観音峯(1347.4m)稲村ヶ岳(1725.9m)

 

★ひとこと   「観音峯を経て法力峠から稲村ヶ岳経由クロモジ尾へ」

観音平


★行った日   2014年6月20日(金) 曇時々晴 単独

★コース

高槻4:22(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309)=6:25白倉トンネル南口6:35→白倉谷分岐6:59→虻トンネル登山口分岐7:17→展望台7:37→8:01休憩舎8:10→8:42観音平展望台8:50→(1347.4m)観音峯9:25→9:52(1380m)三ッ塚9:59→法力峠10:34→11:46山上辻11:58→12:31(1725.9m)稲村ヶ岳12:45→クロモジ尾分岐13:03→13:33伐採地上縁13:407→P1238 13:57→稜線別れ14:05→岩本橋14:59→15:33白倉トンネル南口15:37(R309、県道21)=洞川(県道21、R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻18:26

 大峰山系の鋸歯状の岩峰が特徴的な稲村ヶ岳とその岩峰の展望台、観音平だ。みたらい渓谷から観音平を経て稲村ヶ岳へ登り、クロモジ尾から白倉林道へ下る計画だ。2年前の逆周りのつもりで、クロモジ尾取り付きの岩本橋に自転車をデポすべく白倉林道を東進したがすぐに落石通行止めだ。仕方なくR309の白倉トンネル南口に駐車し、下をよく通過するがまだ通ったことのないミタライ渓谷から出発だ。
 ミタライ渓谷入口の鉄の階段を上り、吊橋から渓谷を眺めると巨岩をぬう流れ、連続する小滝や吸い込まれそうな淵の青さが素晴らしい。渓谷に沿って緑したたる遊歩道をしばらく進み、白倉谷を右に分けて川上川の瀬音を聞きながら山腹の道を北上すると観音峯登山口の吊橋の道と合流だ。丸太階段を道なりに上り、第1展望台へ弥仙や頂仙岳の姿を見にちょっと寄り道、観音の水でのどを潤してしばらく登り続けると休憩舎のある神社跡の広場だ。まだ訪れたことがないのですぐ上の観音の岩屋に立ち寄ってから巨石地帯を横切り、ジグザグに尾根の急坂を上るとロープで植生保護された草原の観音平だ。ベニバナシャクヤクは満開だが驚くほど個体数を減らしてちらほら咲きだ。植生保護で元へ戻るよう祈るばかりだ。記念碑から丁度逆光の稲村ヶ岳の険しそうな岩本谷が真正面だ。下山時に通る予定のクロモジ尾は岩本谷の左側の尾根筋だ。草原の向こうに八経ヶ岳や頂仙岳の山並みを振り返りつつ観音峯に向って樹林帯に入る。木漏れ日の美しい広葉樹林帯をしばらく登ると観音峯三角点だ。山頂は林間の小広場で展望は皆無だ。尾根伝いにアップダウンを繰り返しながら植林帯や自然林が交互に現れる道を進むと三ッ塚だ。山頂からは樹間から大日山の岩峰がちょっと望める。時々、クロモジ尾の伐採地を右側に眺めながら稜線を少し登って下ると母公堂(ははこどう)から上って来た道と合流する法力(ほうりき)峠だ。

  (白倉トンネル南口を出発)  (みたらい渓谷遊歩道入口)     (遊歩道の階段を上る)

   (渓谷沿いに進む)   (白倉谷を右に分け渓谷沿いに進む)(吊橋道と合流し杉林を登る)

   (神社跡の休憩舎)           (観音の岩屋)      (観音平へ樹林帯を登る)

                (観音平から稲村ヶ岳、弥仙などを望む)

    (観音平を振り返る)    (満開のベニバナシャクヤク)     (観音峯三角点)

         (三ッ塚)      (尾根から稲村ヶ岳の岩峰)        (法力峠)

 法力峠から雰囲気の良いなだらかな山腹の道がしばらく続き、幾つかの桟橋が現れると山上辻は近い。山上辻直前の桟橋が倒壊しているが容易に通過可能だ。環境保全のため山上辻以外での食事は禁止、小屋横のベンチで昼食後稲村ヶ岳へ出発。美しいブナ疎林帯の笹原斜面の道を南下、大日山を右上に見上げて進み、キレットを過ぎてシャクナゲの残り花の咲く斜面を登る。バリゴヤノ頭へ続く稜線を左へ分けると展望台の建つ稲村ヶ岳頂上だ。生憎、見通しは悪く山上ヶ岳や八経ヶ岳が霞んで見えるだけだ。満開のサラサドウダンが綺麗な山頂を辞去、山上辻手前の稜線を直進してクロモジ尾に入る。しばらく笹原林床の美しいブナ尾根が続く。P1544の先でヤブっぽい斜面を直進せず、西北の尾根筋に入るのがポイントだ。急坂を下るとシャクナゲのプチヤブコギの後、伐採地上縁の見晴台に飛び出す。2年前と同様、植林されておらず切り株の並ぶ荒地が広がっている。伐採地北側上縁の稜線を下るが、2年前には外来植物のジキタリスが一面に咲いていたが今回は一本も見かけなかったのが不思議だ。木材運搬櫓を過ぎてネットに沿ってしばらく下ると稜線別れだ。ここから砂地の急斜面をジグザグに下るが、踏み跡は崩落しており、時折現れるピンクリボンを探しながら適当に滑り下る。標高950メートルを過ぎると倒木が多くなり、崩落地も多くしばしば道形が分からなくなるが、なんとか探し出して古道跡をたどる。やがて下方に白倉林道が見え、古い梯子を伝って岩本橋に着地だ。徒歩で通過可能な崖崩れ現場を通り、約3キロの林道歩きで白倉トンネル南口に帰り着いた
 吊橋や桟道で渓谷美を探勝できるミタライ渓谷、観音平に生育する満開のベニバナシャクヤクの群落、山上辻周辺の緑したたる稜線の道など、大満足の一日だった。クロモジ尾の古道は倒木や崩落など、標高1000メートル以下で崩壊が激しく、上りはまだしも下りは要注意だ。

 (山上辻へなだらかな遊歩道)  (山上辻手前で桟橋崩落)        (山上辻)

  (笹原斜面を稲村ヶ岳へ)    (咲き残りのシャクナゲ)       (稲村ヶ岳展望台)

  (展望台から山上ヶ岳)     (クロモジ尾分岐を直進)    (しばらく笹原尾根を行く)

 (シャクナゲプチヤブを行く)     (伐採地上縁ピーク)     (伐採地を尾根伝いに下る)

  (テープ目印で稜線別れ)   (倒木と崩落の斜面を下る)    (古い木の梯子で林道へ)

  (落石の多い林道を下る)    (林道の岩石崩落現場)      (白倉林道通行止め)

★道で出会った花

  ガクウツギ(みたらい谷)     ヤマツツジ(みたらい谷)     コアジサイ(みたらい谷)


  フタリシズカ(みたらい谷)       ウツギ(休憩舎)     ベニバナシャクヤク(観音平)


   バイケイソウ(三ッ塚)      キサギゴケ(三ッ塚)       イワカガミ(稲村ヶ岳)


   シャクナゲ(稲村ヶ岳)     サラサドウダン(稲村ヶ岳)      ジキタリス(P1238)


★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大峰山脈
・2万5千分の1地形図  洞川(どろかわ)、弥仙(みせん)

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