  (御前峰山頂の奥宮)
 
 雨具は暑いので傘をさしただけで白山神社の横から石畳の道をブラブラ進む。整備された参道をゆらゆらとゆっくり上ると約1時間で御前峰だ。山頂からは室堂がようやく俯瞰できる程度で、周りの山々は雲の中だ。山頂の立派な方位板もこれを眺めて想像するだけだ。風が全くないので傘をもてあそびながら散歩気分で御前峰の岩稜を紺屋ヶ池へと下る。雲間から姿を現した大汝峰へ向って遊歩道を進み、翠ヶ池(みどりがいけ)の横辺りからチングルマやイワカガミのの咲く草原が現われた。中宮道を右に分け室堂へ向う道を進む。その先の千蛇ヶ池は残雪に覆われ水面は全く姿を見せなかった。千蛇ヶ池から室堂へ戻る近道があるが道がはっきりしなかったので遠回りの遊歩道を下った。コバイケイソウが見事に咲き揃っている草原をなだらかに下るとハイマツ帯に入る。乗鞍岳のハイマツ帯を思い出してぞっとしたが、ここは綺麗に刈り込まれており、殆ど枝に触れずに通過できた。ハイマツ帯を過ぎるとクロユリの群生地の草原だ。小さな谷を越えると室堂センターだ。
 繁忙時の山小屋と違って、ここは予約制なので寝るスペースがちゃんと確保されていて楽だ。夕方には雨もあがり、真夜中に起きた時には突き刺すような星空が輝き、東に御嶽山もその山の端を見せていた。明日の好天を期待し、翌朝を迎えたが残念ながら雨だった。

 (何も見えない御前峰山頂)    (傘をさして岩稜を下る)        (紺屋ヶ池)

 (優美な大汝峰へ向って歩く)         (翠ヶ池)         (御前峰を振り返る)

 (岩間道分岐から室堂へ戻る) (まだ残雪の覆われた千蛇ヶ池) (お花畑の緩斜面を室堂へ)

 
 (濡れたコバイケイソウが鮮やか) (道端のクロユリ群落)    (ハイマツ帯の向うの室堂)

★道で出会った花

    キツリフネ(別当坂)      クサボタン(別当坂)        ソバナ(別当坂)

   ミヤマホツツジ(別当坂)    ヤブテマリ(別当坂)        ヤマホトトギス(別当坂)

  トモエシオガマ(小屋下稜線)  コケモモ(小屋下稜線)     ヤマゼリ?(小屋下稜線)

   コガネギク?(小屋下稜線) ヨツバヒヨドリ(小屋下稜線)     イタドリ(小屋下稜線)

タチコゴメグサ(小屋下稜線) カンチコウゾリナ(小屋下稜線) ハクサンオミナエシ(小屋下稜線)

   ダイモンジソウ(小屋下稜線) イブキトラノオ(小屋下稜線)  オオカサモチ(小屋下稜線)

オオシラビソの球果(小屋下稜線) オトギリソウ(小屋下稜線)  ハクサンフウロ(小屋下稜線)

ミヤマカラマツソウ(小屋下稜線)タテヤマウツボグサ(小屋下稜線)  ニッコウキスゲ(真砂坂)

 ミヤマバイケイソウ(真砂坂)    キヌガサソウ(真砂坂)    ツリガネニンジン(真砂坂)

   アキノノゲシ?(真砂坂)    タカネマツムシソウ(真砂坂)  カンチコウゾリナ(真砂坂)

  エゾシオガマ(真砂坂)        ?(真砂坂)          クモマニガナ(真砂坂)

   トリアシショウマ(真砂坂)      シシウド(真砂坂)       カンチコウゾリナ(真砂坂)

   ヤマハハコ(真砂坂)     ハクサンタイゲキ(真砂坂)   チョウコメツツジ?(真砂坂)

   カライトソウ(真砂坂)       モリアザミ?(真砂坂)     タカネナデシコ(真砂坂)

      ?(真砂坂)          ?アザミ(真砂坂)       ヨツバシオガマ(真砂坂)

  モミジカラマツソウ(弥陀ヶ原)  ゴゼンタチバナ(弥陀ヶ原)        ?(弥陀ヶ原)

     クルマユリ(室堂)      イワギキョウ(御前峰)     アオノツガザクラ(五色池)

    チングルマ(五色池)       イワカガミ(五色池)      ウラジロタデ?(五色池)

  ミヤマキンバイ(千蛇ヶ池)   ネバリノギラン(千蛇ヶ池)    コバイケイソウ(千蛇ヶ池)

   オオヒョウタンボク(室堂)   ハクサンコザクラ(室堂)     ミヤマキンポウゲ(室堂)

    ヤマゼリ?(室堂)       エゾタンポポ?(室堂)      マイヅルソウ「(室堂)

     クロユリ(室堂)          ナナカマド(室堂)       イワツメグサ(大汝峰)

   テガタチドリ(大汝峰)     ミヤマコウゾリナ(大汝峰)   クロトウヒレン?(御手水鉢)

 オオコメツツジ(御手水鉢)     ヤマハハコ(七倉辻)      ハクサンイチゲ(七倉辻)

 ミヤマダイコンソウ(七倉辻)  ハクサンシャクナゲ(七倉辻)   ミヤマリンドウ(四塚山)

  オタカラコウ?(釈迦稜線) ミヤマダイモンジソウ(釈迦稜線)ミネウスユキソウ(釈迦稜線)

   メタカラコウ(釈迦稜線)    カラマツソウ(釈迦稜線)     シモツケソウ(釈迦稜線)

  タイツリオウギ(釈迦稜線)    クガイソウ(釈迦稜線)     クガイソウ(釈迦稜線)

  ミソガワソウ(釈迦稜線)    オニシモツケ?(釈迦稜線)  サラシナショウマ(釈迦稜線)

 オオレイジンソウ(釈迦稜線)   カニコウモリ(釈迦稜線)   ミヤマシャジン?(釈迦稜線)

      ウド(釈迦稜線)     オオバギボウシ(釈迦稜線)    ホタルブクロ(釈迦稜線)

      ?(釈迦稜線)          サンカヨウ(林道)        オトコエシ(林道)

     ヤブレガサ(混交林)      ハンゴンソウ(林道)        ヌスビトハギ(林道)

★ルート断面図


★地  図
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       白山、荒島岳
・2万5千分の1地形図  加賀市ノ瀬、白山

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