焼岳北峰(2444.3m)


★ひとこと   「西穂山荘から稜線伝いに噴気立ち上る焼岳を経て中尾温泉へ」

焼岳へ向う稜線から朝日に染まる焼岳と乗鞍岳
   
★行った日   2009年9月7日(月)  晴   単独
 
★コース

西穂山荘5:47→上高地分岐5:59→P2181 6:33→(2250m)槍見台7:00→7:08池7:13→割谷山肩7:43→P2229 8:13→焼岳小屋8:40→8:53焼岳展望台9:09→中尾峠9:14→中の湯分岐10:18→10:25(2444.3m)焼岳11:06→中の湯分岐11:11→中尾峠11:51→焼岳小屋分岐12:04→秀綱神社12:15→鍋助横手12:53→13:17白水の滝展望所13:30→林道終点13:32→林道登山口13:55→焼岳登山口駐車場14:03(Yさんの車便乗)=14:17新穂高温泉鍋平登山者駐車場14:22(県道、R471)=ひらゆの森(R158)=高山IC(中部縦貫道、東海北陸道、名神)=高槻19:25

 3年前には上高地から焼岳を経て中の湯へ下っているが、今回は西穂山荘から稜線を南下、焼岳を経て中尾温泉へ下る予定だ。殆どの宿泊者は独標方面へ稜線を登っているが焼岳へ稜線を下るのは僕1人だけだ。
 テントサイト横のお花畑を下ってトウヒやコメツガの樹林を少し下ると上高地への分岐だ。分岐から焼岳への道をとり、針葉樹林帯の急坂を下り、きぬがさ池のそばを通って樹林帯を下る。P2181のピークを越え、ぬかるんだ道の続く鞍部を過ぎて登り返すと視界の開けた槍見台だ。振り返ると西穂高岳の稜線が朝日の斜光に輝き、木の隙間から槍ヶ岳が頭をのぞかせていた。すこし下ると池が現われ、その横の笹原林床の疎林帯をなだらかに下る。縦走路は割谷山の西側を巻くが、肩からは笠ヶ岳や穂高連峰、雲海の彼方に白山が望めた。巻道は意外に厳しく、右下に見える中尾温泉を俯瞰しつつ露に濡れた笹の根が露出した滑り易い斜面の道や急坂がしばらく続く。樹間に見え隠れする陽光に照らされただんだん大きくなる茶色の焼岳を正面に見ながら稜線を進み、最後に急坂を下ると焼岳小屋の建つ新中尾峠だ。

 (西穂山荘下のお花畑を下る)   (上高地分岐を右へ)    (トウヒやコメツガ林を劇下り)

    (きぬがさの池)         (針葉樹林帯を進む)      (西穂高岳を振り返る)

 
 (槍見台から葉の間に槍ヶ岳)    (P2194付近の池)     (殆どが笹原林床の道)

  (割谷山肩から笠ヶ岳)     (割谷山肩から穂高連峰)      (割谷山肩から白山)


 (焼岳へ向って稜線を進む)      (明るい稜線を進む)     (だんだん近づいてきた焼岳)

 (新中尾峠、先が焼岳小屋)     (焼岳小屋の右へ上る)      (笹原をなだらかに上る)

 中尾温泉を右に分け、小屋の前から右折して焼岳展望台10分の表示に従って進むと小高い丘の上が展望台だ。正面に崩れつつある岩肌をむき出しにした巨大な岩塊の焼岳が立ちふさがっている。近くのあちこちの小穴から白い水蒸気が噴き出し、活火山であることを示している。昭和37年(1962年)の爆発で展望台の西にあった焼岳小屋が倒壊して現在の場所に移転したそうだ。すぐ先の中尾峠まで下るが、ここで中尾温泉から登ってこられた単独行のYさんと出合い、以降、中尾温泉下山までご一緒し、鍋平まで送って頂いた、感謝!。Yさんは西穂から奥穂、涸沢、蝶、常念、大天井、槍、双六、笠から焼と、ここから見える峰々を周遊されたそうで、その素晴らしい気力、体力に完全脱帽だ。鞍部の中尾峠からひたすらガレ場の急坂を山体を左へ巻くように登り、肩で中の湯から来た道と合流し、音を立てて噴気する硫黄の噴気孔のそばを上りつめると焼岳北峰だ。最高峰の南峰は登山禁止だ。山頂は360度の展望台で、北アルプス南部の峰々が立ち並び、遠く中央アルプスが霞んでいた。


                  (焼岳展望台から焼岳を望む)

     (中尾峠へ下る)            (中尾峠)         (焼岳中腹から振り返る)

   (中の湯分岐の焼岳肩)     (山頂付近の噴気孔)        (焼岳山頂)

             (焼岳から北方、北アルプスの峰々を望む)

             (焼岳から南方、乗鞍岳の峰々を望む)

 緑色の火口湖の見える北峰を後にして、来た道を中尾峠まで戻り、中尾温泉めざして樹林帯を下る。しばらく下り、焼岳小屋からの道を合わせて進むと秀綱神社の素朴な鳥居が建っており、そのすぐ先にアメダス?とおぼしき気象観測施設がある。中尾温泉への道は展望のない樹林帯が殆どのなだらかな長い道なので退屈するが、今回はYさんととも雑談しながら歩けたので退屈しないで下れた。神社以降のこの道のちょっとした所は、谷筋には木の生えた苔むした大岩が点在し、ヒカリゴケの生育する岩穴(明るいので確認できず)、トラバース道の鍋助横手、白水(しらみず)の滝展望所などだ。滝展望所のすぐ下が轍の跡が全くない林道終点だ。ここから近道と表示された山道に入りブナの巨木の茂るみちをしばらく下ると最終水場の沢を渡って林道登山口に着く。車道をちょっと下ると焼岳登山者駐車場だ。ここから暑いなか約1時間歩いて戻る予定だったがYさんに鍋平登山者駐車場まで送ってもらい大助かりだった。帰途、「ひらゆの森」で疲れを流し往路と同じ経路で帰阪した。
 幸い両日とも天候に恵まれ、西穂高岳の岩稜歩き、焼岳の大展望を楽しむことができた。特に独標を経て西穂高岳への稜線は手軽にアルペンムードが味わえるルートだ。

              (焼岳北峰から火口壁を望む、左は最高峰の南峰)

    (新中尾峠へ下る)      (焼岳小屋からの道と合流)      (秀綱神社)


(苔むした岩に生えた木が多い)     (ヒカリゴケ生育地)     (トラバース道の鍋助横手)

  (滝展望所から白水ノ滝)      (林道終点の登山口)     (巨木のブナ林を下るYさん)

      (林道登山口)        (林道をしばらく下る)        (焼岳登山者駐車場)

★道で出会った花(西穂高岳に一括して記載)

★ルート断面図


★地  図
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       槍ヶ岳・穂高岳・上高地・北アルプス
・2万5千分の1地形図  笠ヶ岳、焼岳

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