別山(2399.4m)

 

★ひとこと   「市ノ瀬から白山禅定道で室堂を経てチブリ尾根へ(2)」

御前坂から朝焼けの別山を望む


★行った日   2012年8月25日(土) 晴後曇 単独

★コース

室堂センター5:00→トンビ岩5:22→南竜山荘6:00→6:27赤谷6:33→(2256m)油坂ノ頭7:19→天池7:34→8:04池塘8:20→市ノ瀬分岐9:05→9:17(2399.4m)別山9:36→御舎利山9:50→11:01チブリ尾根避難小屋11:13→別当出合展望地12:09→水飲場表示12:41→13:00水場13:07→猿壁登山口13:41→14:05市ノ瀬14:15(県道33)=天望の湯(県道33、R157、R416)=福井北IC(北陸道、名神)=高槻18:55

 きょうは別山(べつさん)からチブリ(千振)尾根で市ノ瀬(いちのせ)へ下山だ。長丁場なので御前峰(ごぜんがみね)の日の出を省略、昨晩もらった朝食の弁当を食べて室堂センターを出発だ。ひところより日の出時刻が遅くなりヘッデンをつけて歩き出したがすぐに足元がはっきりし始め、紅の空に御嶽山(おんたけさん)や北アルプスが雲海に浮かんでいた。
 黒々とした別山を正面に眺めながら美濃禅定道(みのぜんじょうどう)の石徹白道(いとしろみち)をトンビ岩に向かってなだらかに草原を下る。トンビ岩から眺める別山は格好がよく、けさは稜線にかかる雲が流れるさまは(滝雲?)壮観だ。岩角ごつごつの御前坂の急坂を南竜ヶ馬場(みなみりゅうがばんば)の草原に向かって下り、出発して1時間で南竜山荘だ。キャンプ場の突き当りを右へ少し下ると南竜ヶ馬場の草原だ。清々しい草原の木道を進み、正面に油坂ノ頭(あぶらざかのかしら)へ登るジグザグ道を見ながら山裾を下ると、最後の水場、赤谷だ。ジグザグに切った油坂を朝日に輝く白山を振り返りながら登ると、弥陀ヶ原(みだがはら)とほぼ同じ高さの油坂の頭だ。ここからが石徹白道の核心部、雲上の稜線歩きだ。別山に向かってアップダウンしながら高度を上げて行く。天池(あまいけ)の近くで涼風に吹かれながら、靴下乾燥だ。道端の濡れた下草のため下半身は無論、登山靴の中まで水浸しだ。スパッツをつけなかったのを猛反省だ。

(室堂から日の出前の御嶽山)(トンビ岩から別山の滝雲を望む)     (南竜山荘)

(南竜ヶ馬場をキャンプ場へ向う) (南竜ヶ馬場の木道を行く)    (油坂のジグザグ道を望む)

  (最後の水場の赤谷を渡る)   (油坂をジグザグに登る)     (油坂から白山を望む)

              (油坂ノ頭から朝日に輝く白山を望む)

  (別山に向かって稜線を行く)   (天池付近の草原を行く)     (大屏風のガレを行く)

            (大屏風ガレ付近から東方を望む、左は白水湖)

 白水湖もちらちら見える好展望のガレ付近を通り、花園の緑の斜面を横切ると市ノ瀬分岐だ。岩室の前から少し南下すると別山神社のある別山三角点だ。大展望の筈だが、折からガスがかかり始め、三ノ峰方面は視界ゼロ、白山も雲に閉ざされる寸前だ。先程の市ノ瀬分岐まで戻り、石徹白道に別れを告げて稜線をちょっと登ると御舎利山(おしゃりやま)だ。何も表示のない単なるピークだ。別山・市ノ瀬道はここから西へハイマツ帯の急坂をジグザグに下る。この時刻になると日帰りの登山者がチブリ尾根から続々と姿を見せ始めた。

 (池塘のある草原を別山へ) (草花の多い草原尾根を行く)       (三方崩山)

   (美しい御舎利山の斜面)    (もうすぐ市ノ瀬分岐)         (市ノ瀬分岐)

    (御舎利山下の岩室)         (別山神社)           (別山三角点)

             (別山からガスり始めた白山方面を望む)

    (御舎利山へ向かう)         (御舎利山頂上)     (ハイマツ帯をジグザグに下る)

 ガスってきたので展望を楽しむこともなく、樹林帯の石ころ道の急坂を黙々と下る。時々、前方下方にチブリ尾根避難小屋がガスの切れ目から見えている。左側に池のある平坦な笹原にでると小屋はすぐだ。展望のよい絶好のロケーションに建っているが水がないのが難点だ。所々木道にある湿地帯を抜け、花の豊富な笹原の稜線を下るとダケカンバが現れ始める。北側には往きに通った稜線の天井壁が樹間から望める。見事なブナ林の稜線を下ると里程表示があり、北方足下に別当出合の車が見えている。ブナやミズナラの大木林をしばらく下ると水飲場表示(上りの時の最後の水場)があるが水は涸れかけだ。少し下った所の沢筋の水が豊富だ。見事な大木のカツラやホウノキのトラバース道をなだらかに下ると工事用道路の猿壁登山口だ。工事車道と交差しながら下り、最後に右下に往きに通った鉄橋が見えてくると市ノ瀬ビジターセンターはすぐだ。駐車場まで帰り着くとマイカーがブルーシートに覆われていた。車の窓を明けたままだったので昨夕の雷雨の際、ビジターセンターの方が親切にカバーをかけて頂いたのだそうだ。自分のアルツぶりを恥じるとともに人の親切を身にしみて感じました。どうも有難うございました。
 往復ともちょっと長丁場の道だが双方とも見所の多いルートだ。往きの越前禅定道では展望が一気に開ける指尾(さしお)、花の多い展望豊かな別当坂から殿ヶ池周辺、花園の真砂坂や五輪坂がよかったが水場が途中にないのが要注意点だ。帰りの美濃禅定道から市ノ瀬道では、油坂ノ頭から別山までの雲上稜線歩き、チブリ尾根のブナなどの広葉大木樹林帯が印象深かった。自然もよかったが人の心遣いが身にしみました。

   (濁った池の横を通る)      (チブリ尾根避難小屋)       (笹原の稜線を下る)

  (ダケカンバが現れ始める)     (見事なブナ林)         (白山禅定道の天井壁)

   (水が枯れかけた水飲場)     (ミズナラ?トチ?)     (水飲場より豊富な水場)

  (カツラ?の大木の下を通る)     (ホウノキの大木)     (大木林を下ると猿壁登山口)

    (林道と並行して下る)    (昨日の橋を見ながら下る)   (市ノ瀬のチブリ尾根登山口)

★道で出会った花 U

  イワイチョウ(南竜ヶ馬場)    ユウスゲ(南竜ヶ馬場)    マルバダケブキ(南竜ヶ馬場)

  ミヤマシャジン?(油坂)         ?(油坂)         ダイモンジソウ(油坂)

 タカネマツムシソウ(油坂ノ頭)  ハクサンボウフウ?(天池)   ミヤマトリカブト(天池)

   ウメバチソウ(天池)      タテヤマリンドウ(天池)      ヤマアザミ?(別山)

  ギョウジャニンニク(別山)   シラビソ球果(チブリ小屋)   オヤマリンドウ(チブリ小屋)

 オオバギボウシ(チブリ小屋) ハバヤマボクチ?(チブリ小屋)  カメバヒキオコシ(水場)

   ガクウツギ?(水場)      ハクサントリカブト(水場)     ツリフネソウ(水場)

   ジャコウソウ(水場)        オオアキギリ(水場)      ツルリンドウ(水場)

    キツリフネ(水場)       ヤブレガサ(水場)       イブキボウフウ?(水場)

      ?(猿壁)          ハンゴンソウ(猿壁)         ミズヒキ(猿壁)

★ルート断面図


★地  図



 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       白山・荒島岳
・2万5千分の1地形図  加賀市ノ瀬、白山

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