大日岳(2501m)


★ひとこと   「奥大日岳第1日:称名滝から大日平を経て大日岳へ」

奥大日岳稜線から大日岳(右)を望む

★行った日   2010年9月4日(土)  晴後曇   単独
 
★コース

高槻2:34(名神、北陸道)=立山IC(県道6、県道170)=7:26称名滝駐車場7:37→7:42滝道通行止め(崖崩れ)8:00→大日岳登山口8:10→猿ヶ馬場9:02→9:26牛の首9:30→木道始点9:49→10:35大日平山荘10:52→11:20休憩(1850m)11:25→水場12:03→12:51休憩13:00→鏡岩13:30→14:33大日小屋15:03→(2498.0m)大日岳三角点→(2501m)大日岳→大日小屋16:20

 称名(しょうみょう)滝から大日岳へ登り、剱岳を間近に望みながら奥大日岳を経て、できれば弥陀ヶ原を下って称名滝へ戻る周回の計画だ。初日は標高差1500メートルを登る必要があり、僕はゆっくりしか登れないので早朝出発だ。予定通り大阪から5時間で称名平に着いたが、7月上旬に猿ヶ馬場(さるがばんば)と牛ノ首の間で土砂崩れが発生し、その安全確認のため滝道が水場付近で通行止めだ。8時、ガードマンのお許しが出ていよいよ出発だ。
 称名滝方向へ10分ほど行くと左側に大日岳登山口があり、急坂の樹林帯をジグザグに登る。猿ヶ馬場の先の沢筋に土砂崩れ監視カメラが設置され、その上の斜面一帯が崩れている。崩壊斜面の踏み跡を急いで登り、ロープを頼りに岩場をよじ登ると牛ノ首だ。ハシゴ場もある狭い岩尾根を登り、樹林帯を過ぎると小木帯に木道が現れる。すぐに見晴の良い草原地帯となり、正面に大日岳、右に薬師岳を見ながらなだらかに進む。大日平だ。登山口から2時間半で大日平山荘だが、前述の土砂崩れのため2010年は休業だ。飲み物の自動販売機がありベランダでの休憩がお勧めだ。

  (滝道がしばらく通行止め)      (大日岳登山口)          (登山道地図)

  (急坂をジグザグに登る)     (土砂崩れ監視カメラ)     (土砂崩れ現場を登る)

   (牛の首のロープ場)          (木道が始まる)    (大日岳を正面に大日平を行く)

               (広々とした大日平から山々を望む)

 大日平山荘から池塘の散在する草原のだらだら坂を下り、ザクロ谷の源頭部を渡ると木道も終わり、石ころの笹薮を切り開いた道となり、勾配も徐々にきつくなってくる。この辺りからガスにおおわれ始め、大岩の積み重なった沢筋を横断する急な道となり、数箇所ある水場が最後だ。鏡岩と思われる大岸壁の下を通り、ガスの隙間からちらちら見える稜線めがけて息を整えながら登る。最近、特に上り道がつらく、直ぐに息があがって動悸が激しくなるので、ゆっくりゆっくりをモットーに歩を進めている。やっと大日小屋下の稜線鞍部に着くと正面に見える雲海から突き出した剱岳の岩峰が目の前に迫ってくる。宿泊手続き後、大日岳へ向かい、三角点と少し離れた最高点から360度の大展望を楽しんだ。雲海の浮島のような鍬崎山と毛勝三山、雲海からそそり立つ剱岳とその彼方の白馬岳、立山や薬師岳とその彼方の北アの山々、など見飽きない光景だ。夕食後、暮れ行く景観を楽しんだが、大日小屋は午後の順光に照らされた剱岳の展望台だ。雲海中の浮島のような毛勝三山(毛勝山、釜谷山、猫又山)が薄暗くなっていく時に、赤く染まった剱岳はまさに岩の殿堂の趣だ。日没後、暗くなってからランプのもとでギター職人の青年のソロギター演奏があり印象深いひと時を過ごす事ができた。就寝前に外に出てみると、天の川や星の多さ、木星の輝きに圧倒される思いだった。
 称名滝から登ると牛ノ首辺りにちょっとトリッキーな箇所があるが広々とした大日平の笹原が素敵だ。大日平山荘から頑張って急坂を登ると大日岳の360度の大展望が楽しめ、まさに剱岳の展望台だ。また、大日小屋はランプとギターの山小屋として有名だ。夕暮れのひと時、ソロギターの響きが楽しい宿だ。 

     (大日平山荘)        (ガスり始めた大日平を進む) (木道が終わり笹薮道を行く)

   (岩角の沢筋を登る)       (鏡岩の下を登る)      (点在する岩を見ながら登る)

(やっと大日小屋が見えてくる)  (大日小屋手前の鞍部到着)   (鞍部から雲海上の剱岳)

  (鞍部から大日岳登る)      (稜線から振り返る)         (大日岳山頂)

           (大日岳最高点から西北〜北〜東〜南〜西南を望む)

  (暮れなずむ毛勝三山)    (ローソク岩付近への日没)   (大日小屋から夕焼けの剱岳)

                    (日没近い毛勝三山と剱岳)

★道で出会った花(奥大日岳も一括掲載)

   オオカサモチ(猿ヶ馬場)     テンニンソウ(猿ヶ馬場)    ヤマハッカ?(猿ヶ馬場)

    オオアキギリ(猿ヶ馬場)     キツリフネ(猿ヶ馬場)         ホツツジ(牛ノ首)

    ヤマゼリ?(牛ノ首)      ミヤマママコナ(大日平)     イヌトウバナ(大日平)

    ガクウツギ?(大日平)      ダイモンジソウ(沢筋)      ヒメシャジン?(沢筋)

   オニシモツケ?(沢筋)       キヌガサソウ(沢筋)       ミヤマトリカブト(沢筋)

    エンレイソウ(鏡岩)       オヤマリンドウ(鏡岩)        オオヨモギ(鏡岩)

   ベニバナイチゴ?(鏡岩)   モミジカラマツソウ?(大日岳)  アキノキリンソウ(大日岳)

   イワツメクサ(七福園)      モリアザミ?(奥大日岳)     ヤマハハコ(奥大日岳)

    カライトソウ(奥大日岳)     イワイチョウ(奥大日岳)     ハクサンフウロ(奥大日岳)

 ミヤマセンキュウ?(室堂乗越)  タテヤマリンドウ(室堂乗越)   タカネニガナ(室堂乗越)

  カンチコウゾリナ?(雷鳥平)    コケモモ(天狗原)        シキオン?(天狗原)

    ウサギギク(天狗原)      ヨツバシオガマ(天狗原)      シロヨメナ?(天狗原)

    ワレモコウ(天狗原)      ヤマラッキョウ?(天狗原)    シモツケソウ(獅子鼻岩)

   ヨツバヒヨドリ(獅子鼻岩)     ミヤマヨメナ?(追分)     サラシナショウマ(八郎坂)

   シラヒゲソウ(八郎坂)       カニコウモリ(八郎坂)       ツルニンジン(八郎坂)

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       剣・立山
・2万5千分の1地形図  立山、剱岳

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