白山(2702.2m)

 

★ひとこと   「市ノ瀬から白山禅定道で室堂を経てチブリ尾根へ(1)」

油坂から白山を望む


★行った日   2012年8月24日(金) 晴時々曇 単独

★コース

高槻3:26(名神、北陸道)=福井北IC6:00(R416、R157、県道33)=7:02市ノ瀬7:12→釈迦新道・白山禅定道登山口7:28→白山禅定道登山口7:51→8:36(1260m)六万山8:46→9:25(1418.0m)指尾山9:34→剃刀窟10:04→慶松平11:08→別当出合分岐11:23→12:18展望岩12:26→13:02殿ヶ池避難小屋13:14→馬の立髪13:45→蛇塚14:04→14:14黒ボッチ岩14:18→14:46室堂センター15:46→千蛇ヶ池16:32→室堂センター17:07

 市ノ瀬(いちのせ)からまだ通ったことのない白山禅定道(はくさんぜんじょうどう)で室堂へ登り、別山(べつさん)からチブリ尾根で下山の計画だ。白山禅定道は勝山から続くかつての越前禅定道の一部、市ノ瀬から別当出合分岐までを整備したもので、別当出合(べっとうであい)から上は観光新道と名を変えて利用されている。高速深夜料金の早朝に出発し、勝山経由で市ノ瀬ビジターセンター到着だ。快晴の大駐車場はウイークデーとあって車はまばらにとまっているだけだ。
 車道を別当出合方面へしばらく道なりに進み、釈迦新道・白山禅定道登山口の表示から山道に入る。初めは針葉樹林帯をなだらかに進み、やがてブナの点在する急坂を登ると車道出合だ。車道を左へ行くと釈迦新道(しゃかしんどう)登山口だが、白山禅定道登山口は目の前だ。丸太階段もあるジグザグ道で尾根端のブナが点在する急坂、梯子坂(はしござか)を登ると杉か檜の大木のある稜線に到着だ。なだらかな稜線を進むと六万(ろくまん)山はすぐだ。標識がなければ知らずに通り過ぎるような視界もない道端の一通過点だ。稜線を少し進むと檜の巨木ががあり、ここが檜ノ宿跡?か。巨岩の間を通ったりしながらさらに進むと道の真ん中に三角点のある指尾(さしお)山だ。ここで一挙に視界が開け、正面に御前峰(ごぜんがみね)、その左に大汝峰(おおなんじみね)、右に別山の三山が望め、三山の三所権現(さんじょごんげん)が拝める伏拝所(ふしおがみしょ)の一つだ。ここから険しいが見晴しのよい尾根歩きだ。

(市ノ瀬ビジターセンター出発) (橋を渡って別当出合方面へ)(釈迦新道・白山禅定道登山口)

     (樹林帯を進む)        (白山禅定道登山口)    (ブナ急斜面をジグザグに登る)

  (整備済み丸太階段を登る)   (尾根端の大木で稜線へ)    (なだらかな稜線を行く)

  (ピークと気付かない六万山)   (なだらか稜線が続く)     (巨木のある檜の宿跡?)

  (指尾山で視界が広がる)    (展望のよい稜線の道)     (尾根に点在する巨木)

 時々現れる巨岩や巨樹を避けてアップダウンしながら進むと巨岩の隙間に壊れた石仏が祀られた剃刀窟(かみそりいわや)だ。この辺りから、別当谷側が切れ落ちた天井壁の絶壁上の見晴しのよいヤセ尾根が続き、梯子や木道で整備された五輪坂(ごりんざか)を登ると笹原の慶松平(けいまつたいら)だ。笹原の下草刈がなされ、所々に古い石畳の残る道を過ぎて別当坂の上りにかかると、別当出合から上がってきた観光新道との出合だ。ここまで誰一人会わなかったが、ここからは賑やかな登山道に変身だ。草花が急に多くなってきた急な草原の稜線をしばらく黙々と登る。大きな岩石が積み重なった仙人窟(せんにんいわや)を通り抜け、大石の多い稜線を上ると、ひときわ大きい展望のよい岩が鎮座している。西南の登ってきた稜線の先には大長山(おおちょうざん)や赤兎山(あかうさぎやま)、西北には白山釈迦岳が望めたが、正面の東北の白山は雲に隠れ、東南にはあす下る予定のチブリ尾根が長々と伸びていた。

       (剃刀窟)        (稜線から大長山を振り返る)(天井壁上のアップダウンを行く)

 (天井壁稜線から別山を望む)   (慶松平の笹原を行く)      (ダケカンバも現れる)

      (別当坂分岐)       (右に見える別当谷崩壊面)     (草花の多い稜線の道)

  (仙人窟の大岩をくぐり抜ける) (一旦下って展望稜線を登る)  (補修された石畳道を登る)

            (展望岩から登ってきた稜線を中心に南方を望む)

 ここから花の多い小灌木帯の稜線を登ると殿ヶ池(とのがいけ)避難小屋だ。いま改装中のため池の畔に代替の仮設小屋がある。避難小屋から真砂坂(まさござか)の急坂が続くが、よい眺望と花の多さが救いだ。馬の立髪(うまのたてがみ)から蛇塚(じゃづか)を過ぎ、黒ボッチ岩で砂防新道と合流だ。ガスが晴れたりかかったりする中、弥陀ヶ原(みだがはら)の木道を進み、五葉坂(ごようざか)の岩角道を登ると室堂センターだ。部屋で一休み後、山頂は割愛してお池めぐりの散歩に出かけた。生憎の空模様で展望はいまいちだったが、さすがに花の名山らしく、可憐な草花を数多く撮ることができた。
 別当出合分岐までの歴史を感じさせる旧越前禅定道は樹林を行く静かな山歩きができる道だ。観光新道になってからは花と展望に優れた道が続く。夏場は長い上りルートなので水場のないのがつらいところだ。白山周辺の避難小屋には水場がなく、特に避難小屋泊りは水の携行が体力のないものにとっては大問題だ。

 (展望岩から花の稜線を登る)   (もうすぐ殿ヶ池避難小屋)   (改築中の避難小屋(奥))

(真砂坂から避難小屋を振り返る)  (馬の立髪付近を行く)      (花園の登山道を行く)

         (蛇塚)         (ガスってきた花園を行く)      (黒ボッチ岩)

  (五里霧中の弥陀ヶ原を行く)(五葉坂から弥陀ヶ原を振り返る)    (室堂センター到着)

 (お池めぐりの散歩へ出かける) (残雪の閉ざされた千蛇ヶ池)(夕食に間に合うように室堂へ)

★道で出会った花 T(白山と別山をまとめてTとUに掲載)

   オオカサモチ(市ノ瀬)    ハクサンボウフウ(市ノ瀬)   ツリガネニンジン(別当坂)

 ヤマアキノキリンソウ(別当坂)   ヨツバヒヨドリ(別当坂)     イワオトギリ(別当坂)

     ウド(仙人窟)        カニコウモリ(仙人窟)       ヤマハハコ(仙人窟)

    ホツツジ(仙人窟)      ハクサンシャジン(仙人窟)  ハクサンオミナエシ(展望岩)

  コバノコゴメグサ(展望岩)   イブキトラノオ(殿ヶ池)      イナカギク?(殿ヶ池)

  ハクサンフウロ(殿ヶ池)      タカネニガナ(殿ヶ池)      クガイソウ(殿ヶ池)

   ミヤマシシウド(真砂坂)     キオン(真砂坂)        カライトソウ(真砂坂)

 タテヤマウツボグサ(真砂坂)  サラシナショウマ(真砂坂)   カンチコウゾリナ(真砂坂)

  クロトウヒレン(真砂坂)      モリアザミ?(真砂坂)      アカショウマ(真砂坂)

   イワオウギ(真砂坂)      タカネナデシコ(蛇塚)       ヤマヨモギ(蛇塚)

 ミヤマコウゾリナ(黒ボッチ岩) シモツケソウ(黒ボッチ岩) ハクサンシャジン?(黒ボッチ岩)

    イワギキョウ(室堂)      ミヤマキンポウゲ(室堂)     ナナカマド(室堂)

     コケモモ(室堂)       ヨツバシオガマ(室堂)      イワツメグサ(室堂)

   ミヤマキンバイ(室堂)       イタドリ(室堂)           イタドリ(室堂)

   ウサギギク(赤ゾレ山)     チングルマ(馬駈ヶ場)     カラマツソウ(馬駈ヶ場)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       白山・荒島岳
・2万5千分の1地形図  加賀市ノ瀬、白山

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