岩手山(2038.2m)


★ひとこと   「御神坂口から岩手山お鉢を経て西尾根で網張温泉へ」

姫神山頂上から岩手山を望む

★行った日   2010年10月11日(月祝)  曇時々晴   単独
          2010年10月12日(火)  曇一時晴   単独
★コース

(第1日)
高槻4:28(名神、北陸道、磐越道、東北道)=盛岡IC(R46)=繋温泉16:30
(第2日)
繋温泉5:55(県道219)=御神坂登山口6:22→林道登り口6:41→切接7:08→丸太ベンチ7:36→大滝展望台8:12→8:57笠締9:03→鬼ヶ城分岐9:56→不動平避難小屋10:04→お鉢出合10:23→10:49(2038.2m)岩手山10:54→お鉢出合11:05→11:15不動平避難小屋11:26→鬼ヶ城分岐11:34→12:32岩稜ピーク12:39→切通し13:15→黒倉山分岐13:17→黒倉山合流13:27→姥倉山分岐13:42→水場分岐14:11→犬倉山分岐14:16→犬倉山合流14:24→三ッ石分岐14:25→第1リフト乗り場14:35(第1、2、3リフト)=網張温泉バス停15:15(岩手県交通バス)=15:20御神坂登山口15:27(県道219)=繋温泉15:50

(第1日)
 東北の山々に紅葉前線が下って来たので盛岡を起点に、岩手山-姫神山-秋田駒ヶ岳-乳頭山-焼石岳を計画したが、秋田駒と乳頭山が一日で行けたので森吉山を追加した。大阪から盛岡まで北陸回りで約1000キロの道のりだ。連休最終日の11日は逆コースのため渋滞にも会わず、盛岡市から雫石方向へ10キロほどの繋(つなぎ)温泉に12時間で到着した。
(第2日)
 6年前は雨模様で何も見えなかったので今回はそのリベンジだ。宿の部屋でコンビニのお握りを食べて早朝出発、繋温泉から小岩井農場横を通る一本道で御神坂(おみさか)登山口に約30分で到着だ。岩手山の表玄関は馬返し登山口のようだが、御神坂登山口も大駐車場のある立派な登山口だ。
 登山口からしばらく平坦なカラマツ林を進み、林道に合流して標識通りに東進、御神坂沢の大砂防堰堤を過ぎると登り口が現れる。旧道は登山口から直接ここへ登ってきているが閉鎖されている。カラマツやブナなどの針広混交林をなだらかに登り、色づき始めた広葉樹の茂る切接を過ぎて、勾配を増してきた樹林を林道から1時間も登ると広葉樹の大木の根元に丸太ベンチの並ぶ休憩所だ。勾配が急になるにつれて鮮やかに色付いた樹林帯を登ると小木帯となり、見晴しの良い岩稜が現れる、山頂と登山口との丁度中間点の大滝展望台だ。滝はわからなかったが、和賀岳と少し雲のかぶった秋田駒ヶ岳(男女岳(おなめだけ))が西南に望めた。周辺の山肌は鮮やかな黄、赤、緑に彩られ、紅葉真っ盛りだ。

 (大きな御神坂登山口駐車場)       (登山口)          (カラマツ林を進む)

 (カウンターのある林道出合)      (林道登り口)            (切接)

   (広葉樹林帯を行く)     (色付き始めた丸太ベンチ付近) (段差の大きい丸太階段)

  (紅葉真っ盛りの道を登る)     (樹林帯を抜ける)        (斜面は紅葉真っ盛り)

     (大滝展望台)        (登山道の注意掲示)      (更に急な階段を登る)


 火山注意の掲示を横目に、登山道の土砂崩れ防止兼用の段差の大きい縦丸太階段を登ると火山礫のザレ場だ。大きな火山岩のある笠締を過ぎ、ダケカンバの小木と岩塊が散在するハイマツ帯の急坂を登る。途中にはロボット観測機(気象?火山?)が設置されている。沢山の標識のある稜線が鬼ヶ城分岐だ。初めて目にする岩手山(薬師岳)を正面に見て不動平避難小屋と八合目小屋の建つカール状の不動平へ下る。立派な不動平避難小屋の前を通り、八合目小屋を右に分け、枯野の不動平をお鉢に向かって火山礫の坂道を登る。火口縁には石仏が点々と並び、中央火口丘には岩手山神社奥宮が祀られている。反時計回りに火口縁をたどり、鳥海山や早池峰山など東北の山々の展望を期待したが、生憎、ガスがかかり近景の秋田駒すら望めなかった。石仏の祀られた最高点の薬師岳を後にし、続々と八合目小屋方向から登ってくる登山者に挨拶を交わしながら往路通りに鬼ヶ城分岐の尾根まで下った。

 (火山礫のザレ場を登る)          (笠締)       (観測機のあるハイマツ帯を行く)

     (鬼ヶ城分岐)          (不動平へ下る)        (不動平避難小屋)

    (岩手山お鉢へ登る)   (右下に八合目小屋を見て登る)   (石仏のある火口縁)

            (火口縁から中央火口丘を望む、正面奥は薬師岳)

  (石仏に沿ってお鉢を巡る)    (岩手山頂上の薬師岳)       (薬師岳三角点)

 登って来た御神坂コースを左に分け、旧火口壁を構成する鬼ヶ城の岩稜を進む。ガスの切れ目から、右後に直線的な山腹の薬師岳、右下に御苗代湖(おなわしろこ)を眺めながら、岩稜を上り下りしながら進む。見た目は険しそうだがしっかりした手掛かりが多く、安全だ。ハイマツ帯の岩稜ピークを過ぎ、小木の笹原尾根を下ると切通しだ。右に旧火口の地獄谷や御苗代湖を分け、だらだら坂を登ると黒倉山分岐だ。山頂から岩手山の優美な姿が望めるらしいが、きょうはガスっているので割愛だ。手で触れた限りあまり熱く感じない地熱高温帯を過ぎ、縦走路の姥倉山分岐を過ぎて笹原の丸太階段を下る。水場分岐や犬倉山分岐を通過すると展望台のある高台だ。ここから眺める紅葉した山々や盛岡盆地が美しい。ここまで来るとリフトで登って来た観光客が多く、登山姿が場違いの感じだ。平日でも動いているリフトで下ったが、リフトから眺める紅葉は今日一番の絶景だった。最悪、歩くつもりだったが幸運にも一日4本のバスが丁度やってきて、御神坂登山口に計画よりずいぶん早く着き、繋温泉に明るい内に帰り着いた。
 みちのくの名山、岩手山は山麓からの眺めも秀逸だが、山頂付近の秋も捨てがたい魅力に満ちている。山麓の緑のカラマツ林から始まり、1000メートル付近から黄、赤、緑の紅葉が鮮やかだ。山頂付近の不動平は枯野だが、お鉢の火口丘は女性的な曲線美だ。右下に旧火口を望みながら旧火口壁の鬼ヶ城の赤茶けた岩尾根をたどるアルペン的ルートも素晴らしい。最後に、リフトから眺める紅葉も捨てがたい。 

 (鬼ヶ城分岐から稜線を登る)   (険しい岩尾根が続く)      (鬼ヶ城の稜線を見下ろす)

    (岩尾根を下る)         (岩の隙間を下る)          (岩棚を行く)

   (岩稜ピークで一休み)    (小木笹原をなだらかに下る) (切通しで御苗代湖を分ける)

 (ガスった地熱高温帯を行く)     (三ッ石山分岐)         (丸太階段を下る)

   (歩き難い沢道を下る)    (三ッ石山を正面に下る)      (正面の高台が展望台)

                 (展望台から紅葉の山々を望む)

    (第1リフトから)          (第1リフト終点)         (第2リフトから)

★道で出会った花

   イナカギク?(御神坂口)    マツヨイグサ(御神坂口)     ミネウスユキソウ?(笠締)

 アキノキリンソウ(地熱高温帯)  ヤマゼリ?(地熱高温帯)   モリアザミ?(地熱高温帯)

★ルート断面図


★地  図
(1)御神坂口〜鬼ヶ城

(2)鬼ヶ城〜網張温泉

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       岩手山・八幡平・秋田駒
・2万5千分の1地形図  篠崎、姥屋敷、大更、松川温泉

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