小河内岳(2801.6m)

 

★ひとこと   「鳥倉林道から小河内岳、荒川岳を経て赤石岳へ(1)」

前小河内岳から小河内岳を望む

8月7日下山時撮影

★行った日   2013年8月3日(土) 晴後曇 単独

★コース

(1日目)
高槻3:18(名神、中央道)=松川IC(県道59、R152、鳥倉林道)=7:40林道ゲート8:02→登山口バス停8:45→9:40休憩9:45→水場10:35→塩川分岐11:10→11:41三伏峠12:01→水場分岐12:33→(2726m)烏帽子岳13:32→14:30(2784m)前小河内岳14:39→小河内岳避難小屋15:32

 裏日本の梅雨明けもそろそろなので南アルプス中部の荒川岳、赤石岳界隈だ。今まで椹島(さわらじま)から訪れることが多かったが、今回は静かな山歩きを期待して三伏(さんぷく)峠から南へ縦走路をたどるつもりだ。鳥倉(とりくら)林道から三伏峠を経て縦走路に沿って点在する避難小屋を利用しながら荒川三山、赤石岳をピストンの計画だ。晴れの土曜日とあって鳥倉林道ゲート前の駐車場は満車、少し逆戻りして路駐だ。
 避難小屋連泊となると食料だけでも大変だ。40リットルザックしか持ってないので食料を入れたサブザックや銀マットを親ザックにくくりつけ、途中で補給する水こみでは15キロを軽くオーバーする荷を担いで約3キロの林道歩きだ。バスはないものとバス停の時刻表をうっかり見過ごし、照りつける陽光に辟易しながら出発、途中、右側には雲をかぶった前茶臼(まえちゃうす)山、奥茶臼(おくちゃうす)山の山並み、後方には鳥倉山の中腹にゲートの駐車場を眺めながら進む。途中でバスに追い抜かれ、数人の登山者が出発準備中のバス停にやっと到着だ。しばらく草深い針葉樹林の急坂を頑張ると支尾根だ。ここからややなだらかになった針葉樹林帯の山腹を進み、時々、南側に普通だったら前茶臼山の山並みが見えたり、小河内(こごうち)岳の稜線がみえるのだが、標高2000メートルを超えるとガスの中だ。豊口(とよぐち)山の稜線を越え、山稜の北側山腹の丸太桟道の多いトラバース道を進む。水場を素通りして丸太梯子の多い道を進み、現在は通行止めの塩川ルートを左に分け、ひと頑張りすると多くの登山者が休憩中の三伏峠小屋だ。小屋前は座る所もない大混雑なので下のテン場で大休止だ。

 (鳥倉林道ゲートから林道へ) (前、奥茶臼山を眺めつつ進む)     (登山口バス停)

(草深い針葉樹林の急坂を登る)(小尾根からなだらかに登る)    (針葉樹の山腹を行く)

(2千米台でガスり展望きかず)   (丸太桟道が次々現れる)        (水場)

  (塩川ルートは通行止め)      (三伏峠小屋到着)    (塩見岳分岐から花畑方面へ)


 塩見(しおみ)岳を左に分け、オオシラビソの樹林をなだらかに下るとお花畑の末端に水場の表示だ。次の水場は高山裏(たかやまうら)避難小屋の先、ここで3リットルを補給し、いよいよ15キロのザックを担いでお花畑の保護柵に沿って烏帽子(えぼし)岳へ向かう。保護柵に囲まれた花園はタカネマツムシソウが満開だが、保護柵外のバイケイソウの穂先がかじられているのは増加した鹿のせいらしい、よほどの食糧難だ。ガスのため視界は思わしくなく、下ばかり向いて稜線を登ると烏帽子岳、真正面の塩見岳は雲の中だ。僕の場合、さしあたりは歩けるが、長い道のりや急坂が続くときにボデーブローのように重荷が効いてくるようだ。重い足を引きずって前小河内岳を越え、ハイマツ帯の稜線を登ると何も見えない小河内岳だ。山頂にある小河内岳避難小屋は荒川三山(東岳、中岳、前岳)はじめ塩見岳など南アルプスの展望台だがきょうは全く駄目。展望は帰りの楽しみにして早くから小屋で仮眠だ。宿泊者は6人だけだ。ここは避難小屋といっても小ぶりの綺麗な営業小屋だ。管理人はご夫婦で小屋に入られ、簡単な食事も寝具もある家庭的な雰囲気の連泊したい施設だ。お陰で荷解きなしで水も減らずザック重量は現状維持のままだ。
 大繁盛の鳥倉コースで三伏峠を過ぎて烏帽子岳への縦走路に入るとぐっと人も少なくなり、晴れていれば塩見岳や荒川三山など南アルプスの峰々を眺めながら静かな尾根歩きを楽しむことができる。特に、小河内岳の山上台地は富士山を望む南アの展望台だ。

   (保護柵で囲まれた花畑)   (柵内で咲くマツムシソウ)  (南側崩落稜線を烏帽子岳へ)

(本当は塩見岳背景の烏帽子岳)(前小河内岳へ稜線を行く)     (ハイマツ帯が続く)

 (何も見えない小河内岳山頂) (小河内岳避難小屋へ向かう)    (小粒で立派な避難小屋)

★道で出会った花(5日目まで一括記載)

   コガネギク?(鳥倉林道)      ウド(鳥倉林道)     ツルマンネングサ?(鳥倉林道)

    キツリフネ(鳥倉林道)      ソバナ?(鳥倉林道)      ヤマハハコ(鳥倉林道)

   センジュガンビ(鳥倉道)      サワギク(鳥倉道)       カニコウモリ(鳥倉道)

   モミジガサ(鳥倉道)     ミヤマアキノキリンソウ(鳥倉道) ゴゼンタチバナ(鳥倉道)

    セリバシオガマ(三伏峠)    イワオトギリ(三伏峠)      ハクサンフウロ(三伏峠)

   ミヤマコウゾリナ(三伏峠)   イブキボウフウ(三伏峠)     ウメバチソウ(三伏峠)

ハクサンシャクナゲ(烏帽子岳)  トウヤクリンドウ(烏帽子岳)   タカネニガナ(烏帽子岳)

  コバノコゴメグサ(烏帽子岳)  タカネシオガマ(前小河内岳) ミツバオウレン(前小河内岳)

  バイケイソウ(前小河内岳) イブキジャコウソウ(前小河内岳)  ナナカマド(前小河内岳)

   ヤマゼリ?(小河内岳)    ミヤマホツツジ(小河内岳)    エゾシオガマ(小河内岳)

   ツマトリソウ(小河内岳) ハクサンチドリ?(小河内岳)ミヤマアキノキリンソウ?(小河内岳)

   イワカガミ(小河内岳)     トモエシオガマ(大日影山)   マルバダケブキ(大日影山)

 タカネグンナイフウロ(大日影山)ミヤマシシウド?(大日影山)  ミヤマシャジン?(大日影山)

  ハクサンフウロ?(板屋岳)   タカネコウリンカ(板屋岳)   タカネマツムシソウ(板屋岳)

シロバナヘビイチゴ?(板屋岳)  カワラナデシコ(板屋岳)     タカネビランジ(板屋岳)

  トリアシショウマ(高山裏)    モミジカラマツソウ(高山裏)  オオヒョウタンボク(ケルン)

  キバナノコマノツメ(ケルン)  ミヤマダイコンソウ(岩礫帯)   タカネヒゴダイ(岩礫帯)

 イワベンケイ(雄株)(岩礫帯)    イタドリ(岩礫帯)        イワツメグサ(岩礫帯)

    ハイマツ球果(岩礫帯)   タカネヤハズハハコ(前岳)    タカネツメクサ(前岳)

   チシマギキョウ(中岳)      アオノツガザクラ(中岳)      ヤマゼリ?(中岳)

   ミネウスユキソウ(中岳)     クモマミミナグサ(中岳)タカネシオガマ、イワベンケイ(東岳)

    タカネヒゴダイ(東岳)       イワオウギ(東岳)        チングルマ(花畑)

   ハクサンイチゲ(花畑)     イワベンケイ(雄株)(花畑)   イブキトラノオ(荒川小屋)

   イワオトギリ(荒川小屋)   ミヤマシシウド?(小赤石岳)   ミヤマタンポポ(小赤石岳)

    イタドリ(小赤石岳)     ミヤママンネングサ(小赤石岳)  イワツメグサ(小赤石岳)

     コケモモ(赤石岳)      ヨツバシオガマ(大聖寺平)  ハクサンチドリ(荒川小屋)

   ミヤマカラマツ(荒川小屋)   ミヤマトリカブト?(花畑)     シナノキンバイ(花畑)

   ミヤマシシウド?(花畑)        クロユリ(花畑)        イワカガミ(花畑)

    ウサギギク(前岳)       ミヤマシオガマ(前岳)          ?(前岳)

  ミヤマキンポウゲ(ケルン)   キバナノヤマオダマキ(高山裏)   クルマユリ(高山裏)

   ミソガワソウ(高山裏)     ダイモンジソウ?(板屋岳)    モリアザミ?(板屋岳)

 ミヤマミミナグサ(前小河内岳)  チシマギキョウ?(烏帽子岳) イチヤクソウ(鳥倉登山道)

  トリアシショウマ(鳥倉登山道)   ヒヨドリバナ(登山口)     ホタルブクロ(登山口)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       塩見・赤石・聖岳
・2万5千分の1地形図  信濃大河原、塩見岳

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