野伏ヶ岳(1674.3m)

 

★ひとこと   「白山中居神社から湿雪のダイレクト尾根で野伏ヶ岳」

和田牧場から霞んだ野伏ヶ岳を望む


★行った日   2015年4月16日(木) 晴後曇 単独

★コース

 高槻3:17(名神、東海北陸)=白鳥IC 6:00(R156、県道314、県道127)=6:40白山中居神社6:59→8:44石碑(SS着)8:58→ダイレクト尾根端9:44→10:11休憩10:17→11:27休憩11:32→12:03(1674.3m)野伏ヶ岳12:44→12:53SS脱12:58→13:25SS着13:33→ダイレクト尾根端13:46→14:23石碑14:35→15:33白山中居神社15:40(県道127、県道314、R314)=白鳥IC(東海北陸、名神)=高槻19:06

 両白(りょうはく)山地の展望を期待して2012年に続き2回目の野伏ヶ岳(のぶせがだけ)だ。石徹白(いとしろ)から和田牧場跡を経て山頂へピストンの計画だ。雪の状態がよければ薙刀山(なぎなたやま)へも立ち寄ろうと、大阪を早朝出発して順調に石徹白到着だ。白山中居(はくさんちゅうきょ)神社の鳥居前を通って、除雪されてない大杉林道を右に分け、石徹白川にかかる大進(だいしん)橋手前の除雪された所に駐車だ。平日なので3、4台の車が林道の所々に先着しているだけだ。
 計画通り7時に出発したが4℃と暖かく、雪解け水で路面はべちゃべちゃだ。雪解け増水の石徹白川を渡り、地道を進むと小白山(おじろやま)谷の橋の手前で除雪終了だ。表面はぐさぐさだが5〜10センチ以上は沈み込みがないのでアイゼンもつけずつぼ足のまま、一部地肌の出た所もあるが残雪の上を歩く。先行者のトレースに従って林道をショートカットして植林帯を登り、右側が広葉樹林帯の稜線を登ると広大な雪原、和田牧場跡だ。僕の印象ではここで雄大な雪山のパノラマのはずだが、きょうは薄く雲のかかった白き峰々が霞んでいるだけだ。石碑の所で小休止、つぼ足のままでも良かったが折角持ってきたのでSS(スノーシュー)を履いて出発だ。沈み込みは殆んどないがフレームを引きずるのが意外に重く、トレースを見るとクランボンが雪ダンゴになった跡だ。山裾を西へ進み、更に右下の融雪水で池になりつつある湿地帯を眺めながら細いダケカンバの林を抜け南へ迂回してブナ林をちょっと上るとダイレクト尾根端の雪原だ。ほぼ計画通りの時間でここまで来たが、つぼ足で十分歩ける湿雪面をSSで強行してきたため、なけなしの体力をだいぶ消耗したようだ。ブナ林を抜け、ダイレクト尾根の緩斜面を左前方の霞んだ小白山を眺めながら順調に登る。やがてまばらにブナの生えた雪の斜面の勾配が増し、ザラメ状の雪斜面へSSの食いつきが悪くなって、三歩前進二歩後退の有様だ。後退を防ぐためキックステップでSSを雪面に蹴り込むので疲労が激しく、少しの間であれば何とか乗り切れるが、延々と続く急斜面では数歩進んでは休憩の繰り返しだ。本当はつぼ足アイゼンにするべきだが、なんとかSSで登りきろうと意地を張って登り続け、計画より40分オーバーの時間がかかり疲労困憊して山頂にたどり着いた。

  (大進橋を渡って林道を進む)  (除雪終点から振り返る)     (残雪の林道を進む)

(林道をショートカットして林を行く)  (広葉樹林帯を登る)        (和田牧場跡)

        (石碑)            (山裾を野伏ヶ岳へ)   (池になりつつある湿地帯)

  (ダイレクト尾根端の雪原)   (尾根端をなだらかに登る)   (急坂を喘ぎながら登る)

 苦労して登った山頂からは、真上は晴れだが周りは薄雲がかかり、両白山地の大展望の筈が、稜線続きの小白山や薙刀山がようよう見える程度だ。時間的、体力的、精神的余裕もなくなり、薙刀山経由は取りやめて山頂の風の当たらない雪原から顔をだした笹薮で大休止だ。熱いコーヒーで余裕を取り戻してから下山開始だ。きょうの登山者は4、5人の女性パーティー2組と男性単独行の2人だったが、足の遅い僕がしんがりだ。山頂も気温が高く手袋が要らないくらいなので雪質はぐさぐさだ。下りの急坂では安全のためSSを脱いでヒールをきかして快調に下り、緩斜面に入って再度SSを履き、林の中を今シーズン最後のSSを楽しみつつぶらぶら和田牧場跡へ向った。和田の小池辺りには銀白に輝く卵形の花芽が美しいネコヤナギが春の訪れを知らせ、牧場跡辺りから、午後になって薄雲もとれて別山辺りまで両白山地の山々を望むことができた。石碑から往路通りに順調に下り、林道除雪地点でSSを脱ぎ、大進橋袂の車へ帰りついた。
 僕の春山シーズンのフィナーレを飾るのにふさわしい野伏ヶ岳の雄大な雪景色を楽しむことができた。SS遊びは雪質や勾配に大きく左右されるので、あまり無理をせず面倒がらずにこまめに脱着することが今回の教訓だ。

  (質雪に3歩前進2歩後退)   (山頂から小白山へ続く稜線) (山頂から薙刀山へ続く稜線)

 (ダイレクト尾根を下り始める)   (尾根端のヤドリギブナ)     (和田牧場の古木)

             (和田牧場跡から霞のとれ出した山々を望む)

    (樹林帯を下る)           (林道を下る)         (やっと石徹白河畔へ)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  願教寺山、二ノ峰、下山(しもやま)、石徹白(いとしろ)

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