★ひとこと 「冷水コースから蛇紋岩特有の花と湿原と展望の夕張岳へ」
夕張岳三角点
★行った日 2015年7月17日(木) 晴 単独
2015年7月18日(金) 豪雨
単独
★コース
(7月17日)
夕張岳登山口(車中泊)(13℃)5:13→冷水コース分岐5:24→冷水の沢6:24→前岳の沢6:39→馬の背コース分岐6:43→石原平7:12→望岳台7:23→憩の沢7:53→前岳湿原入口8:05→男岩8:12→8:24がま岩8:35→1400m湿原8:53→釣鐘岩9:09→吹き通し9:14→金山分岐9:21→9:44(1667.7m)夕張岳10:05→吹き通し10:23→前岳湿原入口11:08→展望台11:36→馬の背コース分岐12:03→12:29
P924
12:37→夕張岳ヒュッテ12:59→13:10夕張岳登山口13:22(林道、R452、R274、道道74、道道59、R237、R235)=苫小牧東港(フェリー)23:30
(7月18日)
敦賀港20:30=敦賀IC(北陸道、名神)=高槻23:30
(7月17日)
北海道シリーズ11座目は富良野盆地の西南に位置し、夕張山地南部の花の山として有名な夕張岳だ。夕張市側の林道終点から森と湿原のお花畑を経て夕張岳ピストンの計画だ。車中泊を含めて4、5台駐車中の登山口を出発だ。
しばらく林道を進み、冷水(ひやみず)コース登り口を右折だ。ダケカンバとコメツガの針広混交林をトリカブトの仲間のエゾノレイジンソウを眺めつつ登り口から1時間ほど登ると水辺にワサビ群生の冷水の沢だ。前岳の沢を通ってダケカンバの大木林を登ると夕張岳ヒュッテからきた馬の背コースと合流だ。広葉樹の美しい小木の茂る道をしばらく登ると石原平だ。シラネアオイの群生地だが花期は終わったあとだ。前岳の北側をトラバース気味に登っていくと望岳台だ。滝ノ沢岳が正面に見え、芦別岳が雲海から頭を出している。
(登山口ゲート) (冷水コース入口) (ダケカンバの森を登る)
(コメツガの森を行く)
(冷水の沢) (馬の背コースと合流)
(樹林帯を登る) (シラネアオイ群生地の石原平) (望岳台)
(望岳台から滝ノ沢岳と芦別岳を望む-下山時)
前岳の東北側の中腹をなだらかに下って行くと草花が多くなり、エゾウサギギクやシナノキンバイなどの咲く道を進むと憩の沢だ。沢筋を登り、木道の敷かれた湿地帯をリンネソウ、イワイチョウやチシマフウロを眺めながら進むと男岩だ。がま岩の裾を通ってウコンウツギの咲くひょうたん池を過ぎるとクモマユキノシタやユウバリアズマギクの咲く蛇紋岩崩壊地だ。湿地帯の木道を次々現れる草花ごとに足を止めながら歩く。シロウマアサツキの見事な群生地から1400メートル湿原を過ぎて釣鐘岩横を登りきると蛇紋岩の露出した吹き通しだ。
(雲海に浮かぶ芦別岳) (エゾウサギギクの道を行く) (憩ノ沢)
(前岳湿原入口)
(シナノキンバイ咲く木道を行く) (男岩)
(ひょうたん池) (がま岩へお花畑を行く)(蛇紋岩崩壊地のユウバリアズマギク)
吹き通し手前の熊ヶ峰中腹から芦別岳方面を振り返ると広々とした景観だ。吹き通しのハイマツ帯にはミヤマオダマキが頭を垂れ、砂地には円柱形の花穂を角のように伸ばしたユウバリソウ、縮緬皺の開花前のユキバヒゴダイなど珍しい草花の生育場だ。ハイマツ帯を登りはじめて金山コースと合流、ひと登りするとミヤマアズマギクの咲く鳥居前を通って夕張岳山頂だ。山頂から湿地帯全体を見渡す展望も一級品だ。山頂でブランチの後、往路を通り、馬の背経由で順調に下山した。フェリー時刻にはたっぷり余裕があるので夕張から一般道で日高の牧場を通って苫小牧へ。フェリー乗り場の苫小牧東港は苫小牧市街から遠く、時間つぶしに夕暮れの湾岸を市街へドライブしたが地平線に沈む太陽がまぶしく、道路も広く、西海岸を思い出させる異国情緒だ。フェリーは苫小牧東を定刻23:30に出航、入浴して爆睡。
夕張岳は北海道の山にしては珍しく2回目だが9年前なので当時の記憶は定かではなく新鮮な気持ちで登れた。今回の11座目、ええ加減ゆるゆる気分で訪れたが、珍しい草花を含む美しい高山植物を目の当たりにすると登山気分も高揚だ。ダケカンバの森、湿原の花の道、稜線からの展望など素晴らしかった。
(7月18日)
台風11号の影響も感じないくらい静かな航海で定刻20:30敦賀港到着。台風豪雨の北陸道、名神で無事帰阪したが、本日全通の京都縦貫道は豪雨のため不通、JRも山崎で立ち往生、従来の小樽港発のままだと舞鶴港着となり今日中に帰れたかどうか疑問。2週間はちょっと長過ぎたきらいがあるが、天候に恵まれてただ1回雨に遭っただけで過労気味の北海道シリーズだった。
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・2万5千分の1地形図 滝ノ沢岳、夕張岳
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