別山(立山)(2880m)

 

★ひとこと   「室堂から剱岳登頂後裏剱を経て黒部ダムへ(1)」

五竜岳から立山(別山は中央)・剱岳を望む

2012年8月3日撮影

★行った日   2012年7月25日(水) 曇後時々晴 単独

★コース

高槻3:29(名神、北陸道)=立山IC(県道6)=8:10立山駅駐車場8:40(ケーブル、バス)=室堂9:53→雷鳥平10:45→12:43別山乗越13:03→(2874m)別山14:02→北峰→別山14:23→別山乗越14:48→15:05休憩15:15→剣山荘16:08

 待望の梅雨明けを待って裏剱(うらつるぎ)だ。室堂を起点に剱岳をピストン後剱沢を下って仙人池を経て黒部ダムへ下る3泊4日の計画だ。裏剱第一日は室堂から別山で剱岳や後立山(うしろたてやま)の展望を楽しんでから剣山荘へ向かうつもりだ。高速の深夜割引に間に合うように早朝出発、ほぼ4時間で立山IC、途中の岩峅寺(いわくらじ)付近のコンビニで食料を仕入れ、立山駅前の無料駐車場がいっぱいなので近くのほぼ満車の常願寺(じょうがんじ)川畔の第2駐車場にとめる。ケーブルとバスを乗り継ぎ、観光客でごった返している涼しい室堂平に着いたが、剱岳は云うに及ばず立山連峰の中腹以上は雲の中だ。
 玉殿(たまどの)ノ湧水で喉を潤してからいよいよ出発だ。色んな草花が咲き乱れる遊歩道をぼちぼち歩きだしたが、常日頃日帰りザックなので、小屋泊まりなのにあれもこれもと詰め込んだ12キロのザックの重さが心配だ。残雪のミクリガ池を過ぎ、硫黄の臭いが鼻をつく地獄谷上辺を通る。火山活動が活発化しているらしく、地獄谷を通って天狗平に抜ける遊歩道は通行止めだ。まばらに張られたカラフルなテントを横目に雷鳥平を過ぎ、称明(しょうみょう)川を渡って雷鳥坂に取り付く。登りだして直ぐに雪渓を横断した以降は夏道が続き、石ころ道をゆっくりと一歩づつ歩を進める。道端の草花を撮るのを自分自身への口実にしてしばしば立ち止まって息を整えながら登る。遠望は駄目だがまだら模様の立山連峰に囲まれた室堂方面を振り返りながら、今年初めての雷鳥の出迎えを受けながら登り続けると、雷鳥平から2時間もかかってやっとこさ別山乗越(べっさんのっこし)だ。残雪の多い剱沢方面の遠望は利かず、別山がようよう見える程度だ。時々薄く姿を現す剱岳の岩峰を眺めながら砂礫の尾根道を別山へ向かう。剱岳や後立山の展望台でもあるガスをまとった別山頂上は真っ白なので、直ぐに退却だ。ガスった日にはよく姿を見せる雷鳥に挨拶しながら尾根道を別山乗越へ戻った。

     (室堂平出発)           (残雪のミクリガ池)      (テントもまばらな雷鳥平)

                (雷鳥坂からまだら模様の室堂を振り返る)

   (雷鳥坂の雪渓横を登る)  (道端のハクサンイチゲが満開)   (曇天に誘われた雷鳥)

  (別山乗越から別山を望む)     (別山の稜線を登る)   (別山からガスのとれない剱岳)

 (後立山、剱も見えない別山)  (ハイマツ帯で現れた雷鳥)     (別山乗越に戻る)

 ガスがとれ始めた別山乗越から雲をまとった剱岳や剱沢がようやく望めた。いつ眺めても雄大な景観だ。剣山荘へのトラバース道は残雪が多く、幾つもの雪渓を横切りつつ剱御前下の山腹をなだらかに横切る。トラバース道の途中からハイマツ帯を下ると剣山荘は近いが、くろゆりのコルへ向かった。くろゆりのコルから剱御前へ通じている稜線にはエリアマップの点線の道があるはずだが、見た所ちょっとしたハイマツの薮コギが要りそうだ。コルから剣山荘へ向かう斜面にはお花畑が広がり、きょう3度目の雷鳥を眺めつつ、優雅にぶらぶらと道草を食いながら剣山荘に到着だ。夕刻にはガスもとれ、東方の五竜(ごりゅう)や鹿島槍(かしまやり)の夕日に染まる姿が見事だった。
 そこそこの天候に恵まれ、多くの雷鳥にも出逢いながら咲き乱れる草花を楽しむことができた。シーズンには、室堂平は観光客で混雑するが、剱沢周辺の静かな雰囲気が素敵だ。

                (別山乗越付近から剱岳方面を望む)

(別山乗越から残雪をトラバース) (剱御前下の山腹を下る)     (雪渓を振り返る)

     (残雪の多い剱沢)        (くろゆりのコル)         (またまた現れた雷鳥)

 (くろゆりのコルのお花畑)    (剣山荘へお花畑を下る)   (夕暮れの五竜と鹿島槍)

★道で出会った花

    キンレイカ?(室堂)      クロヒトウレン?(室堂)        イタドリ(室堂)

   ヨツバシオガマ(室堂)       ウサギギク(室堂)        イワカガミ(室堂)

    ヤマハハコ(室堂)        ハナニガナ(室堂)        イワイチョウ(室堂)

    チングルマ(室堂)        クルマユリ(室堂)        エゾシオガマ(室堂)

    イワオトギリ(室堂)       ツマトリソウ(室堂)       ミヤマコウゾリナ(室堂)

   ハクサンボウフウ(室堂)     ナナカマド(雷鳥坂)      ハクサンイチゲ(雷鳥坂)

  アオノツガザクラ(雷鳥坂)      アカモノ(雷鳥坂)       バイカオウレン(雷鳥坂)

    タカネバラ(雷鳥坂)      ミヤマキンバイ(雷鳥坂)   ショウジョウバカマ(雷鳥坂)

  ミヤマダイコンソウ(雷鳥坂)  キバナノコマノツメ(雷鳥坂)    イワツメクサ(雷鳥坂)

  タテヤマリンドウ(別山乗越)  ヨツバシオガマ(別山乗越)  タカネヤハズハハコ(別山乗越)

 ゴゼンタチバナ(くろゆりコル)    ?(くろゆりコル)      タテヤマリンドウ(くろゆりコル)

 ハクサンシャクナゲ(くろゆりコル)イブキトラノオ(くろゆりコル)  クルマユリ(くろゆりコル)

 ハクサンフウロ(くろゆりコル) ハクサンチドリ(くろゆりコル)  シナノキンバイ(くろゆりコル)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       剱・立山・北アルプス
・2万5千分の1地形図  立山、剱岳

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