奥大日岳(2611m)


★ひとこと   「奥大日岳第2日:奥大日岳から室堂を経て称名滝へ」

室堂乗越へ下る稜線から奥大日岳(右)岳を望む

★行った日   2010年9月5日(日)  晴後曇   単独
 
★コース

大日小屋5:50→(2500m)中大日岳6:04→七福園6:10→(2605.9m)三角点→7:42(2611m)奥大日岳8:05→室堂乗越9:16→新室堂乗越9:31→雷鳥平橋9:55→10:47室堂分岐10:55→11:17天狗原バス停11:30→12:20休憩12:34→獅子鼻岩12:39→追分バス停13:25→13:34休憩13:41→弘法バス停14:11→滝展望台(上)14:49→滝展望台(下)15:08→飛竜橋15:39→15:55称名滝駐車場16:00(県道170、県道6、県道43)=立山山麓温泉・森の雫(県道67、県道6)16:50=立山IC(北陸道、名神)=高槻22:00

 奥大日岳周回の後半は、大日岳から展望の稜線で奥大日岳を経て室堂平へ下り、地獄谷、天狗平、弥陀ヶ原を経て八郎坂で称名滝へ下るロングコースだ。天狗平以降はバス路線と平行しているので、しんどくなればバスでエスケープできるので気が楽だ。
 朝日がまぶしい道を中大日岳へ向かって出発。丘のような中大日岳を過ぎると、今の季節、高山植物は咲いていないが岩とハイマツが微妙に配された庭園のような七福園だ。この辺りからちょっとした鎖場もあるが展望の稜線歩きが続く。振り返ると大日岳と中大日岳がオッパイのような姿を見せ、北には毛勝三山、南には広々とした溶岩台地の天狗原から弥陀ヶ原が広がり、その彼方に薬師岳、笠ヶ岳、槍ヶ岳などが連なっていた。目の前の稜線を登り、左へ回り込むと360度絶景の奥大日岳三角点だ。奥大日岳最高点は登山道から少し外れた稜線突端にあり、ここも見晴抜群で立山、剱岳をはじめ北アルプス展望台だ。

   (日の出前の剱岳)         (大日小屋の朝)      (小屋横を中大日岳へ出発)

   (大日岳を振り返る)   (丘のような中大日岳を振り返る)(岩とハイマツの庭園七福園)

  (大日岳(右)を振り返る)       (鎖場を通過)        (奥大日岳へ向かう稜線)

         (稜線から大日岳(中央)、左の薬師岳、右の毛勝三山を望む)

         (稜線からこれから向かう弥陀ヶ原、彼方の北アを望む)

   (歩き難い岩角道)        (弥陀ヶ原と薬師岳)       (奥大日岳三角点)

             (奥大日岳頂上から西〜北〜東〜南を望む)

 山頂から稜線に沿って踏み跡があったので少したどってみたがハイマツ帯に消えてしまったので、元へ戻って登山道で下った。大日岳から室堂乗越にかけての稜線にはキイチゴが多く、丁度食べ頃の赤い実を採って、ちょっと甘酸っぱいプチプチした味を楽しみながら歩いた。立山を正面に見て稜線を下り、だんだん近づく室堂平や地獄谷の噴煙を見ながら下る。草原の尾根を剣御前を正面に見ながら下ると鞍部が室堂乗越だ。北方には眼前に剱岳の早月尾根が鋸のような姿を見せている。ちょっと先の新室堂乗越で剣御前への道を左に分け、雷鳥平へ下る。途中から木道に変わり、称名川を渡って少し上ると雷鳥平キャンプ場だ。日曜日の朝とあって色とりどりのテントの花が満開だ。ここからいつものみくりが池に向かわず地獄谷の遊歩道に入る。初めて通る地獄谷は硫黄の臭いが鼻をつき急いで通過したが、多くの観光客が小さな間欠泉や噴気を見つめていた。噴煙地帯を通り抜けると目の前に天狗原の立山高原ホテルが現れるが、その前に谷があるので谷右岸に沿って室堂近くまで迂回して、ターミナルへ戻る道を左に分け、左岸に沿って天狗原に向かう。ウサギギクやヨツバシオガマなどの咲く舗装遊歩道をぶらぶらしばらく歩くと天狗原バス停だ。売店の冷たいジュースで元気回復だ。

     (奥大日岳頂上)     (室堂へ向かって稜線を下る)  (室堂へ向かって稜線を下る)

   (絶景の稜線を下る)      (煙を上げる地獄谷)   (近づく室堂乗越、正面は剣御前)

     (雷鳥平へ下る)         (木道が現れる)        (雷鳥平の橋を渡る)

    (地獄谷へ向かう)      (湯煙を上げる地獄谷)     (谷筋を迂回して天狗原へ)

   (天狗原の遊歩道を行く)      (天狗原から追分へ)     (延々と続く木道を下る)

 天狗原から弘法まで一部を除いて殆ど歩き易い下り道の木道だ。所々スズタケが覆っている所もあるが、休憩ベンチが点在するガキ田と称する池塘地帯を快調に進む。昼近くなるとガスり始め周りの山々は隠れてしまった。獅子鼻岩にある一ノ谷を渡る谷越えが本ルート唯一のトリッキーな所だ。獅子鼻岩の下からロープ場の急坂を下り、滑滝のような岩を渡渉する。水量が増すと難渋する所だ。再び草原上に出ると木道が続き、車道を横断する所が弥陀ヶ原の標識の建つ追分バス停だ。この辺りから周りはガスで覆われ、黙々と木道を眺めてただ歩くだけだ。次に車道に出合う所が弘法バス停だ。車道を少し戻ると探勝歩道入口の標柱があり、ここが八郎坂の入口だ。しばらく林間を進み、美女平への道を左に分け直進すると急な下り道となる。滝展望台(上)で雲の下に出たらしく視界が開け、先ほどまで轟音だけ聞こえていた称名滝が姿を現した。次の滝展望台(下)では滝全体の姿を眺めることができた。八郎坂説明板によれば、立山の名ガイド佐伯八郎にちなんで名付けられ昭和30年代まで立山登山者で賑わったそうだ。飛竜橋で称名川を渡り、暑い太陽の照りつける滝道を下って称名平駐車場へ帰り着いた。帰途、立山山麓温泉の森の雫で疲れを癒し、往路通りに帰阪した。
 大日岳から奥大日岳を経て雷鳥平へ、左に剱岳、右に弥陀ヶ原、正面に立山を眺めつつ下る展望稜線が素晴らしい。広大な天狗原、弥陀ヶ原の木道下りは今の季節でもゆったりとした気分になる道だが、初夏の花の季節や秋の草紅葉も素晴らしいと思う。ロングコースだったが、後半は歩き易い木道が続くので比較的楽だ。

  (ガキ田と称する池塘地帯)     (一ノ谷へ下る鎖場)        (獅子鼻岩)

     (一ノ谷を渡る)        (再び木道を進む)        (追分バス停付近)

    (弘法バス停付近)         (八郎坂下り口)        (スズタケの道を下る)

  (滝展望台から称名滝)      (八郎坂モニュメント)         (飛竜橋)

★道で出会った花(大日岳に一括掲載)

★ルート断面図


★地  図
(1)大日小屋〜獅子鼻岩

(2)獅子鼻岩〜称名平駐車場

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       剣・立山
・2万5千分の1地形図  剱岳、立山

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